■身近なものでヘルスケア&美容。 ~第二回 「大根編」part.2~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』vol. 168

大根

前回では、大根が使われているアーユルヴェーダ薬などについてお伝えしましたが、今回は、実際に生の大根を使った具体的な家庭薬をいくつかご紹介したいと思います。

スーパーに行けばいつでも手軽に手に入るこの時期は、ぜひ大根を大いに活用してみてください。

 

★大根を使った家庭薬(ホームレメディ)

◎肥満対策に「大根ウォーター」
大根ウォーターは、体重を減らすのに役立つダイエットウォーターにもなります。作り方はいたって簡単で、大根1/3~1/4個分をすりおろすか細かく刻んだものに、水を3~4カップ足して1、2時間置いておくだけです。その後、中身を濾して水分だけを取り出します。この大根ウォーターを何回かに分けて、一日かけて飲み干します。お正月にたっぷりとごちそうを食べ、なかなか体重が元にもどらないような場合に特におすすめです。

大根

(肥満に効く大根ウォーター)

◎悪玉コレステロール減らしに「大根+レモン汁」
まず大根をおろし、絞って汁気をとりだして半カップ分の汁を作ります。この汁にさらに水半カップとレモン汁大さじ1を加えて混ぜあわせます。この汁を毎日、30~40日間、空腹時に飲み干します。このレシピは悪玉コレステロールを大幅に減らすといわれています。

◎目の健康と夜盲症には「大根の葉汁」
新鮮な大根の葉を用意し、重曹やソープナッツなどで葉についた農薬をよく落とした後、葉をつぶすかミキサーにかけ、葉から汁を取り出します。この汁を一日2回、各40~50mlを目安に飲みます。これは、最近視力がだんだん弱くなってきた実感がある人や、よく目に灼熱感やかゆみのある人、あるいは涙腺が弱く涙目になりやすい人などにおすすめです。これは夜盲症(とりめ)にも役立つと言われています。

◎お肌の解毒剤として使える「大根おろしのスキンパック&フェイスパック」
大根1/3~1/4本分をすりおろし、肌や顔にぬって15分~20分置いた後、よく流します。この大根パックは、お肌の水分補給にとても有効で、保湿しながら解毒します。※但し、敏感肌の人には向きません。

 

★その他のマニアックな効能

・大根は優れた痔治療薬?
大根のあまり知られていない効果のひとつに、実は「痔に効く」というのがあります。病院に行って見てもらうのもなんだか恥ずかしい感のあるこの症状。そんなときは、大根を使った家庭薬で病院に行かずに済めば、それにこしたことはありませんね。

やり方はいたってシンプルで、大根の汁を一日2回飲むだけです。これは知る人ぞ知る、痔の一般的な治療法です。最初は一日1/4カップからはじめて、徐々に半カップまで増やしていきます。

日本の場合、もともと大根おろしを食卓で普通に食べる食文化があるので、汁をしぼるのが面倒な時は、大根おろしを一日2回食べることで代用できそうです。

ちなみにこの症状に関する大根以外の自然療法は、次の二つがあります。

*乾燥イチジク3~4個を一晩水につけておき、翌日1日2回、つけ汁ごと食べる
*ザクロの皮をお湯で煎じたものを、一日2回飲む

 

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インドの大根は辛味がきつい種のものなので、生でボリボリは結構きついものがありますが、日本の大根は甘みがあり食べやすいので、とても使いやすいです。

大根

(大根の葉っぱのパスタ)

大根は食べるだけでなく、その汁を薬として使ったり、お肌にも使える万能薬。
また、大根の汁を髪に塗るといいという説もあるので、興味のある方はぜひトライしてみてください。

 

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https://www.el-aura.com/writer/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3/?c=73188

 

(トップ画像/日々の食卓に大根をたっぷりと)