■人間を癒す薬としての植物。~7~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』~vol. 182

アグニ

オーラの輝きは消化力に関係?
~ジャンクフードや加工食品が体とメンタルを弱くする理由~

私が日本に帰国したのは、ちょうど一年と少し前になりますが、日本で日常生活を送るようになり改めて気づいたことは、加工食品や添加物の異常なほどの多さです。

添加物の類とはほとんど無縁だったインド生活を長年送っていたこともあるせいでしょうが、本来なら数種類の材料を組み合わせればできあがるシンプルなものまで、商品の原材料がかかれたラベルをチェックしてみるといつも、意味のわからないカタカナ文字の添加物の羅列がお決まりのようにあり、不自然さを際立たせています。

さて今回は、私たちが生きていく上で必要な食べ物のほとんどをしめる植物たちが私たちに与えてくれるもののひとつ、「アグニ」(火の機能)について、そして、なぜジャンクフードや加工食品が健康やメンタル面においてあまりよいとはいえないかについてのヒントをお伝えしたいと思います。

アグニ

(最も不健康なジャンクフード〈ごくたまに食べるとおいしいですが……〉)

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アーユルヴェーダでは、身体の健康は、新陳代謝をつかさどる生物学的な火の働き(アーユルヴェーダでは「アグニ」と呼ばれているもの)によるものと考えられています。

アグニは、主に「消化力」あるいは「消化の炎」を象徴した言葉ですが、それだけにはとどまりません。

広い意味では、すべての生命の背後で機能している「創造的な炎」のことをさし、宇宙全体をステージごとに段階的に展開していくものとして、すべての変容における鍵となるものが、このアグニです。

 

アグニは人間だけでなく、自然界にも存在しています。

私たちのアグニが強く保たれていれば、食べたものは適切に消化されますが、アグニが弱く、食べたものがよく消化されずに未消化の食物粒子(アーユルヴェーダではこれを「アマ」と呼んでいます)となって体内に残った場合、様々な種類の毒素となって体内に蓄積され、私たちは病気になります。

植物には、光合成のためのアグニが含まれていて、それによって太陽の光を消化(変容)し、生命を生み出しています。

ハーブ類は、植物がもつアグニを私たちに伝達することができるので、私たちはそれによって消化力を高めることができたり、また通常なら消化できないような物質を消化する能力を得ることができます。

つまり、植物のアグニは、それを食べる私たちのアグニを養うことができるのです。

この植物たちとの相互の繋がりを通じて、私たちはもっと大きな宇宙のアグニ、生命と癒しの創造的な力と自分自身を結合しています。

植物から授けられたアグニは、私たちの体の中のアマや他の毒性物質の蓄積からの負の生命力に対抗し、反対の性質で磁気的に引っ張ぱります。

その結果、負の性質が中和され、調和が回復します。
そしてこれが、アーユルヴェーダのハーブ薬の役割です。

私たちは普段から、野菜やハーブをたくさん食べることは健康にいいことだと漠然と知っていますが、それはこういう部分からもきていたのですね。

アグニ

(新鮮なものをたっぷり食べるとオーラも強化される)

このようにハーブは私たちのアグニを補うので、この働きを利用することで、自己免疫システムを回復させることができるといわれています。

自己免疫システムが回復すれば、私たちのオーラのパワーも回復します。

つまりは、オーラの輝きというものは、その人のアグニの輝きを反映したものということになります。

それぞれのハーブやスパイスの性質を理解し、適切に使うことで、アグニを養い、直接的に身体と心の基本的なエネルギーを強化でき、さらには栄養のための食べ物としてだけでなく、私たちが経験することに対しても、それを正しく消化すること(その経験を正しく理解して霊的にも向上できる)を可能にできるということです。

このように考えてみると、過剰加工によって本来の原料に含まれている生命力がほとんどなくなってしまった死んだ食べ物、ジャンクフードの食べ過ぎが、私たちの体やメンタル面において覇気を奪い、オーラを弱くし病気に誘導されることは、とても納得できることですね。

 

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https://www.el-aura.com/writer/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3/?c=73188

 

(トップ画像/自宅にハーブポットをキープできればさらによし)