ココロセラピストが語る!『空気が読めない』とは?~消えた『KY』、もしかして諦めモード?~

時代が変わると、今までなら空気が読めなくても、気にもされなかった層が一気に浮上して来るわけです。

消えた言葉『KY』とは?

そういえば最近『KY』という言葉をあまり聞かなくなりました。

もう、すっかり死語になってしまったのでしょうか。
別にこの言葉に思い入れがあるわけではないので、敢えてその言葉を使う必要はないのですが……。

そもそも『KY』という言葉が出て来た背景って何なのでしょうか。
『KY』とは、空気が読めないという意味です。
つまり、その言葉を多用していた人たちの多くは、空気が読めない人がいることで、何らかの問題意識を持っていたのだと思います。
自然発生的に「空気読めない!」という概念が浸透するとは思えないですものね。

なぜ今更『KY』という言葉を引っ張り出してきたかと言うと、ちょっと疑問を感じたからです。
この言葉が消えたのだとしたら、「現在は、みんなが空気を読めるようになったのだろうか?」と思ったのです。

 

もしかして、諦めた?

『KY』というのは、いわゆる蔑称というか、攻撃的な言葉です。
「君ってKYだよね……」と言われたら誰でも嫌な気分がすると思うのです。
確かに蔑称ではありますが、この言葉に意味がなかったのかというと、そういうわけでもないように思うのです。

この言葉の根底には空気を読めない人をバッシングするのが目的ではなく、少しでもみんなが空気を読めるようになって円滑なコミュニケーションが取れるようになったら良いなという願いが込められていたのではないかと思うのです。

でも、世の中のコミュニケーション力が格段にアップしたとは思えません。
特に心の問題を扱っていると、常々思うのですが、コミュニケーション能力が低い環境にいると、心って弱ると思えるのです。

 

諦めたと思った経緯

これはあくまでも僕の主観なので正しいかどうかはわかりません。
だから鵜呑みにする必要はありません。
どちらかと言えば、僕の話は話として、あなたなりの考えや分析をして、じっくりと吟味してくれると嬉しいです。

まず、20世紀末ごろから『心の時代』と呼ばれる時代に突入しました。
『ゆとり世代』と呼ばれる子たちが大人になりはじめた頃だと思います。

「今までの、モーレツにガシガシ突っ走るだけの時代じゃなくて、もっと『ゆとり』を持った生き方をしようじゃないか」という想いが、『ゆとり文化』の動機だったのではないかと思うのです。

「逃げるな!」「戦え!」「振り向くな!」「つっぱしれ!」「燃え尽きろ!」という時代から、ゆるやかな時代へと移行したかったのだと思います。

そして物質社会から精神面へと僕たちの視点が変わって来ると、「僕たちは本当に心を大切にして来たのだろうか?」などと意識しはじめました。

そうすると、『心』にフォーカスすると『心のつながり』に自動的に意識が向かうと思います。
それが『コミュニケーション』に対する重要性に繋がったのだと思います。

従来ならば、コミュニケーションは最低限、重要だとしても周囲に目をくれている余裕などなかったので、極論を言えば、空気なんて気にしなくても良かったのかなという気もします。
だとすると弊害も当然出て来るとは思いますが、弊害があろうと何だろうとフォーカスされなければ、そのままです。

時代が変わると、今までなら空気が読めなくても、気にもされなかった層が一気に浮上して来るわけです。(この辺は思うことは多々ありますが、また機会があれば……)

一般的に何か問題が起きると「注意」、「警告」、「退場」の順番があると思うのです。
コミュニケーションに『不具合』があるということに意識が向き始めた僕たちは、それをおそらく『空気』という見えない何かにたとえて言語化したのだと思います。

「コミュニケーションは大事だよ」「注意」だとします。
でも、それでコミュニケーションの問題が浮上して『KY』がフォーカスされた。

これが「警告」。
社会全体を見渡すと、現実は「やっぱり、コミュニケーションとか空気を読むとか言ってられないよね」ということになり、どうにもならず、問題放棄。
これが「退場」。

本当は昔もフォーカスされなかっただけで『KY』はいたのです。
フォーカスされたから目立っているだけです。

そんなふうに、意識はしたけれど、対応しきれず、みんな疲れてしまった。
気がついたら「空気がどう」とか、言う人もいなくなってしまった。そんな気がするのです。

結局のところ、僕たちは今も心の本質を軽視しているのではないかと思うのです。
改めて、人と人との心の交流を考えてみたいところです。

 

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