『スランプ幻想』とは? ~思い通りにモノゴトが運ばないのは私という人間が低レベルだから!?~

自分の人生を否定したらその瞬間に不幸になってしまうのは事実です。

スランプ幻想とは?

スランプというコトバがあります。
なぜだか一時的に本調子でなかったり、不調だったりすることです。

なぜスランプの話をしているかというと『スランプ幻想』に陥ってしまう人が多い気がするからです。

『スランプ幻想』というのは私の造語です。
スランプは先ほど説明しました。
では後半の幻想とはどういうことか説明します。

スランプは現象です。
でも「スランプは苦しい」とか「スランプは辛い」とか「スランプから抜け出せない」とか、ものすごく悪いイメージと直結させてしまう人が多いのです。
これが幻想だと私は主張しているのです。

だからといって「スランプってステキなことなのよ!」という気もありません。
「ピンチはチャンス!」と言って喜んでいる人もいますが、そういう話ではありません。
スランプもピンチも勝手に悲観的になったり楽観的になったりして偏った方向に意識を向けるのではなく、客観性を持った方が良いのです。

極端すぎる思考に切り替わってしまうというのは、つまりそれだけ冷静さを失っているということなのです。
情報を処理しきれていないということです。

スランプは確かに厄介ではあるのです。無理に「スランプ、楽しい!」とか言っても変な人と思われてしまうだけです。
あまりハイテンションになっていると「楽しくなくても良いから結果を出しなさい!」と怒られるかもしれません。

 

スランプ幻想の症状

スランプ幻想の恐ろしいところは自己否定に走りやすくなってしまうという点です。

「あれ? 私、なんでこんなことができなくなっちゃったんだろう?」
「あれ? 私ってこんなに無能だったっけ?」
「あれ? 今まで自覚がなかっただけで私ってこんなレベルだったのかも……」

という具合に、どんどんネガティヴになっていくのです。

そもそも「こんなこと」ってなんでしょう。
無意識的に無理して強がっていただけで心身に大きな負荷がかかっていたのかもしれません。
今まで運だけで「こんなこと」が順調にできていただけかもしれませんし、もしかしたら、こっそり誰からフォローなりサポートなりしてくれていたのかもしれません。

たとえば「キミはそんなこともできないのか!」という言い方をする人がいますが、「そんなことも」というのも決して安易に言い切れないのです。

いつでもどこでも遅刻する人っているのです。
根性が腐っているわけでも甘ってれているわけでもない(らしい)のです。
病名があるわけではないけれど、どんなに意識しても遅刻するのです。
これは「しょうがないね」では済まされません。大問題です。

でも、「そんなこと」ではなくて、本人にしてみれば深刻な問題なのです。
嘘みたいに思うかもしれませんが、現実にそういうことはあり得るのです。
病名があるとかないとか、大多数の人が簡単にこなせるとかどうとか、それだけで物事を絶対的なモノとして考えない方が良いのです。

次に「私は無能」というこのセリフ。
スランプになると無能なのかどうかというのは論理が飛躍しすぎています。
だとしたら、世の中の人は少しでも出来ていたことが出来なくなったら無能になってしまいます。
世界中で問題視されている『障害者差別』も、こういう発想があるからこそなくならないのではないかと思います。

「私はダメ人間」とか「私の人生はもう終わっている」とかいうのも同じです。
誰が何と言うかは別として、自分で自分を否定してしまっていることが問題なのです。

「私はこんなレベルだったのか……」と勝手にガッカリするのもあまり良い気分はしません。
つまり自意識過剰なだけですよね。

今までモノゴトが偶然うまくいっていただけかもしれません。

 

スランプ幻想に陥ったら?

スランプはほぼ一過性なものです。

でもスランプ幻想に陥ると一過性では済まない危険性もでてきます。
繰り返しますが自己否定で完結させてしまっているので、未来がないのです。

ここまで読んで気づいたと思います。

スランプ幻想のいちばん恐ろしいことが何かということです。
それは論点がズレてしまって、そもそも何が問題で何がスランプなのかということは、どうでもよくなってしまっているということです。

それって、怪我をしているのに枝毛が気になってショックを受けている人みたいなものです。
まったく重要度が違うのです。

スランプが具体的に何なのかを冷静かつ客観的に理解した方が、無駄に悩まなくて良いのです。
場合によっては改善案が浮かぶかもしれません。
浮かばなくても「そのうち、また調子が戻るだろう」と思えれば気も楽になります。
でも、スランプ幻想に陥ってしまうと、まったく別のことで、しかも勝手な思い込み(妄想)に苦しみ出してしまうのです。

こういう時こそ、最近流行りの『ありのままの私』を静観することが大事だと思います。
人生はすべてが思い通りに行くかと言われれば、私にはわかりません。
でも自分の人生を否定したらその瞬間に不幸になってしまうのは事実です。
だからこそ、焦らず、暴走せず、ありのままの自分を大事にしてあげて下さいね。

たとえ今、スランプでもきっと抜け出せますからね。

 

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