コロナウイルスが変える人生。もうイギリスに住まないという選択肢【Part.10】の続きです。
息子にはイタリアが良い
また、息子はのんびりとしたところで育つのが良いと言われました。
その方が息子の性格にもあっているそうです。
これは夫がイタリア移住をする理由で、1番に挙げていたことでした。
夫としてはイギリスにいてもイタリアにいても同じだと考えているそうですが、息子にとってイタリアに行く方が精神的に良いと言っていました。
確かにロックダウンになってから、わたしと夫の2人だけと接する時間になり息子の精神面が良くない状態でした。
息子は穏やかで、どちらかというと同じ年頃の男の子に比べて大人しいタイプです。
わたし達以外と関わらないので、シャイで怖がり……
新しいことをすごく嫌がります。
2歳の夏なのでトイレトレーニングのタイミングですが、トイレもすごく抵抗します。
イタリア移住の最初はロンパース事件から!
夫がイタリア移住を言い出したのは、ロンパース事件からです。
ロンパースとはトップスとボトムスが一体型になった服です。
余談ですが、イギリスのお店で子ども用でなく赤ちゃん着が大きくなったデザインの若い女性用のロンパースも販売されていて驚いたことがあります。
日本では1歳前後までしかロンパースは着せないような話を聞きましたが、イギリスでは2歳用のロンパースがたくさん売っています。
その為、イギリスでは2歳でもロンパースを着ている子ども達がいます。
トイレトレーニングを始めると、ロンパースだと不便になるのでTシャツを着せることになります。
ある日、夫がそろそろこれからは! と思ったのか、息子にTシャツを着せようとしたらすごく嫌がりました。
そして、Tシャツを怖がり、大号泣してしまいました。
今までオムツで良かったのにトイレに行くこと、お洋服もロンパースを着ていたのに違うタイプだと不安に感じるみたいでした。
今まで、パパやママという狭い環境で、ロックダウンで必要最低限の外出しかできず息子を部屋に閉じ込めた状態でした。
もちろん、公園に連れて行ったりはしましたが、伸び伸びと成長させることができていなかったのかもしれません……
1~3歳が大事! 英語より「非認知能力」
夫が言いたいことは「非認知能力」だと思います。
非認知能力とは、感情や心の働きに関連する能力です。
詳しい内容はこの記事では割愛しますが、
「忍耐力・社会性・感情コントロール」などのことを指し、イタリアに行けば、わたしと夫だけでなく義母や親戚もいます。
息子の大好きな犬や猫のいる環境になります。
そして、自然の中で伸び伸びと暮らすことができます。
英語環境が絶対に良いと思っていましたが、「もっと大切なものがある」と夫は言っていました。
夫婦2人で第三国育児をするより、息子は夫の母国で家族や親戚と日々関わりコミュニケーションをしていくことが大切だと。
わたしは鑑定士さんの話を聞いて、夫が言っていたことが腑に落ちました。
息子が好きなことを楽しく過ごせる環境を整えてあげることが大切なのかもしれません。
もうイギリスに住まない! イタリアへ行こう!
鑑定士さんに〝1番良い日〟と言われた2020年7月26日㈰。
わたし達はイタリアへ移住しました。
新型コロナの影響で飛行機が無事に飛ぶのか心配になりましたが、この日はまるで誰かが見守ってくれているかのように全てが恵まれた環境でした。
空港まで行くレンタカーもなぜかアップグレードしてもらえて、快晴の中で快適な車で辿り着き、時間通りに飛行機がイタリアへ向かいました。
新型コロナがなければ、わたし達の人生はまた変わっていたと思います。
Tシャツにも慣れ、目の前に広がる庭で走り回る我が子。
イギリスでは裸足が嫌いで、靴下がないと部屋の中を歩くことも嫌がる子でしたが、今は芝生でも気にせず裸足で走っています。
イタリアに住み、息子がイギリスにいる時よりも義母や親戚、動物に囲まれて楽しそうに暮らしている姿を見ると、
「この選択は間違っていなかった」
と思えるのでした。
(終わり)
コロナウイルスが変える人生。もうイギリスに住まないという選択肢を最後までお読みいただきありがとうございました。
♦国際結婚生活〜パバンめいのロンドンの暮らし方
https://london-mei.com/