ココロセラピストは呪文を唱えた!? しかし、なにも起こらなかった!~ココロ、ココニ、コトダマ~

呪文

ありがとう。

 

「ありがとう」と「ごめんなさい」。これらはとても大事だと思います。特に「ありがとう」は重要です。巷でも「感謝が大事!」とか「ありがとうは魔法の言葉!」とか言われていますよね。いつも僕は「ありがとうは、魔法じゃなくて、感謝の言葉だ!」とツッコミをいれていますが。

 

何故か。僕なりに理由があって、魔法と言えば、カッコいいのかもしれないけれど、ちょっとニュアンスが変わってしまうんです。どういうことかっていうと、薄っぺらくなるんです。ライティングスキルの話じゃなくて、コトダマの話。

 

たとえば、他人を操ろうとする人っているじゃないですか。そういう人って、笑顔で「ありがとう~。助かるよ~」と微笑むと、自然と周囲を操れていたりするじゃないですか。見たことあると思うんですよ、ひとりやふたり。

 

別に感謝されて嬉しい人にお礼を言われたくて、ついつい言うことを聞いてしまったっていいじゃないかって思うかもしれないですよ。そういうのもあると思います。

 

でもね、人にもよるから、絶対じゃないですよ。絶対じゃないけど、それ系の人の何割かって、「このタイミングでありがとうといえば、自分の都合のいいように相手を操れる」って思ってる気がするんですよ。

 

しばらく経ってふと、気づいたりすることあると思うんですよ。「あの人、本当は感謝してないよね……」って。

 

何が言いたいかっていうと、感謝の気持ちが薄っぺらいのに「ありがとう」だけ言えばOKと勘違いしている人。別に、「ありがとう」さえ言えば、物事がすべてうまくいくわけじゃないですからね。誤解しないでくださいね。魔法の言葉じゃないですからね。「ギラ!」みたいな。

 

一方で「ありがとうは感謝の言葉!」って認識してる人って、言葉の重みが違うんですよ。相手の行為や善意に対して心から感謝しているので、上辺だけじゃなく本心なんだろうなって思えるんですね。そしてそういう人は、あまり人をコントロールしたりしないような気がします。

 

「ありがとう」は、確かに口癖にするくらいの方が良いと思いますよ。要所要所できちんと、感謝の言葉を伝えることができたら、人としてステキです。「ありがとう」ひとつ言えない人は、はっきり言って人として未熟だし。ただね、魔法の呪文を唱えて、相手をどうこうしよう、じゃないですからね。「ありがとう」は自分の内側から出てきた感謝の気持ちをコトノハに乗せて、相手に伝えるときに使う言葉ですからね。

 

ごめんなさい。

 

「ごめんなさい」も、とても大事な言葉です。これが言えない人は、自分の言動のすべてに自信がある人なのか、それとも、罪の意識や申し訳なさの欠片もないヤバい人だと思います。

 

たまに、語尾に、毎回のように「ごめんね」とつける人がいますが、それはちょっと気をつけた方が良いです。自分の言動にそんなに自信がないのかって思われてしまいます。言われている方も、正直、そんなに気分はよくありません。「もしかして、私のこと、怖がってる?」みたいな。

 

この「ごめんなさい」も魔法の言葉と勘違いしている人が多いので気をつけてください。「ごめんなさい」は謝罪の言葉です。自分の罪や非を認める言葉でもあります。

 

ちなみに僕は、むやみやたらと謝るなと言っているわけじゃないですからね。「謝ったら負け!」みたいに思い込んでいる人いますが、『謝罪=負け』とは限らないですからね。とはいえ、卑劣な輩も世の中にはたくさんいるので悪質クレーマー相手の時は、謝罪した瞬間に鬼の首を取ったように追い打ちをかけてくる極悪非道な人もいるにはいます。そういう極悪非道な人にはできるだけ関わりたくないものですね。

 

何に対して「ごめんなさい」なのかも重要で。クレーマーは非を認めたなら誠意を見せろ的な態度をとってきます。でも、どの箇所に対して謝っているかって厳密には別問題なんですね。謝るタイミングかどうかもきちんと見極めるようにしてください。

