妊活のためのボディ・マインド・スピリットvol.2 〜 ボディ側から見た不妊

妊活

妊活とはご存知の通り、妊娠するための活動のことですが、妊活にはいろんな方法があります。
それこそ自分で出来る妊活もあります。
妊娠の妨げとなる冷え性や不眠、イライラ、疲れやすさなどを、軽い運動や生活を見直すことで改善させることもできます。

まずは妊娠できる体質になること。
そこからスタートです。
これを抜かしていきなり不妊治療に進むと、長い道のりになってしまいます。

 

《ボディ側から見た不妊》

体質改善が進んできたと自覚できたら、まずはタイミング療法を試してみましょう。
療法とは言っても、医療的なことを行なうわけではなく、排卵日を予測して性生活のタイミングを計ることを言います。

タイミング療法は、排卵誘発剤で排卵を起こす場合や、人工授精を行う時も基本となります。
また、不妊の原因に合わせて薬剤を用いることもあります。

体質改善もできた、タイミング療法も試したけど、うまくいかなかった。
その場合の次のステップとして、人工授精(AIH)があります。

人工授精は、排卵のタイミングに合わせて精子を人工的に子宮内に送り込み、自然な妊娠を期待する方法です。
人工といっても、妊娠のプロセスは自然妊娠とほぼ同じです。

人工授精を行なう場合の例として、精子の運動性が悪かったり、精子の数が少なかったり、勃起不全(ED)などがあります。
また、子宮頚管粘液が少ない場合にも用いられます。

人工授精は一般の婦人科や産婦人科でもできる治療です。
通常5〜6回。これまでに妊娠しなければ、次の段階を薦められることになりますが、ここから先は不妊専門クリニックでの治療になります。

妊活

体質改善、タイミング療法、人工授精、ここまでで妊娠に至らない場合、生殖補助医療(ART)へ進むことになります。
生殖補助医療には、大きく分けて体外受精(IVF)顕微授精(ICSI)があります。

体外受精は、卵子と精子を一つのシャーレの中で混ぜ合わせ、自然の力に任せて受精させる方法で、顕微授精は、顕微鏡下で精子を卵細胞へ直接注入する方法です。どちらを選ぶかは、卵管や子宮内膜、抗精子抗体の状態、精子の数や動きなどによって変わってきます。

無事に受精卵(胚)が出来ると、胚移植となるのですが、受精卵がたくさん出来た場合や、別の周期に移植するほうが妊娠の確率が高いと考えられる場合などは、凍結保存されます。マイナス196℃という超低温の液体窒素に浸して凍結保存するため、長年状態を変化させないまま保存することができます。

妊活

話は少し戻りますが、上に書いたような妊活の方法には、女性が排卵していることが前提となります。
排卵してはじめて、採卵という段階に進むことができます。

ところが、「採卵できませんでした」「(採卵できても)空砲だったんです」
いくらボディ(体)の調子がよくても、このような報告をいただくことはめずらしくありません。
なかには採卵するのに1年かかる方もいらっしゃいます。

それだけでも不妊治療の大変さがわかってもらえるかと思います。
ボディは調子がいいのに、採卵さえできない……じつはこのような方は少なくないのです。

 

「妊娠は奇跡ですよね」

治療中の方がよくおっしゃる言葉です。
わたしもホントにそう思います。

妊活の方々を施術して20年程になりますが、いくらボディをベストな状態に持っていっても、妊娠するとは限らない現実に直面してきました。
一方で、ボディに問題があっても、妊娠する方々もたくさん見てきました。

この差は何なのか。本質はどこにあるのか。
日々検証を重ね、ひとつわかったことがあります。

それは、妊娠そして出産するには、ボディ・マインド・スピリット、この3つを一緒に癒さないと、うまくいかない。

次回はマインドに入っていきたいと思います。

こころとからだは一つとよく言われますが、これはたとえ話では決してなく、実際にそうなんだということを幾度となく目にしてきました。
そうしたことに触れていきたいと思います。

 

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