豆腐、枝豆、トマト、玄米、パプリカなどなど
聞いただけで既に気分は健康体。
誰もが健康に良いはずと信じているであろう代表的な”ヘルシーフード”たちを悪党だとする著書〈THE PLANT PARADOX〉を出版し、世界中に賛否ストームを巻き起こしているドクターがいます。
彼の名はDr.ガンドリー。
40年のキャリアを持つアメリカの元心臓外科の権威で、現在は自身のクリニックでダイエットを研究しながら講演や執筆活動など精力的に活躍されているようです。
日本語版も出ていますが、Youtubeチャンネルもお持ちなので興味ある方はスピードラーニングがてらのぞいてみてください。
柔らかい物腰と話し方のおじーちゃん先生といった感じのドクターですよ。
『キャリア40年』や『〜の権威』の時点でイェ〜ス!! とサムアップ絵文字が出てしまうところではありますが、しかしこのドクターの提唱は『うそ? マジで? なんで今更?』がありすぎで、にわかには信じ難いものです。
実際、この説についてはかなりの反対意見も各所から出ているようですし、長年、健康の為にせっせと食してきたドクターレコメンド食材を、当のドクターからいきなりダメ出しされた日には、誰でもちょ、待てよ! と言いたくなりますよね。
彼の提唱する説の中でキーワードとして出てくる〈レクチン〉という植物タンパク質があります。
このレクチンは、簡単に言うと植物が自然界の敵から身を守るための自己防衛対策に使われる化学兵器のような役割で多種多様な毒性と働きがあり、特に皮や種子に多く含まれているんだそうです。
なるほど植物だってやられっ放しじゃたまりませんものね。
そしてこの無言の抵抗が人体にも影響を及ぼすというのがDr.ガンドリーの主張なのです。
レクチンを含む食材たちの中でも特に問題児にされているのがトマト、なす、じゃがいもなどのいわゆるナイトシェードと呼ばれるベジー達。
その他にもかぼちゃ、パプリカ、ズッキーニ、さらに大豆やピーナッツなど豆類、玄米などの穀類、最後にフルーツなども。
ってもうこれは事件でしょう。
どれも健康番組などでは優等生の”常連”さん達じゃありませんか! もちろん例外はありますが、彼はこれらの食材は特にレクチンが多く、人体に様々な炎症を引き起こし、病気の温床造りに加担していると主張しているわけなのです。
当然のことながらこの説には反論の嵐が炸裂です。
医者や学者はもちろん、今まで健康に良いと信じてきた素直な一般ピープルももはや誰を信じて良いのやら。
確かに、白いんげん豆ダイエットの中毒事件の犯人はレクチンでした。
きちんと熱処理されていなかった生のインゲン豆を食べたことが原因でしたね。
豆の中でも特にインゲン豆の毒性は強力で中には死亡例もあるほどなんです。
また近年日本でも増加傾向にあると言われているセリアック病という自己免疫疾患の原因も〈グルテン〉というレクチンの一種なんです。
小麦などの穀類に多く含まれるグルテンは、パンのモチモチ感やうどんのコシなどのプラス要素の作用を持つ反面、このグルテンによって体調不良になる人たちもいるんです。
こういった話を聞くと妙に納得してしまいそうですが、玄米やトマトを食べ、豆乳を飲み、フルーツを食べ、その食材に含まれるパワフルな栄養素たちのおかげでずっと健康な人はたくさんいるわけで、現在とても元気一杯の人には不必要な情報かもしれません。
もし、これらの食材を積極的に摂り、健康に気をつけているにもかかわらず、原因不明の痛みや炎症などに悩まされている人はひょっとしたらレクチンの仕業かも? レクチンフリー生活を試してみた! シリーズもありかもしれません。
ちなみに彼のおすすめ食材たちの一例を挙げると、
アボカド
オリーブ油、アボカド油、しそ油
ブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、玉ねぎなど
くるみ、ピスタチオ
カカオ70%以上のチョコレート
サーモン(養殖でない)
など、他にもありますので興味ある方はググってみてください。
彼は日本のしらたきを『ミラクルヌードル』と呼んで絶賛しています。
ミラクルってネーミングがシンプルにグー!
あらゆる情報が錯綜する時代です。
まずは自分のガットを信じて自分の身体を守ることが大事ですね。
Dr.ガンドリー説、一つの興味深い説として覚えておくのも良いかもしれません。
信じるか信じないかはあなたの身体次第です!
《橋広コウ さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/miuko/?c=159375