食から防災について考えよう 〜 非常食に使える意外なもの 〜 東日本大震災の教訓から生まれた新しいプロジェクト

こんにちは、よいぼしのなぎうたのkinaです。
胆振東部地震とその余波の停電から色々混乱が続く北海道から、今度は食料から防災について色々考えてみたいと思います。

 

昔の人は誰でも知ってた、普段も役に立つけど非常時に真価を発揮する意外なスキルとは?

木曜日に発生した地震で電気が復旧し、流通が本格稼働し始めたのは月曜日のお話でした。
それまでは手に入らなかった豆腐や納豆、お肉のような食べ物をスーパーで見た時に、日頃頑張っている業者さんの有り難みだけでなく、こんな時にも消費者に商品を届けるために頑張った企業に感動したものです。

ところで、地震が起きて停電が続いていた時に、「水とガスがあるからご飯は炊ける。野菜はあるからおかずも大丈夫」とのんびり構えているkinaにびっくりした知り合いに「え? だって水あるしガス出るし、ご飯だけなら何とかなるっしょ」と言ったら、逆に「何言ってるんだ?」とものすごくびっくりされ、そのことにkinaも「え? 知り合いは何を言ってるの?」とびっくり。

しばらくお互いに驚いた後にやっと知り合いが気づいたのはkinaは普段はお鍋でご飯を炊いているということでした。
kinaはあまりにも普段お鍋でご飯を炊いていたので、普通の人が考えつく「ご飯を炊く=電気炊飯器=電気が必要」という図式が頭からすっぽり抜けていたんです……。

ひとしきり知り合いが苦笑しつつ「こういう時には鍋でご飯を炊く人は強いよなぁ」と言われてしまいました。

ご飯を鍋で炊くということはそれほど難しいことではありません。

・鍋にといだお米と規定量の水を入れる
・中火にかける
・沸騰したら弱火にして10〜15分(タイマーがあると便利です)
・火を止める直前に強火にして、火を止めたら10分程度蒸らす

これだけです。

炊き込みご飯やわかめご飯等のもとがあれば、ご飯だけで食事も可能になります。
停電の時のために覚えておくと……と言いたいところですが、お鍋で炊いたご飯は美味しいしおこげも作れるので、覚えておくと良いかと思います。
今はご飯を炊くため(だけ)に開発されたお鍋も地味に増えていますし。

 

保存食を普段の食事に取り入れる!? 東日本大震災の教訓から生まれた新しいプロジェクト

普段から非常用の備蓄として、長期保存が可能なお水やご飯を用意されている方は多いと思います。
もちろんkinaも常備していましたが、今回の地震はkinaのところはそれを使うまでもなく、お鍋で炊いたご飯と手元にあった野菜で何とかなり、缶詰やレトルトカレー、そうめんを買い足す程度で何とかなりました。

地震の停電の中でも営業していたスーパーやコンビニではカップラーメンが品切れを起こしていましたね。
そんな中、別件で料理を調べている時に、DAILY STOCK ACTIONというプロジェクトのことを知りました。
これは東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県大槌町から生まれたもので、「常温保存可能食品を常に一定量ストックしながら日常的にも使っていこう!」というものです。

具体的にはパックご飯や乾麺、レトルトカレーや缶詰、魚肉ソーセージ、豆乳やロングライフ牛乳、ホットケーキミックスのような、常温保存が出来る食材を備蓄しつつ普段の食事に取り入れることで、いざという時にこれらの食事を非常用食事にする、ということです。

水と電気、ガスのインフラが完全停止したとしても、カセットコンロがあればホットケーキミックスと牛乳や豆乳でホットケーキが作れますし、そこに魚肉ソーセージを入れてタンパク質も摂る、ということができますし、お鍋1つ分の水が確保できるなら「ショートパスタとパスタソースで、お鍋一つで簡単にパスタを一品作る」という方法も使えます。
和食でも、乾麺を茹でてめんつゆがあればうどんやそばが食べられます。

以前「思いっきりTV」で特集していたのですが、使い捨てカイロ2個の間にパックご飯とレトルトカレーを挟んでタオルで巻いて、寒い時ならそれで身体を温めつつ2時間くらいすると火や水を使わなくても温かい状態でレトルトカレーが食べられるという災害時に役立つ知恵を紹介していました。
このように常温保存可能な食材を非常食として使うことは、非常食の選択肢に幅が出ることも見逃せないと思います。
ここに「電気を使わずにご飯が炊ける」というスキルが加わったら、自然災害でインフラがある程度やられても食事を確保する、ということがそれほど難しいことではなくなるのではないでしょうか。

今回の胆振東部地震に伴う停電で物流がストップし、生鮮食品が手に入らなくなったことでこのような「常温保存可能な食品をストックして、それを使う」という方法は使える、と思いました。
もちろん災害なんて無いに越したことはありませんが。

 

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