感情美人への道Vol.42 〜あらゆる怒りを中和する”三性の理”とは〜

私たちが怒りや不安を感じるときは、大抵自分の価値観の「色」がついたレンズで世の中を見て、その出来事に意味付けをしているからです。

今回は「ムカーッ!」とした時に、ぜひ覚えておきたい考え方をご紹介しましょう。

 

『三性(さんしょう)の理』といいます。

怒りや不安を解決する時の大敵が、物事を正解か不正解、◯か×で分ける『二元論思考』ですよね。
そのクセを改めるのに役立つのが『三性の理』という考え方です。これは、仏教の教えになります。

世の中の物事は「善」と「悪」という判断のほかに「無記」という考えがあります。
「無記」というのは、自分の価値観や考え方などの「色(しき)」をつけて判断しない思考です。

私たちが怒りや不安を感じるときは、大抵自分の価値観の「色」がついたレンズで世の中を見て、その出来事に意味付けをしているからです。

この色を取って、「出来事を善でもなく悪でもない状態で見る」という心の姿勢が大切、とお釈迦様は説いています。

 

もともと仏教には「二元性一元論」という言葉があります。

これは善悪二つに分けて物事を捉えるのではなく「すべては一つ」と捉える考えです。

悪の中には善が潜み
善の中にも悪が潜む。

「あらゆるものは人の扱い方によって、善になったり悪になったりする」というイメージでしょうか。

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ちょっと小難しいので、最近世間を騒がせているショーン・マクアードル川上氏を例にとりましょう。

川上氏のニュースを聞いて、「経歴詐称は悪い事! 自分は正直に生きているのに、そんな事する人は悪人!」と感じて、ムカムカしたとしましょう。

こういうことがあった時「三性の理」という考えもあるんだ、と思い出せば、

「ここまで嘘を重ねて経営コンサルを名乗りやがって、なんていけ好かない男だ!」という見方だけでなく、
「色んなコンプレックスがあったんだろうなぁ。ま、努力の方向間違ったのかもね」
「そもそもハーフ・渋い声・端正なルックス・ハーバードMBAという肩書きをありがたがる世間の風潮ってどうなの? そういうレッテルで人を判断してしまう方が悪いんじゃないの?」

という見方もできます(いわゆる肩書きで後光が射す『ハロー効果』ですね)。

あらゆる状況で「人や物を自分の価値観だけで判断しない」「二元論でなく三性の理」というのをスタンダードにしておくと、あなたの心拍数も上がりにくくなるでしょう。

仏教にはアンガーマネジメントのヒントが一杯ですよ。

参考文献
『魂の読書』清水克衛 盲鵬社

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