皆様こんにちは。
今日は、買い物にまつわる【数字のトリック】についてお話します。
ゴールデンウィークは、鳥取砂丘で30度近くまで気温が上がるなど、全国で暑い日が多くあるようですね。
そんな時、つい食べたくのが『アイス』!
今日は、このアイスを例にとって考えてみましょう。
いつもアイスを食べる時は、シングルしか頼まないあなた。
でもこんなCMを見たら、シングルとダブルどちらを選びますか?
その①
『期間限定で、ダブルのアイスが31%OFF』
⇒大抵の人は、ついダブルを買っちゃいますよね。
その②
『ダブルのアイスが140円引き』
と言われるのと
『ダブルのアイスが31%引き』
と言われるのとだと、どちらの方が安く感じますか?
⇒断然、31%OFFの方が安く感じますよね。
皆様お気づきかもしれませんが、物を売る側は、数字の見せ方を工夫してお客さんの購買意欲を掻き立てます。
その①は『アンカリング』という心の特徴を利用しています。
『アンカー』とは、船の『碇(いかり)』です。
提示されたある特定の情報が『碇』となって、それが理にかなっていない情報でも、自分が「正しい」と思う答えに影響を与えるのです。
例えば「ガンジーが亡くなった時、90才より下でしたか?」と質問された時と「ガンジーは何歳で亡くなりましたか?」と質問された時では、前の質問をされた方が、答えの年齢が上がります。
これは、「90」という数字がアンカーになっているからです。
ビジネスや取引では、「アンカー」が、主に『高めの価格(上の価格帯の商品)』として提示されます。
ここでは『ダブル』というのが私たちの中で『アンカー』となり、『シングル』が何ともしょぼく見えてしまいます。
これに加えて「期間限定」です。
意図的な数量制限は、「ない」時より購買意欲を高めます。
アイオワ州のスーパーマーケットで、ある時スープの缶詰を10%OFFでセールをしました。
最初の数日は「お一人様12個まで」でしたが、残り数日は「お好きなだけどうぞ」としたところ、制限されていた日の平均購入数は7個で、お好きなだけの日の購入数はたったの2個だったのです。
どうしてか? この場合も、「12個」というのが、アンカーになっているからですね!
また、「アンカリング」は記憶とも関係しています。
制限がかかる事で、私たちは頭の中で、初売りセールのように、人が商品に群がって飛ぶ様に売れて行く記憶を引っ張り出します。
すると「私も急いで買いだめしなきゃ!」と思ってしまうのです。
その②も考えてみましょう。
『ダブルのアイスが140円引き』
『ダブルのアイスが31%引き』
も、どちらも言っている事は同じです。
が、感じ方は随分と違いますよね。
このように、同じ事を言っていても、提示の仕方によって全く違う勘定が涌いてくるのを『フレーミング効果』と言います。
ダブルのアイスでも140円しか違わないなら、冷静にシングルを食べた方がお財布にもダイエットにもいいのですが……。
私たちは普段、巧みな数字のトリックに踊らされています。
GWは買い物する機会も多いでしょうから、お買い物を楽しみつつ買う前には冷静になるようにしましょうね!
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