実りの秋、食欲の秋
とても涼しくなってきましたね。そのせいか、何となく眠くて仕方がないなんてこと、ありませんか。
雨が降って天気が悪い日もあったので、何となく身体がダルかったり、憂鬱になったり。
でも、そんな時でも私たちをドキドキときめかせてくれるものがあります。
それは秋の味覚! 美味しい野菜や果物、お魚を食べて元気になりましょう!
美味しいものを食べると、お腹だけでなく、心も身体も満たされますよね。
特に旬の味覚は健康にも良いので、積極的に食べたいものです。
今の時期は栗が旬なので、栗を使った美味しいお総菜やスイーツが盛り沢山です。
というわけで、今回は秋の味覚の代表・栗についてお話します。
栗の種類
栗の品種は世界中に数多くありますが、大きく分けると4つに分類されます。
日本で一般的なものは日本栗(和栗)、その他に中国栗、ヨーロッパ栗、アメリカ栗があります。
よく耳にする、『丹波栗』、『天津甘栗』について、簡単にお話します。
『丹波栗』は京都の丹波地方で採れる、有名な日本栗です。
丹波地方では平安時代から栗が栽培されていたそうです。その後、朝廷や幕府に献上されるようになり、有名になったそうです。
丹波栗は大粒で香りが良く、甘いのが特徴で、品質が優れていることから、今も昔も非常に高価なものとなっています。
また、生産量が全国の生産量の1%程に過ぎないというのも、丹波栗の希少価値を上げる原因になっているそうです。
ちなみに、日本の主な栗の産地は茨城県、熊本県、愛媛県で、この3つの県で全国の約半分を生産しているそうです。
『天津甘栗』も日本では有名だと思います。
ほとんどの人が天津で収穫した栗だと思っているようですが、実は違います。
天津甘栗と呼ばれる栗は、一般に天津市周辺ではなく、さらに北にある河北省の燕山山脈一帯で収穫されます。
これらを、北京の南東にある古くから栄えた港湾都市である天津港に集め、日本へ輸出したことから『天津甘栗』と呼ばれるようになったそうです。
天津甘栗は比較的に小粒ですが、他の中国産栗よりも味、香りともに際立っています。
栗の栄養
ビタミンCが豊富
くりの実にはりんごの約8倍ものビタミンCが含まれています。
栗を5個食べると、一日のビタミンCの摂取推奨量の約5分の1を摂れます。
ビタミンCは熱に弱い性質があり、本来なら加熱すると失われやすい栄養素ですが、栗のビタミンCはじゃがいもと同じようにデンプン質に包まれているので、加熱しても壊れにくいのが特徴です。
食物繊維、カリウムが豊富
栗100g中にセロリの約2.8倍もの食物繊維が含まれています。
栗5個を食べると、一日の食物繊維の摂取推奨量の半分弱を摂れます。
また、カリウムも豊富に含まれるので、高血圧予防などにも効果的です。
渋皮に含まれているタンニン
栗の渋皮にはタンニンが含まれています。
タンニンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があります。
そのため、老化防止や生活習慣病の予防などに効果的です。
ただし、タンニンには体内での鉄の吸収率を下げる働きがあるので、鉄分が不足しがちな方は渋皮を取り除いて食べた方が良いです。