睡眠デフォルト説。脳が無い生物も眠る。本来の自分を取り戻すには眠ること。睡眠こそが生物の基本状態。覚醒は異常な状態。

睡眠

朝起きれない、働きたくない、何もしたくない、生物として正常で至極当然……。

もしこの記事を読んでいる方の中に、「朝起きれない、働きたくない、なにもしたくない」という方がおられたら、その方には「う~ん、さすがスピリチュアルを提供している会社だ。生物のナチュラルな感性を持ち、自然界の純粋なエネルギーを受け取れる人がスタッフにいるなんて、とてもありがたい!」と温かい目で見守っていただきたいなと思うのである。

私達人類も含めて全ての生物は睡眠が基本状態で、起きて覚醒している状態はイレギュラーな状態で、寝ることが私達の基本状態あるという「睡眠デフォルト説」が近年賑わせている。

「朝起きれない、働きたくない、何もしたくない」と思ってしまうのは、生物として純粋な感性に戻った状態であり、人間のナチュラルなスピリットに目覚めたサインかもしれないのだ。起きて活動している時が人間の本来の姿であるのというのは誤解である可能性が出てきた。

もしかしたら、今後、起きて活動することはリスクであると認識された場合、朝起きれない、働きたくない、何もしたくない等の気持ちが現れる現象は、新型の感染症に罹ったのと同様に捉えられる時代がくるかもしれない。つまり、「朝起きれない」と思っただけで仕事を休める社会になるかもしれないのだ。

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クラゲも夜になると眠る末梢睡眠の不思議。

改めて、睡眠デフォルト説とは、寝ている状態こそ生物の本来の姿であって、起きている状態はイレギュラーな姿の可能性があるという説である。この説が誕生した背景は、クラゲやヒドラも睡眠することが研究で発見されたことによるものだ。

ここで、「え~っそんなことあるの?」と思った方は睡眠について高い知識をお持ちである。というのは、睡眠するのは、脳のある生物だけの現象とされていて、睡眠は脳を休めリフレッシュさせるために必要とされているのだ。なので、脳を持たない生物は睡眠しないとされていた。

しかし、2017年カリフォルニア工科大学などの研究で、サカサクラゲが睡眠することが発見された。そして、2022年クラゲよりも単純な構造をした生物ヒドラが睡眠することを九州大学などの研究チームが発見した。これら脳や中枢神経を持たない生物の睡眠を末梢睡眠と言う。末梢睡眠する理由は分かっていない。

末梢睡眠が発見されたことで、生物の睡眠の役割が根底から覆った。どんな生物も睡眠する。睡眠しない生物はいない。その発想から、あらゆる生物は睡眠を基本状態としているのではないかという睡眠デフォルト説が生れたのだ。さらに面白いのは、生物は睡眠することで、神経を発達させ脳を獲得したらしいとの仮説もあるのだ。

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ショートスリーパーは進化した人類なのか……。覚醒は異常な状態。

最近、短時間睡眠を自慢する傾向にあるらしい。短時間睡眠で元気に暮せる人々をショートスリーパーと言う。具体的には、夜間の平均睡眠時間が6時間未満で、日中に眠気や疲労感がなく健康上問題がない人を指すそうだ。

睡眠デフォルト説によると、生物の基本状態は睡眠であるが、覚醒は環境の変化に適応するために進化させたらしいと言っている。環境の変化というのは、食料を獲得するために覚醒を得たと考えられている。その場に栄養となる食べ物が無かったため、動いて食料を取りに行く必要が生まれたから、覚醒を得たのではと考えられている。

となると、短時間睡眠でいられるのは、何らかの原因で、常に食料を調達し続けようとするアグレッシブな作用が働いているのかもしれない。アグレッシブな覚醒状態が続くイレギュラーな進化なのかもしれない。

ここで単純な疑問が湧く、それは生物の基本状態が睡眠なら、睡眠していると襲われやすくて種を残せなくなるのでは、と思われるかもしれない。睡眠デフォルト説によると、そもそもヒドラのような単純な生物しか居なかった頃は、寝ていても栄養が取れる状態にあったとされている。覚醒を得て食料を探しに行くのは生物が登場するのは気が遠くなるほどず~っと後のこと。その頃には基本状態である睡眠を邪魔されないようにする方法も各々の生物が獲得したと思われる。

たまにショートスリーパーの人が長めに睡眠する人を揶揄する発言が炎上することがある。これも、生物の基本状態である睡眠を邪魔されないために、生物の本能からくる行動なのかもしれない。


睡眠中の自分が本来の自分。眠れば自分を取り戻せる……。

生物の基本状態が睡眠であるとする睡眠デフォルト説。ならば、自分の基本状態は睡眠中の自分であるとも言える。となると、睡眠すると本来の自分に戻れるということにもなる。ならば、眠れば本来の自分に戻れるということになるとあるぢは考えている。

睡眠デフォルト説に基づいて、本来の自分を睡眠で取り戻す方法を考えてみた。睡眠がデフォルトならば、睡眠している状態が私達の生活の基本であるということになる。睡眠と睡眠の間に起きて覚醒している時間帯がある。たいていは太陽が陽をさす朝から夕方にかけての間である。

従来なら、この間が本来の自分であるとされていた。睡眠デフォルト説は基本状態である睡眠を安定したものにするために起きて覚醒し活動することになる。つまり、睡眠を支えるために覚醒する時間があるということ。

睡眠を自分の家と例えると分かりやすい。家にいるリラックスした誰にも見られたくない素の自分が本来の自分、または、社会から何の制約も受けない開放された自分でもある。これは家にいるからそうなれる。家こそ本来の自分に戻れる場所と捉えられるだろう。

睡眠は自分自身のパーソナルな家。だから、家にいる自分が自分の基本状態であると感じられるだろう。そこに戻ると、本来の自分に戻れる。睡眠することで毎晩本来の自分に戻れる。睡眠には癒しの効果もある。常に癒されて、本来の自分に戻れる快適な環境が睡眠で、これが私達の基本状態であるのだ。



筆者紹介:あるぢ(有地 正敬)ライターの他、ひぃりんぐ処あるぢや代表で、魂の目的、魂の名前、魂の色、前世などスピチュアルなオンライン鑑定をしています!





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