ココロセラピストが語る! 不幸と思っていても、そこに必ずしも希望が無いわけではない! ~視点を変えろ、希望を自分の内側から生み出せ~

こんな時代です。
仕事が見つかって男は心から喜んでいました。
しかし、その喜びは長くは続きませんでした。
詳細は省きますが、入社少々パワハラされたり、悪評を流されたり、イジメられたりするポジションになってしまいました。

男に落ち度があったかどうかは別として、そこまでしなくても良いのではないかという仕打ちを毎日のように受けました。

当然、男は心身が弱って来ました。
一方加害者たちは、完全に男を色眼鏡で見ているので、自分たちがイジメ過ぎているなどとは微塵も思っていませんでした。

イジメている意識はないけれど、双方のキャラ設定ができあがってしまったので、後はそのキャラクターを演じる事が習慣になってしまったのです。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とはよく言ったものです。
加害者からすれば、もう男の存在そのものが許せないのです。
なので加害者たちは容赦なく集団で男をイジメ抜きました。

男は遂に、目立たないポジションに追いやられてしまいました。
男は「もう、生きている事さえイヤになった……」と本気で思いました。
自分に落ち度がある、イジメられる原因がある。
そういう問題ではありません。
毎日、追い詰められていたので何も考える事ができなくなってしまったのです。

男は理不尽なことで怒られたりすることはあっても、もう仲間とは思って貰えていませんのでほとんど情報共有も何もありません。
ただ怒られるだけの存在になってしまっていました。

ある日、男をイジメていた社員たちが興奮さめ病まぬ状態で会社に戻って来ました。
すると、数分と経たないうちに数名で会議室に入って行きました。
どうやら良からぬ事が起こったそうです。

どうやら取引先と大喧嘩してしまったようなのです。
どちらが良いとか悪いとかそれはわかりません。
仮に取引先が悪いにしても、男からすれば普段から自分をイジメて平然としているような人に同情の余地はありません。
あるいは普段から平然と社内イジメをしているような人だから、悪意なく相手を怒らせてしまった可能性も高いです。
なんにせよ、会社対会社の戦いになってしまったら大問題です。
最悪、立場的に弱い方が潰れる危険性だってあるわけですから。

男は思いました。
「とんでもない事態になっているようだな。俺は蚊帳の外にいさせてもらえて本当によかった。一歩間違えれば会社が潰れるくらいのスケールのトラブルに巻き込まれなくて」と。

男はイジメられ、軽視されていたのでその話し合いにも参加させて貰えませんでした。
結果的に、まったく巻き込まれずに済んだのです。

社員たちは終業のベルが鳴っても会議室から出てくる事はありませんでした。
男は何事もなかったかのように定時に帰宅できたのです。

……どちらにしても良い話ではありませんが、男の目線で考えると、社内イジメという環境の中で辛い思いをしていたわけですが、結果的にそのおかげで(?)、大事件の当事者にはならずに済んだのです。

 

たとえ不幸に思えても

僕たちは、ついつい自分の不幸にフォーカスしてしまいます。
無理にポジティヴ・シンキングしなさいというつもりはありません。
ただ、自分は本当に不幸な「だけ」なのかというと、必ずしもそうとは言い切れないということを覚えておいてください。

この男の話からもわかるように、不幸は不幸かもしれないけれど、その不幸があったおかげで、大きな不幸にならずに済んだかもしれません。
だとしたら、それは、そんなに自慢できることではないかもしれないけれど、ある意味幸せなのです。

人はどれだけ小さな幸せに気づけるかで人生の質が変わります。
ピンチがチャンスに変わるかどうかは分かりませんが、ピンチだろうと不幸だろうと、すべてが終わったわけでなければ、何処かに何らかの可能性がきっと見えてくるはずです。
一気に雪崩の如き勢いで、とまでは行かなくても、小さな軌道修正を繰り返して行けば、自体はきっと好転できる。
僕はそう信じているし、あなたに、それを伝えたいのです。

 

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