ココロセラピストが語る!『愚痴愚痴星人マニュアル』とは!?

愚痴を言う人、愚痴を聞かされる人、そこには目に見えないあるルールが隠されているのです

愚痴っていいの?

愚痴は一般的には良いモノとはされていません。どちらかというと僕も好きではありません。うっかり自分自身が愚痴ってしまうと自己嫌悪になることもあると思います。愚痴に善悪があるかどうかはわかりません。
ただメリットもデメリットもあります。

愚痴のメリット

そもそも何故愚痴る必要があるのかという話から考えてみましょう。
単純に考えればストレスを溜め込みたくないから。何処かで吐き出す必要があるからです。これは、ものすごく重要なことです。

ストレスは残念ながらトイレで排出というわけにはいきません。お食事中の方、すみません。
しかし溜め込みすぎると、ストレスも消化不良を起こしてしまいます。

愚痴以外のストレス発散方法を持っているのが理想的ではありますが、これがまた難しい。
そこで、ストレスの元となった事を誰かにぶちまけてしまえばスッキリできると考えて、愚痴ります。

問題解決そのものよりも、話をすること事態が楽しいと感じる人は、内容そのものは重要ではありません。
とにかくお喋りができれば満足なのです。
楽しい話題をたくさん持っている人は別ですが、一般的にはつまらない話の方が多いので、必然的に愚痴が増えても不思議ではないのかもしれません。

慰めてもらえれば当然気分は良いです。
運が良ければ「ご飯でも奢るから元気だしなよ」なんて言われればラッキーです。
場合によっては愚痴の内容が相手の想っている事、感じていることとシンクロすれば意気投合できるかもしれません。

とにかく愚痴ることでスッキリして、仕切り直しできるなら、それなりに愚痴に価値はあると思います。

愚痴を聞いてあげるメリットは、気になる異性の愚痴を聞いてあげていると運が良いと恋愛関係に発達するかもしれないという淡い期待で胸を膨らませて楽しめると言ったところでしょうか。

愚痴のデメリット

真っ先に思いつくのは愚痴られる側の立場です。
愚痴られる側から考えると迷惑だと感じることの方が多いと思います。

たまになら良いです。
相手が抱えている問題を共有してあげることも優しさだと思います。ただし、エンドレスになってくると、何の生産性も無く苦痛以外の何物でもなくなってしまいます。

「この人は、何時でも何処でも私の愚痴を聞いてくれる!」とか「この人は愚痴を聞いてくれる上に、ご馳走してくれる!」とか思われると愚痴られている方が滅入ってしまいます。何しろ人生の貴重な時間を愚痴で奪われていくわけですから。

愚痴ってスッキリするのは愚痴っている側であって、愚痴られている側はスッキリどころかゲンナリしてくる。
愚痴の習慣のある人は、そのような簡単な法則を忘れている可能性すらあります。

愚痴った本人が「また愚痴ってしまった……」と自己嫌悪になる場合もあるので、そういう意味では愚痴っても必ずしもスッキリするわけではありません。

愚痴のルール

愚痴は言わないに限ります。
でも人間ですから、時には愚痴りたくなることもあると思います。ただ、愚痴にはルールがあるのです。

1.そもそも愚痴る前にすることがある!

最初に意識して欲しいのですが、ストレスに対して自分なりに対処しているか自問自答してください。
未然に無駄なストレスを抱え込まない工夫をしているかどうか。
ストレスに対する軽減策、改善策を、頭をフル回転させて考えたか。そして行動したか。
人間は万能でもなければ完璧ではありません。常に発展途上ですし、失敗も多いです。
しかし、最初から考えることを放棄したら、愚痴る権利も破棄したことになるので気をつけてください。

2.愚痴を聴いてくれる相手に心の底から感謝する!

愚痴られている人は最初の内は頼られていることで嬉しくなったりもします。
しかし、やはり愚痴られる方は打撃が大きいです。だからこそ感謝の気持ちをきちんと何らかの形で表現するように心がけてください。
ただし、愚痴とは無縁な相手に「愚痴を聞いてくれてありがとう。私も愚痴なら聞くよ」と言ってもWIN-WINではないので気をつけてください。
強いて言うなら愚痴っている本人が上から目線なことを愚痴りたくなってしまいますから。
また愚痴を聴いてくれている人に何かを注意されたり反対意見を言われたりして逆ギレする方もいらっしゃいますが、それが嫌なら最初から愚痴らないことです。

3.愚痴を言った後に、本当にスッキリ出来る人でなければ愚痴らない!

愚痴を言う習慣が身についてしまうと、自他共に困ってしまいます。
スッキリしないと、『愚痴パート2』『愚痴パート3』と、愚痴が無限増殖してしまいます。それでは、愚痴った方は迷惑がられますし、聴かされた方も大迷惑です。
つまり、愚痴というのは愚痴って済む程度のモノにしか通用しないという事です。
「ちょっと聴いてくれる?」の「ちょっと」のさじ加減、とても重要です。

4.助言に期待しない!

一般的に人間は似たようなことを考えます。
逆に似たようなことしか考えつかないことも多いです。
つまり、問題解決の助言を求めても、自分の頭で考えたこと程度の助言しか返ってこないことが多いのは覚悟して下さい。「もっと良いアイディアありませんか?」なんて安易に言ったら友情にヒビが入ってしまう危険性があるので充分に注意してください。

5.カウンセリング・その他専門機関を利用する!

愚痴癖がある人は、慢性的にストレスを抱えている状態だと思われます。
根深い何かをずっと抱えていては本当に苦しいと思います。
自分自身に愚痴癖があったら一度カウンセリングを受けてみると良いかもしれません。
また慢性的に愚痴ばかり言う人がいたら、怖れずにカウンセリングを勧めてあげてください。
精神科や心療内科も場合によっては勧めても良いと思いますが、一度、心のモヤモヤを吐き出した上で検討した方が良いかもしれません。
たとえば眠れないからと言って、直ぐに薬に頼るのではなく、その前に、心の問題と向かい合った方が良いです。

心の問題以外と思われる場合で、愚痴ってもどうにもならないレベルの場合や、同じく慢性的に愚痴ってしまう方は、それぞれの専門家に相談した方が良いです。
たとえば仕事上の問題で精神的な問題ではないと言いきれる方でしたら、労働基準監督署や弁護士に相談するのも良いかもしれません。
犯罪がらみでしたら、迷わず警察か最寄りの役所に相談してみてください。

然るべき機関に筋を通して相談したけれど聞いてくれなかったとか、相手にされなかったということを愚痴っても、残念ながらこれもどうにもなりません。
特に役所や警察が本当に困っていることを相談しても軽くスルーして、それが問題なのであれば法的手段に出た方が良いです。
諦めたり、愚痴ったりしていても先には進めません。