冷えない体を作るための食生活とは(後編)〜食物繊維を積極的に摂ろう

冬を元気に乗り切るためにも、ぜひあなたの毎日の食生活を大切にしてください。

日本人の食物繊維摂取量は圧倒的に足りていない

食物繊維の、日本人の厚生労働省の推奨摂取量は18~69歳の女性で18g/日以上、男性で20g以上です。※2

ところが実際の摂取量はどの年代もそれを下回っているのが現状です。※3

※2参考資料 日本人の食事摂取基準
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
※3 参考資料
厚生労働省平成27年国民健康・栄養調査報告
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h27-houkoku-04.pdf

その理由としてよくあげられるのは、食の欧米化。
1950年代以前と以降では食物繊維の摂取量に大きな変化が現れます。
肉や乳製品が食べられるようになるにつれて、野菜の摂取量が減少していきました。
また食品加工の技術が向上するにつれ、簡単に食べられる機能性食品や温めるだけの冷凍食品などが増え、昔ながらの食物繊維たっぷりの食材が食卓にあがる頻度はどんどん減少していきました。

食物繊維は肉、魚、乳製品、卵には一切含まれていません。
私たちの生活スタイルの変化に伴って、食物繊維の摂取量が、それに比例するかのように減少しているのです。

また、最近の食の傾向として、噛み応えのあるものが敬遠され、やわらかくて食べやすいふわふわしたものや、モチモチしたものが好まれる傾向にあります。

きちんと噛まなくてはならない食物繊維の含有量が多いかんぴょうや切干大根、ひじきなどは若い人にはあまり好まれません。

食物繊維は、腸の蠕動運動によって細かく砕かれていきます。
それによって腸が活発に動くようになり、腸壁をキレイにしてくれたり、老廃物をまとめて外に排出してくれたりします。
またそれらの運動による熱量の放出も盛んになります。

それによって、腸からの栄養の吸収率も上がり、結果的に血流をよくする手助けもしてくれます。
食物繊維を意識して摂取することが、今の私たちの食生活に求められているのです。

 

食物繊維を積極的に摂ろう

食物繊維はどのような食材に多く含まれているでしょうか?

穀類であれば、大麦やオートミール、豆類であればひよこ豆に多く含まれています。
海藻類では寒天、ひじき、青のり、わかめ、昆布などにたくさん含まれています。
キノコ類ではシイタケときくらげが非常に多く含まれており、お勧めです。
その他、かんぴょう、切干大根、干し柿などにも多く含まれています。
食物繊維の摂取は1日20gを目安にしてみてください。
普段からお肉や玉子、乳製品ばかり食べている方は、食物繊維をほとんど摂取できていません。

お味噌汁にわかめやひじきや昆布や海苔を入れてみましょう。
サラダにひよこ豆をトッピングしてみましょう。
切干大根の副菜を作ってみましょう。
たまにはおやつに甘い干し柿を食べてみましょう。

これだけでもずいぶん摂取量を増やすことができます。
そして、食物繊維の量を増やしていけば体の老廃物を早く外に出すことができ、それによって血流の改善も少しずつ進んでいくはずです。
体の冷えの根本原因を探り、その上で食材の取り入れ方を工夫することで、冬でも寒さ知らずの健康な体を手に入れたいですね。

冬を元気に乗り切るためにも、ぜひあなたの毎日の食生活を大切にしてください。
心から応援しています。

 

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