神々の履歴書17回 旧約聖書と京都の神々 八坂神社と出エジプト記「青銅の蛇 ネフシュタン」

こちらは、神々の履歴書第13回「天橋立の龍とユダヤ&エジプトの神々」の続きです。
こんにちは、マユリです。

神々の履歴書第13回では「天につながる階段の上を、大勢の天人が昇って行く」ビジョンが、天橋立に現れたことをお話ししました。私もクライアントも、聖書など縁のない普通の日本人でしたので、その時はそれが旧約聖書に出てくる「ヤコブの梯子」にそっくりだとは気づきませんでした。

いったいなぜ、日本の天橋立に、旧約聖書のヤコブの階段が現れたのでしょうか?

ネットを検索したところ、「日ユ同祖論」というのがあり、ユダヤ人の末裔が大挙して、古代の日本にやってきて、日本文化に多大な影響を与えたという説がでてきました。

事の真偽はともかくとして、確かに、旧約聖書関係のビジョンは、複数のクライアントさんから、多くでてきます。そうした、旧約聖書関係のビジョンを、一つご紹介しましょう。

 

「ああ、エジプトに帰りたい!」

神々の履歴書3回「神様にお願いする方法」に登場した女性が見られたビジョンです。このビジョンがでてきたのは、八坂神社のご神体、牛頭天王が出現して、「自分は生前ダビデという名であった」と告げる前でしたので、以下のお話が旧約聖書と関係しているとは思いもよりませんでした。

石を体に置くと、脳波が低下してアルファ―波やシータ派になります。そうすると、普段は見えないものがみえるようになり、様々なビジョンが現れます。

突然彼女は、「お腹の上に蛇がいる」といいだしました。

「白黄色のまだら模様の黒い蛇が、お腹の上でとぐろを巻いている」

ビジョンを見ているのは、クライアントさんで、私ではありあません。私には、「煙のような、寒天のような、強烈な邪気を発する塊が、彼女のお腹の上にある」ようにみえています。見るというより、認識するいう感じでしょうか。

「重い……とって!」といわれたので、蛇を取ろうとしたら、彼女のお腹がついてきました。この方は大変体がやわらかく、蛇をもちあげるにつれて、だんだん体がブリッジしてしまうのです。

と、蛇が話し始めました。正しくは、プチトランスに入った彼女が話し始めました。要するに、彼女の口を借りて、蛇がはなしはじめたのです。

「ああ、エジプトに帰りたい……」

その時は、「いったいこの人は何を言っているのだろう?」状態でした。

 

磔(はりつけ)にされた男

ビジョンが現れました。

「かかし?」いいえ、よくみると、男性が磔にされています。いったいなぜ磔にされているのでしょうか。

「エジプトに帰りたいと言ったら、見せしめのために磔にされた」とのことでした。
その男性は、そのままこと切れたようで、場面は彼の死後の世界に代わりました。

彼は、蛇の姿をして荒野を逃げまどっています。荒野には、ゼウスのような姿をした雷神が、たえず稲妻を発しており、蛇は岩陰から岩陰に逃げまどっています。

 

呪術者(主人)と式神の関係は、主人が死んだ後も続く

これとよく似たビジョンを見たことがあります。

神々の履歴書第8回続続々「京都の神様と旧約聖書 託宣する少年」で、父親が行者(霊を下ろしてきて託宣を行う人)、母親が寄りまし(霊をおろされる人)、二人の息子が託宣する霊となって、託宣や呪術を生業とする一家のお話をしました。息子たちは、父親によって、生贄にされ託宣神にされていたのです。

父親の死後も、二人の少年は、火炎の燃え盛る世界で、父親の顔をした憤怒相の天部(仁王様のように怖い顔をした神様)に仕えて、変わらず託宣をし続けていました。

呪術者(主人)と式神の関係は、呪術者が死んだ後も、続くのです。

ゼウスのような姿をした雷神と、蛇(元々は磔にされた男)の関係も、憤怒相の天部と、息子たちの関係に似ています。蛇もまた、彼を磔にしたゼウスのような男性の式神として、死後も使役されているのです。

その時は、このお話が旧約聖書のあるお話しに似ているとは夢にも思いつきませんでした。のちに、八坂神社がダビデ王と関係があるとわかって、初めて旧約聖書に目を通し、よく似たお話が、出エジプト記にある事を知ったのです。

エジプトを出発した人びとの一部が、苦難のあまり、エジプトに帰りたいと反旗を翻したところ、粛清されてしまったお話です。

もうひとつ、びっくりする図柄も見つけました。青銅のヘビ ネフシュタンです。