ココロセラピストが語る! イジメはなくならないのか? ~自覚の有無は別とした傷つけあいの連鎖を断ち切れ~

パワハラも同じです。
結局は自分の権力を使って相手を支配しているのです。
「我こそが法なり」とでも言わんばかりの傲慢さが伺えます。
相手の心身が如何に傷つこうが彼らにとっては知ったことではないのです。
自分の機嫌が悪ければ周囲に当たり散らしても許されてしまう。

これでは子供の喧嘩よりタチが悪いです。
自分が正しいのを前提に相手を攻撃しますが、本当に自分が正しいかどうかは正直なところ、それほど問題視していない気もします。

勝手に「相手=悪」と決めつけて攻撃してしまっても許されてしまうのですから。
仮に部下に落ち度があっても、次から同じ問題を起こさないように指導すれば済むだけで、相手をうつ病になるまで陥れたり、退職せざるを得ないほど追い詰めたりする必要などないのです。

クレーマーにしてもパワハラにしても、無意識的に「我こそが正義」「相手は悪」という構図ができあがってしまっているのです。
だから彼らのやっていることはイジメですが、彼らの中では善意であり、正義の鉄槌なのです。
実に迷惑な話です。

水戸黄門が印籠を見せれば、それは正義の象徴になります。
ほぼ無条件に。
水戸黄門は実在の人物ですがフィクションです。
だからキャラ設定上、良い人です。
だから問題はありません。

でも、もし善悪の判断がつかなかったり、気分次第で相手に悪のレッテルを貼ってしまうような人が印籠を持っていたらどうでしょうか。
印籠はイジメを赦す免罪符になってしまいます。
だからそういう人に権力を与えてはいけないのです。

そういう人がいたら「この御老候様の名を語る不届き者が! 成敗してくれる!」とでも言って返り打ちにしたくなってしまっても不思議ではありません。
だって、自分の権力や立場を利用して他者を追い詰めて喜んでいるような人が正義であるはずありませんから。

 

思い遣りの心、忘れていませんか?

自分の感情、気持ちは大切です。
自分の正当性を信じることも大切です。
しかし、それだけでは未熟なのです。

他者の気持ちを考えること。
察すること。
思い遣ること。

これを忘れてしまったら、人間として大問題なのです。

これを忘れてしまうから、気がつけばイジメ加害者になってしまうのです。
そもそも、本当に誰かの心身を傷つけ、追い詰める必要って、そんなに頻繁にあるのでしょうか。

少しくらい嫌な事があっても、心豊かな時は笑って赦せたりしませんか。
笑って赦せることができる人が、どうして、相手を敵と見なし、悪とみなし、追い詰めるのでしょうか。
それって単に自分の感情をコントロールできていないだけではないでしょうか。

「だって、アイツが気に入らないんだもん……」
「だって、なんとなくイライラしてたんだもん……」

結局どんなに理屈をこねたって、殆どの場合、相手を追い詰める理由って、その程度だったりしませんか。

イジメは、これからも無くなることはないでしょう。
毎日どこかで何かしらイジメは起こるでしょう。
しかし、少なくとも自分自身が加害者になることは意識次第で防ぐことができるはずです。

人間は相性がものすごく大事です。
だから相性が悪いとついつい敵対関係になってしまうことも多いです。
でも、だからと言って気に入らない相手を追い詰めたり叩きのめしたりする必要はないのです。
一人一人が適切な距離間を意識できればリスクは最小限に留められるのです。

そして、自分の幸せだけでなく、相手の幸せも願い、尊重する気持ちを持って下さい。
それがイジメをなくす最良の方法です。

 

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