本気(マジ)な菌活シリーズ 1〜人体にとって有用な菌を重視して摂取、美容、健康に役立てよう!

現代人はとにかく食べ過ぎる傾向にありますので、腐った内容物には当然腐敗菌が活発になりますから、そこにまた食材が入ればそれも当然腐ります。

ある統計では実に7割の女性が行っているという「菌活」。
糠床に関心のある方なら、それは同時に既に菌活をされている事になるかと思います。

菌活というのは、人体にとって有用な菌を重視して摂取する事によって、美容、健康に役立てよう、というのが大まかな説明です。
何も今に始まった事ではないのですが、昨今は菌の研究が非常に進んできておりますので、○○菌は○○に良い、という形で実証されてきています。
ですので、自分の体の不都合だと思う症状に応じて、その治療効果のある菌を摂取する、という形になってきます。
食べ物で言えば、善玉菌を摂取しよう、という事になるかと思います。
菌活の方法等はインターネットで検索すれば簡単に出てきますので、同じ事を書いても仕方ないので、ここでは別の始点から本気(マジ)な菌活のお話をさせて頂きたいと思います。

 

◎菌活、発酵食品を食べる前に

発酵食品は身体に良いから、糠漬けやヨーグルトを一杯食べよう、というのは当店は食品業ですから、大歓迎なのですが。
実際のところ、何故体に良いのか、という仕組みは余り紹介されていないのが現状ではないでしょうか?
個人的には、そういった食品を買ってきて毎日食べるよりも、先ず見るべきところは「この体そのものの仕組み」ではないかと思います。
灯台下暗し、です。

発酵食品を食べる多くの理由は、腸内細菌のため、であるのですが。
この身体の腸内を観察してみると、水と栄養は豊富にあり、温度は38℃前後。
この環境を体外で再現するなら、真夏の暑い日に、食材を砕いて水を入れて放置しているようなものです。
「腐らない方がおかしい」となります。
これが体内の環境です。
ですから、何か食材が入ってくるなら、それはもうなんであれ、腸内で腐敗だとか発酵だとかが必ず起こる、という事です。

 

◎自分の腸内細菌を培養する、という観点

そこに別に市販の錠剤や粉になっている菌を補うよりも、最初から自分の腸内に常在している菌を培養する方がバランスが良いのではないかと思います。
要するに、何かを食べれば特別に補わなくても、常在している腸内細菌は摂取した食材に応じて増える、という事になります。
草を食べれば草を分解する菌、肉を食べれば肉を分解する菌が活発に動く、といった具合です。
当然体内では腐敗は歓迎すべきものでなく、発酵の方向をとりたいわけで、そこでどうすれば体内で腐敗より発酵が起こるか?という点を注意して食べ物を考えるべきではないでしょうか?
発酵菌を体内培養する感覚で食材を選ぶ、という観点です。

 

◎食べ過ぎによる腐敗

糠床は体内環境がそのまま目の前にあるような代物で、やっていて大変面白いのですが。
糠床の失敗で良くある例に「野菜の入れすぎ」があります。
この場合、多くのは発酵よりも腐敗が進みます。
これは比較的多い失敗例の一つなのですが、これを体内に見立てるなら、ズバリ「食べ過ぎ」でしょう。
例えそれが体に良いとされる、野菜であっても、菌の分解力を上回るレベルで食材が入れば発酵間に合わず、分解されない物は腐って体内に留まります。

現代人はとにかく食べ過ぎる傾向にありますので、腐った内容物には当然腐敗菌が活発になりますから、そこにまた食材が入ればそれも当然腐ります。
このような状況ですから、ここにいくら乳酸菌の薬を投入しても、焼石に水なのです。
ですから、まず腸内細菌培養の観点から言える間違いの無い事は、自分の腸内細菌の分解力以上の物は食べない、事につきます。
分解力を超えた場合、胸焼け、膨満感、お腹の張りとして症状が出ますので、それを誤魔化さずにしっかり見る、というのが大事ですね。

☆上記の説明は、医学的根拠に基づいているわけではありませんので、個人の範囲内でご理解の上実践してください。

 

井上漬物店HP
https://www.inoue-tsukemono.com/

 

《井上 昌則 さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/masanori-inoue/?c=43514