一宮千桃のセンスアップ☆シネマレビューPART.236 「クルエラ」

クルエラ

超一流の粋を観られるディズニー実写快作!
オシャレでスタイリッシュな悪女のお話

ディズニーアニメの「101匹わんちゃん」の悪役キャラ、クルエラ・ド・ヴィル誕生秘話を完全オリジナルストーリーで映画化した本作。
クルエラは96年に「101」グレン・クローズが演じていたけど、今回はプロデューサーに回ってエマ・ストーンが嬉々として魅力的なクルエラを快演している。
「ラ・ラ・ランド」に次ぐ彼女の代表作になること間違いなしだ。
70年代のファッションや音楽、風俗も楽しい、センス抜群のオシャレでスタイリッシュな出来で、さすが、ディズニー、何を作らせても上手いなあ~と今更ながら感心。
楽しく観られる一作となっている。

生まれた時から髪の毛が白黒半分ずつ。
性格も普通のエステラとぶっ飛んだクルエラとふたつの顔を持つ少女エステラ。
母親が崖から転落して死ぬという事故で天涯孤独となったエステラはひょんなことから孤児仲間と暮らすことに。彼らと泥棒稼業で稼いで成長したものの、夢はずっと変わらずフッションデザイナー。
足がかりは勝手に手がけた高級デパートのウィンドウ・ディスプレイ。
それを見た超有名デザイナーで、憧れのバロネスに声をかけられる。
バロネスのスタジオで働くようになったエステラは、そのバロネスの傲慢ぶりに驚くも、次第に頭角を現わし彼女に認められようになるが……。

クルエラ

 

クルエラvsバロネスの悪魔対決
両エマの女優も演技対決で火花散らす

アート系学校出身で広告の世界で活躍してきた監督だけあって、映像に雑誌みたいに文字が踊ったり、カットも監督の美意識が滲み、登場するフッションの数々もモード雑誌を繰るような楽しさがある。
特にバロネスの衣装は当時のフッションの粋が詰め込まれた高価で一流階級のもので、ため息。
対してエステラの衣装はアヴァン・ギャルドでありレジスタンスであり、これまたダークで独特。
70年代当時のイギリスのテイストが盛り込まれている。
音楽もクイーン始め、70年代のゴキゲン曲がガンガンかかって、いや、盛り上がることこの上ない。

また、バロネス役のエマ・トンプソンの演技が素晴らしい! まるで元祖クルエラ。
人を人とも思ってないわ、稀代のナルシストだわ、やってることは悪魔そのもの。
冷たい、人を見下した目で一瞥する表情の見事なこと。
あまりにあからさまで終いには好きになってしまった(笑)。
対するエマ・ストーンも大きなブルーの血走った目を大いに見開きバロネスを出し抜こうとする。
ニヤッと笑うと出るストーンの頬の縦の皺が白人特有で味わい深い。
彼女は子供を産んだばかりなのにそのスレンダーな体は少女のようで、さすがハリウッド女優、と今更ながら感心。感心してばっかだな。

クルエラ

 

クライマックスの手際の良さ
ラストクレジット+歌までカッコイイ!!

エステラがバロネスを追い込んでいくクライマックスも見事な手際に魅入られる。
リッチな映像やセットや、ロケやフッションを見逃すまいと食い入るように観てるとあっという間に終わる。
贅沢な一品である。
ディズニー映画はなにもかも超一流のものを揃えて映画を作る。
それは、仕上がりも超一流のものが出来る確率が高くなる。
本作も一流な一作だろう。

 

監督 クレイグ・ギレスピー
脚本 デイナ・フォックス トニー・マクナマラ
原案 アライン・ブロッシュ・マッケンナ ケリー・マーセル スティーヴ・ジシス
出演 エマ・ストーン エマ・トンプソン マーク・ストロング ジョエル・フライ
ポール・ウォルター・ハウザー エミリー・ビーチャム ジョン・マー

※137分
© 2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
※5月27日(金)から映画館 & ディズニープラス プレミア アクセスにて公開中
※プレミア アクセスは追加支払いが必要です

 

《一宮千桃さんの記事一覧はコチラ》
http://www.el-aura.com/writer/ichimiyasentou/?c=26311