〜精霊を訪ねて〜
世界遺産の島、屋久島。そびえたつ山
南から北の自然が集まり、生命の歌を歌う聖地
大自然が集まったように命も集まり、神々も集う
雨の合間の木漏れ日。鬱蒼と暗い森。光と闇。生と死
地球の誕生を、息遣いを、私の命を思い出させる島
初めての屋久島は
楽だけれどDEEPに
聖地の自然を堪能!
小さな島に凝縮された
北から南の大自然
屋久島は車で一周、約3時間の小さな島。その中央には九州で一番高い宮之浦岳があり、海岸は断崖が続く。その標高差は、なんと2000メートルだ。
島の比較的暖かい地域では南国の花が咲き乱れ、ひらひらと蝶が舞う一方、厳しい氷雪の冬が訪れる山頂付近には、氷河期の生き残りといわれる北国の植物が生育。
日本一急な川もここ屋久島にある。それが安房川だ。滝のあちこちで激しい飛沫を上げる。
川、海、滝……空中に水瓶があるかのごとく雨の多いこの地では、霧のシャワーが苔をうるおし葉を濡らす。
地元の人は、小さな滴がやがて枝や幹を伝って落ちることを、樹雨(ささめ)という美しい名で呼び慈しむ。
ヒマラヤも標高差が大きく世界中の植物が揃うと言われている。
“聖地”といわれる場所は、地球の営みが凝縮されたところなのだろうか。
精霊を感じる森に佇み
私の命の原点に戻る
屋久島という地はどこに行っても感動がある。その中で、自分だけのスポットを見つけるのも楽しい。
おすすめは白谷雲水峡。
アニメ映画「もののけ姫」のシシ神の森のモデルとなったここは昼なお暗く、苔と樹々の深緑が、訪れる者を異世界に誘う。
太古を彷彿させる森に抱かれ霧の中に漂うと、精霊たちがひそかに息づいているのを感じる。
すべての命が集まったかのような屋久島。
耳を澄ますと、ほら、あなたにも生命の歌が聞こえてきませんか?
次回は、屋久島の神様に愛される作法を写真でご紹介。
神々の住まう島「屋久島」vol.2へ続く