戊辰戦争白河口の戦いにて 「150年の時を越え繋がる魂の奇跡」〈後編〉 前世の記憶の癒しがもたらす成長や能力開花

自分らしさを取り戻す 光の欠片を集めるストーリー 『光を紡いで』第3話  〈後編 「前世の私が開いてくれた能力」〉 音楽芸術セラピスト玲奈が、実際に体験した過去世のトラウマの記憶の癒しを、短編のストーリーで書き綴ります。 人生の上昇、才能や能力の開花に繋がる癒しと、魂の不思議なストーリーをお楽しみ下さい。

ここまでのストーリーは中編をご覧下さい。

 

~癒された前世の自分との融合 光を手に入れる~

私は、光になって私の身体から抜けていった武士を追っていた。

完全に祈りをピアノに乗せられるようになった日、私の身体から天へ昇っていった前世の私。

全ての苦しみから解放された、悦びに満ちた美しい光は、どんどん空を昇っていく。
過去の私は、自分はもう死んでいて、囚われるものはもう何もないと認識できたようだ。

「助けたいのに助けられない苦しみ」から解放され、天で天使や神様達に祝福を受けた。

戦で亡くなった魂達は、殆どが天に上がり成仏する。
この武士の私もそうだった。

でも、あまりに辛い気持ち「想いのエネルギー」は残ってしまっていた。

その残った想いのエネルギー「助けたいのに助けられない苦しみ」が、私に憑依して私と一体化し、その想いを果たすためにここまで共に生きてきた。

残った辛い想いのエネルギーもようやく自由になり、歓喜に変わった。

自由になり喜びに満ちた武士の私は、虹色の光となってまた私の元へと降りて来た。
そしてその光は私の中へ降り注ぎ、また一体化する。

美しい虹色の光に包まれる私。

その時の私は、そんな事が起こっているなど全く気付いてはいない。
だが、光と一体になりハートが愛で癒され、身体全体が美しい光に包まれていた。

その日から私は、ピアノを弾く事で浄霊が出来るようになっていた。
ピアノを弾く事で、様々な苦しみのエネルギーを光に変えていく。

私自身それを知るのは、もっと後の事となる。

白昼夢のような映像は、そこで消えた。
そして私の意識は、今の現実へと戻って来る。

 

~ 紐解かれる人生 ~

青い石の破片は、磨かれ艶やかになり、ますます美しく輝いていた。
まるで平和な地球を見ているようだ。

日本の平和を夢見、皆が幸せに生きて欲しいと願い、死んでいった前世の武士を思い出す。
自分の命より、どうしても助けたい命が沢山あった。

忠義を守ろうとする者達が、無残にも殺されていくのは見るに耐えなかった。
正しいものが正しいと評価され、色々な正しいものが共存できる国になって欲しかった。

この深く澄んだ青に、そんな想いで最後まで生きた心の美しさを感じ、涙が流れる。

武士の無念の想いと共に生きた数年間、私は助けたいのに手が届かず助けられない多くの事に、本気で苦しんだ。

多くの人の魂を助けるためにはどうしたら良いのか本気で考え、色々な事を学び深めていく事が出来た。

皆が調和し、魂から幸せで生きられる社会を作りたいと、本気で願った。

そして私はこの前世の体験より、自分が死んでも死に切れない辛い想いを地上に残し、それが癒される体験を通して、浄霊の能力を目覚めさせピアノと繋げる事が出来た。

もともと他の前世でも、巫女などで魂をお上げしていたので、その感覚を思い出させてくれたのかもしれない。

過去の武士の私は、私のヒーリング能力を開き、格段に高めてくれた。

現実としては憑依かもしれない。
過去の戦地へ来てしまった事から、色々な障害もあったかもしれない。
そのせいで体調が崩れやすく、体力がなくなったかもしれない。

でも、私の魂が過去の忘れ物を取りに、ここに来たかった。

どうしても皆を助けたかった。

苦しんでいる人が一人でも居るのは嫌だった。

それには敵味方など関係ない。
皆同じ魂。

そして時を越え、違う方法で私はその能力を身に付ける事が出来た。
そこには感謝しかない。

青い欠片を胸に抱き、ありがとうと泣いていると、その欠片は美しい光となって私の中へと溶けていった。

 

~きづき~

武士と一体化していた時の私は常に、「助けたいのに助けられない」そんな状況の中にいて、いつも必死な想いで頑張るのに苦しかった。

けれど、虹色の光となった前世の武士と一体化してからは、いつでも「必ず助けられる」そんな安堵の中に居る。

能力が開いたお陰で、ありとあらゆる状況でもなぜかやり方が分かり、きちんと結果が出せるようになっていた。