部活でも会社の仕事でもそうですが「私ってすごいでしょ!」みたいな人が一人いれば、物事が上手く行くかというと決してそうではありませんよね。
本当に実力もあってすごい人であったとしても、仲間たちを軽視したり、自分勝手な言動ばかり繰り返していたりしたら、百害あって一利なしです。
そういうタイプの人たちを集めてクロスオーバーしたって、面白くも何ともないし、問題を解決する前に、目的を達成する前に、仲間割れして自滅してしまうと思います。
本当に個人プレーが好きな人は、プライベートでも仕事でも、できるだけ人と関わらない方が良いのではないかと思います。
チームワークが大事とか言っている割に、単に自分がボスになって、仲間たちを従わせたいだけとか、最悪じゃないですか。
生々しい話をすると、仕事が長く続かず、転職を繰り返してしまう人って、自分が、独裁的(orわがまま)すぎるか、そういう輩に振り回されて心身が摩耗してしまったかのどちらかですよね、きっと。
「すごいのはわかるんだけど、あの人、いない方が良いよね……」と思われるくらいなら、それほどすごくなくても良いから、きちんと話し合いが出来て、一緒に同じ方向を見てくれる仲間が多い集団に属したいと思うのは、僕だけではないと思います。
ちなみに、これは自分の幸運に感謝するしかありませんが、僕は特に仕事面では、すごい人たちに囲まれていて、毎日がとても楽しいです。……って書くと、辛い事や悲しい事が全くないみたいですが、そういうわけではありませんからね! さっきから、書いていますが、すごい人が集まったら万能というわけではありません。
悩みや苦しみだって当然あるし、それを試行錯誤しながら、共に乗り越えて行くプロセスが楽しいんですからね。
やっぱり、仲間あってこその人生だなって常々思えていますが、おそらく、きっとそれは間違っていないと思います。
私、そんなすごい人じゃないし……。
ちなみに、これはこれで重要な話です。
さっきから、スーパーヒーローの話とか、仕事で凄い仲間がいるとか、そんな話をしてきたので「結局、すごい人、っていう前提条件ありきじゃないか……」ってため息をつきたくなる人もいるかもしれません。
大丈夫です。僕もスーパーヒーローじゃありません。特技もありません。他人に誇れるのは食欲くらいなものです。性格が良いわけでもありませんし、もっと言うとコンプレックスの塊です。
TPOに合わせて自分というキャラクターを演じ分けているにすぎません。
別にセルフイメージがネガティヴとか、そういうことではなくて。
「そんなに気負わなくてもいいじゃん……」というのが僕にとっては気楽で性に合っているのです。
さて。ここで思い出してほしい物語があります。
『おおきなかぶ』です。
大きなカブが抜けなくて、仲間をたくさん集めるのですが、どうしても引っこ抜けません。
最後に、役に立つとも思えないネズミを仲間に加えると、カブが抜けたという物語。
解釈は人それぞれですが、あの作品の興味深い所はなんといってもネズミの存在意義です。
だって、正直、ネズミが協力してくれたから大きなカブが抜けたとかって、まずないですよね。
悪く言えば、ネズミがいなくても、最後にはなんとかなったんじゃないかって思いますよね。
でも、世の中って不思議で、特に何かに優れているわけではなくて、いてもいなくても問題なさそうな誰かがいてくれることで、なぜか物事が円滑に進むことってあるのです。
ここでネズミが卑屈で「どうせ俺がいたって、みんなの足手まといになるだけだ……」なんて言っていたら、みんなの気分が萎えてしまって逆効果だったかもしれません。
でも、文句も言わず、何ができるわけではありませんが、仲間たちと共にやるべきことをやる。
これを貫いただけです。
その結果に何がどう影響して成果を出せたのかは別として、それでいいではありませんか。
志が低いわけじゃないのですから。
僕は、たぶん、そういう意味ではネズミなのかもしれません。
僕同様、この記事を読んでくださっている方の中にも、ネズミタイプの人がいるかもしれません。
でも、大丈夫。心配しないでください。
きっと、それでも僕たちに価値はありますから。
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