異常家族のおもてなしは恐怖の始まり……
ひゃー!! 叫び出しそうな絶品スリラー登場!!!
うっひゃーっおっとろしい!! もう笑うくらい怖ろしくて面白くてヒヤヒヤし通しで、目が離せなかった一本!!! いったいどうやって、この異常者から逃げるのか、早く早くと観ながらあせりまくってしまった。
ジェームズ・マカヴォイ、しばらく見ない間にラッセル・クロウみたいに太って、風貌も変態ぶりもラッセルと双子みたいにみえたよ。いやーっ、久々に楽しませてもらったスリラーってか、ほとんどホラーでしたね。
お話は光溢れる楽しいイタリア、トスカーナでのバカンスから始まる。ロンドン在住のアメリカ人一家、ベンとルイーズ、娘のアグネスはそこで自由奔放で風変わりなイギリス人夫妻、パティとキアラ、息子のアントと知り合う。
仲良くなったふたつの家族。その後ロンドンへ帰ったものの、ベン夫妻は互いに失業中で夫婦仲はうまくいってなかった。そんな彼らにパティから自分たちが住む田舎の農場への招待ハガキが届く。気分を変えたくてベン夫妻と娘は招待を受けパティたちの農場へ。そこで大歓迎されたものの、ルイーズはパティの強引なおもてなしにとまどいと違和感を感じ始め……。
小さな違和感や不快が不安と恐怖になり
あきらかになる家族の正体は!!!?
こまかな違和感や不快が重なっていく。それにとまどう神経質で保守的な妻、ルイーズの表情やセリフがかなり共感あるあるで、早くこの家から出ろ出ろっ、とハラハラする。しかし、鈍い夫のベンや、出ようとしても、絶妙な展開で出られない。ああ、なんて巧い脚本!! この異常なパティ一家の正体は一体?! 突然あきらかになる家族の秘密に驚愕!!!! それからはサバイバルバトルに突入!!!
いや、もう絶体絶命シーン続出でお尻が浮きまくりだった。怖すぎる。「世界で一番怖いのはイギリス人だ」と、キング・クリムゾンのボーカルであるロバート・フリップが言ってたけど、まさに。パティ役のジェームズ・マカヴォイ、完全に目がイッてた。
本作は2022年のデンマーク映画「胸騒ぎ」の脚本に基づいているそうで、秀逸な脚本に唸らされた。本家も観たいものだ。しかし、意外に本家オリジナルより、このリメイク版の方が下世話でハリウッドテイストで、面白いような気もする。
でも、旅先で仲良くなった人が実は異常者って、私もすぐに他人と仲良くなっちゃう人なので、気をつけなきゃっ。ってこの映画みたいなことにはならんだろう。笑。ハラハラヒヤヒヤすること間違いなしの絶品娯楽作だ。
監督・脚本 ジェームズ・ワトキンス
出演 ジェームズ・マカヴォイ マッケンジー・デイヴィス スクート・マクネイリー
アシュリン・フランチオージ アリックス・ウェスト・レフラー ダン・ハフ
※110分
※12月13日(金)から全国ロードショー