 

クレーマーに対しては「不快な気持ちにさせてしまったようで、申し訳ありませんでした」という程度の切り口から程度が無難だと思います。もちろん、それで終わるはずもないので、その後は「きちんと話を聞いて最善の対応をするように心掛けますという態度も大事です。が、それは、特に言わなくていいです。「最善の対処って何よ?」と、ツッコミを入れてくるので。

クレーマーを必ずしも悪質と思い込むのは失礼ですが、本物の悪質クレーマーもいるので、相手のペースに飲まれないことも大事です。

 

安易に「ごめんなさい」癖がある人は、意味もなく謝ってしまっている面もあるので、謝りたいと思う気持ちは大事なのですが、何に対してどう申し訳なく思っているのかを意識してみると良いと思います。

 

「昨日は遅刻しちゃって、ゴメンね……」くらいに言っておけば、謝罪の誠意も相手に伝わると思います。

 

ですが。ここからが重要で。きちんと、自分が何に対してどう謝罪しているかも大事なのですが、言い訳をすれば何でも許されると勘違いしないでください。

 

「理由+ごめんね」というテクニックで、自分の非を無効化できるなんて甘く考えない方が良いです。自分の非を素直に認めて謝れるのは素晴らしいのですが、だからといって、魔法の力で瞬時に自分の罪を無効化できるわけではありません。

 

毎回、同じトラブルを起こして、毎回、同じ、もしくは様々なヴァリエーションで謝って来て、結局のところ何の改善も見られない人っていませんか。それなら、無理に謝る必要なんてないんです。その「ごめんなさい」には何の価値もありません。

 

本当に不可抗力なのかもしれませんが、それなら、素直に「恐らく、今後も同様のトラブルが繰り返されると思います。改善方法を考えたのですが残念ながら思いつきませんでした」という言い訳をしてから謝った方が良いくらいです。ただし、自分で改善不能と認めているほどの事であれば、言い逃れできないので覚悟も必要です。

 

それはそうと、何に謝っているかわからないけど、とにかく怖い相手がいたら、とりあえず謝っておけばいい的な人っていますよね。そういう問題じゃないと思うんですけど。

そういう人って、何に対して謝っているのかわからないので、謝っても意味がないんです。

特に小さな子供なんかだと、「ごめんね」「いいよ」がセットだと思い込んでいる場合もあるので、なんだかよくわからないけど、とりあえず謝っておけば、その場は穏便にやり過ごせるだろう的な発想になるのかもしれません。謝れば、許されるって、ホント甘い考えですからね。許してもらえたら、それこそ「ありがとう」です。

 

まったく、どうでもいいんですけど、僕は怖い話が好きなんですね。それで、例えば、悪魔とか、鬼とか、悪霊とか、なんだかわからないけど、とにかく恐怖の対象が出てくると、「ひぃぃぃぃ。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいぃぃぃ。許してくださぁぁぁぁぃぃぃ……」って拝み倒す場面って結構あると思うんですね。

自分が何らかの禁忌を破って未知なる存在の怒りを買ってしまったなら謝って許してもらおうと思うかもしれませんが、特に理由がない場合、謝っても、許してといっても、そもそも話の整合性が取れないというか。たぶん、僕も、そんなのどうでもよく謝っちゃうんだろうな。

というか、たぶん理由がない脅威が襲ってきたときは、謝罪がどうこうではなくて、問答無用だと思うので逃げるしかないですよね。腰が抜けると思うけど。

 

魔法も良いけど、心を込めて。

 

「ありがとう」も「ごめんなさい」もとっても大事な言葉です。上辺だけの気持ちで多用しても価値はありません。「ありがとう」「ごめんなさい」という言葉そのものに敬意を示すくらいの方が良いと思います。そして、相手に対して、自分の気持ちをきちんと伝えるように、心を込めて伝えてみてください。

 

僕も長いこと、記事を書き続けていますが、あなたが日々応援してくださっているからこそだと思っています。いつも本当にありがとうございます。これからも、宜しくお願いします。

 

 

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