ご先祖様のカルマについて ~ 惑わされずにまずは自分らしく生きよう ~

〈先祖のカルマで良縁が得られない?〉

毎週木曜日18時に配信しているPodcast番組「癒しのピアニシモ♪」では、毎回リスナーさんからのご質問をいただいてお答えしています。

先日の配信で、「霊視が出来る方に『ご先祖様のカルマのせいで良縁が得られない』と言われたのですが、カルマのクリアリングはどのように行えばいいのでしょうか?」というご質問を頂きました。
ご先祖様やそのカルマについては、きっと関心がある方も多いと思いますので、こちらでも少し文章でお伝え致しますね。

 

〈先祖ってどんなイメージ?〉

皆さまは、先祖という言葉に、どのようなイメージを持っているでしょうか?
祖父母、曽祖父母、明治時代位から、というような、比較的最近の、そして漠然としたイメージの方が多いのではないでしょうか。

実際に戸籍や家系図を10代前位まで辿ると、先祖の数はなんと2,000人位になるそうです。
2,000人です。

ちょっとビックリしませんか?

では、先祖のカルマのせい、というのは、どうでしょうか?
そのイメージできるご先祖様たちが犯した罪を、イメージできますか?

 

〈原則的に他者のカルマは背負えない〉

結論から言うと、2,000人もの罪を、背負うことはできません。
そもそも罪というのは、犯した人間が生まれ変わった時に、個人的に背負えばよいものです。
その為の輪廻転生なのです。

とはいえ、実際には様々な事情から、家系的なカルマとして残っているように見えるケースもあります。
でもそもそも自分には、自分が前世でやったことに対してのカルマがあり、そのカルマ故に、今の家族の元に生まれています。
だから、先祖のカルマに似ているカルマを持っている、という風にも考えられるのです。

でも、その自分のカルマでさえ、今世クリアできるかどうかは分かりません。
実際には自分のカルマで手一杯で、先祖のカルマを背負うどころではないわけです。
つまり、たとえ先祖のカルマがあったとしても、気にしても仕方がないということです。

 

〈血筋と魂の系統は違う〉

私たちには、確かに肉体的な血筋というものもあります。

でも魂の系統は、それとはちょっと違います。
魂の系統は、いわゆるソウルグループと言われるものです。
親類でもなんでもないけれど、会った途端に「この人とは分かり合える」と感じるような相手、それが同じソウルグループ出身のメンバーです。

逆に、家族なのに全然分かり合えないとか、仲が悪いという場合もあるでしょう。
一家離散・音信不通、ということだって、ありますよね。
つまり、血の繋がった家族は、魂という観点からは、絶対的な強い絆があるわけではないのです。

私たちは様々な人々と出会い、様々な学びを通じて、魂を成長させていきます。
そして、より自由に開放されて、自分本来の魂を生きるために、生まれてきています。
だから、先祖や家系ということに囚われて、本来の自分の人生を見失ってしまうのは、本当にもったいないことです。

確かにご先祖様というのは、今の自分に命を与えてくれた、とても有難い存在です。
ですから、それを敬い、感謝していくのは、ある意味当然のことです。
ただ、そこに過度に意味をつけるのは、やはり違うのです。

「先祖供養」という言葉で心の中に付け込み、多額のお布施や高額な墓石を勧める、というビジネスもあります。
もちろん、無理なセールスでなく、自分で納得しているのなら、それは素晴らしい先祖供養になると思います。
でも、もし言葉に脅かされたり、心を操られて、本来の自分の在り方を超えた負担を背負ってしまうとしたら、逆にご先祖様は決して喜ばないことでしょう。

「先祖」という概念に捕らわれるのではなく、適切な愛と尊敬と感謝を贈ることに留めておくこと。
そして、お墓参りができなくても、日々先祖を思い、感謝の気持ちをささげることの方が、本来の先祖供養に近いのです。

先祖のカルマ、という漠然とした不安や脅しは捨てて、命を与えてくれた先祖に心からの感謝を捧げつつ、今の人生に気持ちを向けて、自分らしい生き方を見つけていきましょう。
強いて言うなら、それこそが一番の先祖供養なのです。

なお、先祖に関するもっと詳しいお話や、具体的な先祖供養(カルマクリアリング)の方法は、Podcast番組「癒しのピアニシモ♪」第8回目&第9回目の配信にて、お話しています。
お時間がありましたら、そちらもぜひお聴きくださいね。

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