初夢はしあわせのはじまり 坂内慶子の初夢講座 ~初夢分析活用編・その2~

■夢は一見、不可思議。でもとても合理的

前回、私の2017年の初夢をお伝えしました。
「新しい金糸の衣装を着ているが、足元はボロボロ靴に穴あき靴下をはいている私」

辞書をひいてみますと

「衣装・服」他人に見せたいあなたの役割、あるいは他人に見えるあなたの姿。
「足」人生の支柱。現実を処理する能力。支払い能力。
「靴」人生を安全に歩くために必要な仕事、社会への適応力、人脈などの無形の財産。
「靴下」生活の維持。心身への思いやり。穴のあいた靴下は衣食住が脅かされること。しかし生きていけないほどではない。

夢はその人の現状を表します。

つまり私は2017年の年始において

他者からは立派に見えているけれど、仕事や心身の健康に心配がある。
また新しい靴が必要なことから、新しい人脈を開拓する必要がある。

と読み取れました。
この年の7月29日に左手首を骨折しました。
医師の診断は骨粗鬆症骨折。

穴あき靴下を思い返しましたが、ヒヤリとはしたものの夢のメッセージによれば生死には関わらないわけです。
きちんと治療し、私はますます仕事に前向きになっていきました。

夢はそのままだと不可解で、無意味にも思えます。
しかし読み解けば、適切なアドバイスに満ちた合理的なものなのです。

 

■初夢と生きる

2018年、私は初夢を見る前にこう願いました。

平成30年、慶子は仕事をします。
出会う人々に神の水路となり道具となりますよう、心構えを教えてください。

そして見た夢は
「ミスター・シンガーの子供を妊娠し、産む。名前を誠(じょう)と名付ける」

辞書によれば

「妊娠・出産」新しい可能性が芽生えるとき。

仕事をしたいと願い、その答えが「新しい可能性」。
しかし可能性を開花させるのは、出産・育児と同じくたゆまぬ努力が必要でしょう。
私は生まれた子供に「誠」と名づけました。
自分にも他人にも誠実に、誠心誠意仕事をすること心がけていこうという決意です。

ミスター・シンガーという名前が出てきましたが、このように実名が出てきたときはその意味も考えてみます。
私がまず思いついたのは「真我」でした。

夢分析においてセックスは「相手の美点を自分に取り入れる」ことを促されています。
つまり「真我」を取り入れなさい、「真我」とともにありなさい、と読み取れます。
ほんとうの自分を忘れない、自分の魂の命じる仕事をする時期なのです。

後にユング派のジューン・シンガーが書いた『男女両性具有』(人文書院)という本があることを知りました。
これを考慮しますと、自らの中の女性性と男性性をともに活かしきる時がきた、そんなアドバイスとも読み取れます。
また私は画家である夫と暮らしていますから、2人がそれぞれの仕事をまっとうすることで支えあえるのだとも思えました。

結果的に、私にとって2018年は多くの受講生とともに夢を学び、夢と生きる方法をお伝えした充実の一年でした。
初夢が教えてくれた通り、どんな方にも誠心誠意接するよう心がけ、そうすることでエゴを捨て、神の水路となり道具となるよう努力しました。
夢は読んで終わりではなく、それを活用してこそ意味があります。
何もかもうまくいったわけではありませんが、初夢に励まされ、初夢を活かした一年でした。

さて、あなたの初夢はいかがでしたでしょうか。
読み解けましたか?
夢から感じるものがありましたか?
先送りすることなく、今日から、今から、そのメッセージを生活に取り入れてください。
それこそが人生を好転させていく秘訣なのです。

初夢とともに、皆様の一年が楽しいものでありますように。

 

聞き書き・写真 青柳寧子
夢の絵 坂内慶子

■坂内慶子公式ホームページ http://dream-bannnai.com/
■坂内慶子プロフィール
日本における夢療法の第一人者。幼少期から様々な病気に悩む中、エドガー・ケイシー療法と出会い健康を取り戻し、ケイシーの重要視する「夢・瞑想・祈り」の実践と研究を重ねる。最新刊「夢は神さまからの最高のシグナル」(コスモ21)は重版決定、好評発売中。
2019年1月13日「初夢1dayワークショップ」開催。詳細はホームページの「お知らせ」。

 

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