最も困難で最も美しいスピリチュアル訓練:パートナーと深くつながる

あなたのパートナー(恋人や配偶者)と深く心がつながっていますか?美しさや醜さ全てを分かち合っていますか?無意識の言動や思考を意識化し、より高いレベルの可能性に至るべく互いに成長を目指し挑戦し合っていますか?実は最も美しくて最も難しいスピリチュアル訓練の一つは、あなたの一番近くにいるパートナーと深い心のつながりを築き上げてゆくことなのです。

スピリチュアリティー訓練

スピリチュアリティーのゴールには様々な表現があります。
神との統合、涅槃に至る、目覚める、悟るといったもの。
これらは簡単に「本来の自分を思い出すこと」でもあります。

古代ギリシャの偉大な哲学者ソクラテスが「汝を知りなさい」と言い残しましたが、己を知ることは高次の世界(宇宙や神の愛)を知る為の鍵であり、また日々をより素晴らしいものにしてゆくことを支えるのです。

ヨガや瞑想、断食やサイキックとの面談、師匠の下での訓練といったものは、スピリチュアルの道に生きる為に心と体を整えるにはとても有効です。
しかし、本格的に本来の自分を思い出してゆくにも、パートナーを深く愛し正直な関係を築いてゆくことは実際最も見過ごされている最も効果的なスピリチュアル実践訓練の一つなのです。

この点が見過ごされてきた理由としては、やはり現代社会の物質主義化が影響しているでしょう。
これは心よりもお金や物を重視する社会傾向のことで、こうした社会では他者との深い関係を築くことが困難です。
人々を孤独に陥らせ、レベルの低いエゴの競争を煽り、心に邪悪が入り込みやすい傾向にあります。
他者との深いつながりを築けず、どうして神とつながり涅槃に至れるのでしょうか。
また、富や名声を得ても、中身の無い表面的で孤独な人生では一体何の意味があるのでしょうか?

 

人を愛する努力で神の愛を理解する

世界の基盤は陰と陽と言われる正反対のエネルギーの混合によるものです。
この正反対のエネルギーが美しい調和を保つには愛が必要です。
愛の奇跡のパワーが異なるもの同士を見事につなぎ止め存在させ続けることから、「神の愛」とも呼ばれるのです。
他者との深い心のつながりを培う努力こそがこの愛を理解し、自分の中に育ててゆくことを可能にさせるのです。

混乱した現代社会に生きることで誰もが心に傷を負っています。
その傷が更なる社会の混乱を作り上げます。
この傷は心のとても深い部分に潜んでおり「心の闇」となってゆきます。

有名な分析心理学者カール・ユングは「シャドウ」とも説明しています。
こうした部分はショックや高いストレス下で暴走し、心を乗っ取り我を見失わせます。
日本では切れるとも呼ばれていますね。

自分と向き合って自己コントロールを身に付けることが必要ですが、実際に簡単ではないことからも取り組まざえるを得ない理由や目的が必要になります。

 

心を世界を癒すスピリチュアルパートナー

心を許せるパートナーと一定の時間を共に過ごすことで、心の奥の隠れた闇の部分が自然と顔を出し始めます。基本的に自分と周りを分離させる思考や言動です。
相手にやたらイライラしたり、嫌みを言ったり、怠けたり、嫉妬したり。

思ってもみなかった自分や相手の隠れていた部分にショックを受け、大抵の場合衝突になることからも、向き合うことを避け相手と一定の距離を置くことを選ぶ方が多いのです。
それでも、心の闇を無視していても必ず人生に影を差しかけることから、表面化し意識し対応し、理解し統合してゆくことが理想です。

心の闇と向き合うこと、向き合う人を支えることは人生で最も難しいことの一つだと言っても過言ではありません。
スピリチュアルパートナーとしてこのプロセスを理解し支え合いましょう。

覚えておくべきことは、こうしたスピリチュアル訓練は常に自分との闘いである点。
ネガティブに陥ることは決して他人のせいではありません。
「この人と幸せになりたい」といった目的を明確にし、その目的を達成するには論理的にも選択の余地がないことを自身で十分に把握することで困難を乗り越えてゆく力になります。

この自分のエゴを「つなげる力」である愛を体験して学んでゆく過程で神の愛を理解し始めるでしょう。
世界状況は人々の心の反映。

人の間の深い愛のつながりが増えることで、混乱した世界が癒されてゆくことに疑いはありません。

(本記事の執筆にあたり夫のDr.John H Spencerの協力を得ました。スピリチュアルパートナーとの生活、訓練についての書籍を近い将来に出版予定です。)

 

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