「のび太の朝~この世は短い夢の世界~ その2」 シリウスB星の高次の意識体”ポコプン”からのメッセージPart.40

( 『のび太の朝~この世は短い夢の世界~ その1』からの続き )

「そっか。そしたらその時に、夢の中で今度こそはきちんと正しい心を持った“人生”を送れば、次は平和な現実に目覚められる訳だね」

 

< 悪循環のループを断つ >

「そうなんだけど……残念ながら、そう簡単には行かないんだよ。夢と現実は反比例していてね、あっち(夢)の世界で強欲かつ自分勝手に生きてくると、その分の重たい苦しみをこっち(現実)で伴うことになる……。そして次に眠りについた(転生した)時には、こっちで苦しんだ分の高いハードルが夢世界で待ってるんだ。つまり、こっちで辛く苦しい現実を経験すればするだけ、次の夢の中では『大金持ちで何の生活の苦労もない、物質や権威に恵まれ過ぎた環境』のもとに生まれてしまう」

「そうすると、夢の中にいる間はホクホクでセレブな気分を味わえるけど、目が覚めた時はあまりのギャップにガッカリだね。その悪循環なループから抜け出す(解脱する)のも大変そうだし……」

「とっても大変さ。でもね、チャンスがない訳じゃないんだよ。仮にそんな環境に生まれてきてしまったとしても、自分の家族の強欲ぶりや人々を虫けらとも思わない(血も涙もない)態度に胸を痛めて、それを間違っていると気付き、自分自身の財産をすべて放棄してまでも、正しいことのために家族のやっていることに反対できる心を持てれば、その人の魂は一気に挽回を遂げて、次の現実では、君のいるようなこの平和で光に満ちた世界に目覚めることが出来るんだよ」

「僕のいる平和な現実かぁ……でも僕は、夢の中ではテストで0点ばっかり取ってきたダメ人間だったのに」

「君はダメ人間なんかじゃなかったよ。それにこっち(現実)で平和な光の世界に目覚めるのに、テストの点数なんて関係ない。テストが仮に0点ばかりだったとしても、君は人生において、心の優しさや思いやりで80点を超えていたよ」

「80点⁉︎……そんなにいい点数、テストでも滅多に取ったことなかったのに……」

 

< たった一つの勇気と思いやりが、こんなにも世界中に影響を与える >

「確かに君は、夢の中ではグータラでダラシナイところもあったし、ボクに頼ってばかりの部分もあった。でもね、さっきも言ったように、本当に大切なのはそんなことじゃなくて、君がどれだけ正しい心と優しさ、そして思いやりを持って生きて来れたかなんだよ。ボクがコミックス第6巻の最後『さようならドラえもん』で未来の世界へ帰ると言った時、君は『自分がしっかりしないとドラえもんが安心して未来へ帰れない』と言って、どんなにジャイアンにボロボロにされても立ち向かって行ったよね……。