■身近なものでヘルスケア&美容。 ~第一回 「玉ねぎ編」part.4~~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』vol. 166

玉ねぎ

さて、玉ねぎシリーズ4回目の今回は、玉ねぎを使ったヘアケア、スキンケアに関することをお伝えしたいと思います。

実は今、玉ねぎの汁が抜け毛や発毛促進に効くということで、玉ねぎ汁入りのヘアオイルが英語圏ではひそかなブームとなっています。

またこの玉ねぎオイルは、肌のシミを薄くするためにも有効ともいわれています。

その効果はいかほどなのでしょうか……。

今回はその玉ねぎオイルの作り方と使い方もご紹介したいと思いますので、興味のある方は是非ご自宅でも試してみてください。

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★玉ねぎオイルの用途

はじめに言ってしまうと、実はこのオイルはすべての抜け毛や発毛に効くわけではありません。
このオイルが育毛剤として効果が期待できるのは、次のようなケースといわれています。

《効くケース》
乾燥した髪、ボソボソと粗いフケ(今どきこんなフケの人はあまりいないと思いますが)、現在頭皮のかゆみが少ないかあるいは全くない人、毛幹が衰弱していたり、細い髪や枝毛の人。
このような状態で抜け毛になっている場合は、この玉ねぎオイルが有効です。

この玉ねぎオイルで、髪を滋養し髪本来の健康を取り戻すことができ、ツヤのあるなめらかな髪になると同時に、発毛促進と抜け毛予防が可能といわれています。

使い方は、洗髪前の数時間前に少量を頭皮に塗ります。
最も効果的なのは、夜寝る前に塗ってそのまま一晩おき、翌朝に髪を洗う方法です。

玉ねぎ

(ひそかなブームとなっている玉ねぎヘアオイルの類.)

《シミを薄くするために使う場合》
育毛効果もさることながら、実はこのオイルが最も効果的なのは、「お肌のシミを薄くすること」。

アーユルヴェーダによれば、玉ねぎの汁そのものや玉ねぎオイルは、顔のシミ、目の下のくま、黒っぽい斑点を減らしてくれます。

では、シミを薄くするための玉ねぎオイルの使い方です。

1.朝、顔にオイルを塗り、10分間ほどマッサージします。
2.オイルをティッシュやコットンなどでふき取ったあと、ぬるま湯で顔を洗います。
3.この手順を三ヶ月間、毎日繰り返します。

 

★玉ねぎオイルの作り方

玉ねぎオイルは、精油や玉ねぎの種から絞られるオイルではなく、玉ねぎの球根から作られる伝統的なアーユルヴェーダ製法のハーブオイルです。

*材料*

原料は、玉ねぎとココナッツオイルかごま油、そして玉ねぎのすりおろしのみです。
それぞれを、次の割合にします。

玉ねぎの汁:ココナッツオイルかごま油:玉ねぎのすりおろし
⇒32:8:1の割合

例)玉ねぎ汁:320ml、
ココナッツオイルかごま油80g、
玉ねぎすりおろし10g。

〈作り方〉

1.ミキサーなどを使って玉ねぎを砕き、汁を取り出します。
2.残った玉ねぎカス(あるいはすりおろし)は1パート分だけ残しておきます。
3.鍋に玉ねぎ汁とカス、ココナッツオイルかごま油を入れます。
4.火にかけ、沸騰させた後、弱火にします。
5.水分が全部なくなり、油だけが残るまで、よくかき混ぜながら煮込みます。
6.水分がすべて蒸発したら、火からおろし、数時間おいて冷まします。
7.ガーゼなど薄い布を使って油をこします。
8.ふたつきの容器に入れて保存します。

→出来上がった玉ねぎオイルの保存期限は、3年です。
最大限の効果を得るためには、6ヶ月以内に使い切るのがおすすめです。

玉ねぎ

(自宅で簡単に作れる玉ねぎオイル)

 

★玉ねぎオイルの副作用について

特定のケースの育毛に効果的で、シミを薄くしてくれるこの玉ねぎオイルですが、実は副作用もあるので、ここで触れておきたいと思います。

アーユルヴェーダによれば、玉ねぎは「メダ」に良くありません。
(メダとは、知的能力、知識を得る力、合理的な思考能力、心の創造性をさす言葉です。)

このため、玉ねぎ自体は、アーユルヴェーダやヨガにおいては「タマス質の食べ物」(人を無知や怠慢にし、世俗的なものに溺れさせる質)に分類され、精神の純粋性を高める「サットヴァ質の食べ物」が推奨されるヨガでは、玉ねぎはほとんど勧められていません。

頭に塗るだけでも、このような効果があると考えられているため、知性を低下させるとさえいわれています。

そして二番目の副作用は、髪の毛から悪臭がしてしまうことです。
(このため、私自身、玉ねぎを頭に使うことは断念しました……。
インドでは頭が臭くてもほとんど誰も気にしませんが)

匂いが残らないようにするためには、洗髪前にこのオイルを使うのがベストです。

 

★このオイルを使ってはいけない人

このオイルを塗ると、頭皮がややヒリヒリします。
このため、すでにニキビや赤いブツブツがあったり、肌に膿がたまっている場合は、このオイルの使用は向いていません。
また、日焼けしやすい人や太陽の光に弱い人にもおすすめしません。

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さて。玉ねぎオイルの効能や作り方について、いろいろお伝えしてみましたが、個人的にこのオイルを皆さんにすすめるかどうかといえば、はっきりいいまして、私はおすすめしません。(笑)

私自身、興味本位で玉ねぎ汁を頭皮に毎日塗ってみたことがありますが、毎日使うと、シャンプーしても匂いが頭皮に染み付いてしまい、しかもハーブかぶれのようなものを起こしてしまいました。
(汁そのものではなく、オイルにしたものはまだ、匂いも効果もマイルドだと思います)

何もこんな臭い思いをしながら玉ねぎを使うより、食べてしまった方がシンプルでいいのと、なにも玉ねぎに育毛効果を求めなくても、アーユルヴェーダには髪や頭皮にいい他のものがたくさんあります。

このため、今英語圏ではひそかなブームになっているといえど、そのブームはあまり続かないのでは。と私は睨んでいます。

 

《村上アニーシャ さんの記事一覧はこちら》
http://www.el-aura.com/writer/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3/?c=73188

 

(トップ画像/三つのグナのイメージ〈左からサットヴァ、ラジャス、タマス〉)