一宮千桃のセンスアップ☆シネマレビューPART.190 「ライオン・キング」

ライオンキング

超リアル驚愕実写で甦った名作!
シンバの成長物語はやっぱりうるっ

ディズニーのアニメーション史上、全世界観客動員数1位を誇る「ライオン・キング」(「アナと雪の女王」は及ばなかったのね)。

その、実写版である。
アニメ作は94年ということだからこれまた25年前。
すっかり細部の話忘れてたわ。
しかし、観ながら思い出しました。
25年て四半世紀だけど、大人になってからの25年て10年くらい前の感じ。
ほんと50年、100年なんてあっと言う間だ。
そして、昔のことはよく覚えている。
なにかきっかけがあればくっきりと思い出す。
何度も生まれ変わって修行するのもよく分かる。
たかだか90年くらいの一生で学べることなんてほんと微々たるものだ。

おっと、それで「ライオン・キング」。
驚きました! 観ている間ずっと首をかしげていて。
これって本物のライオンに演技つけてる?? いやそんな訳ないやろっ、でもでも……この異常なリアルさはCGだけじゃないよね? アニマトロニクス??
いやいや、一体どうやってこの映像って撮ったの??? とずっと? だったのだ。

それで試写終わってすぐ宣伝嬢に「これってCGだよね?」と即確認。
すると「CGとVR(ヴァーチャル)も使ってるらしいです」とのこと。
「あーっVRねー」
と言いながらまた? 帰ってプレスを見たものの専門的すぎてまた?

ライオンキング

 

ライオンのしなやかな身体の美しさ
サバンナの自然と躍動を堪能!!

要するに、世界初のVR空間で撮影されたフルCGアニメーションらしい。
実写もアニメーションも超えた超実写という。
いや、とにかく映像が凄いんだわ。
アフリカの大地でライオンやキリンやサイやミーアキャットが目の前でお芝居してる状態。
それを2時間鑑賞状態。
普段ライオンの体なんてゆっくりじっくり見たことなんてないので、とくとライオンの走り方、歩き方、口の中、目の動きとか観察できました。
動物ってほっんと綺麗だわあーっ。ってけっこう癒された次第。

そして、話は皆さんよくご存知のライオンの王の息子、シンバの成長物語。
今回久々に見て、シンバを騙し追放する叔父のスカーが嫌な奴ながらイイ味出しているのだ。
却ってウジウジしてるシンバにイラっときたりして。
スカーのストレートな憎しみは人間くさくて支持してしまう。

 

名曲「ハクナ・マタタ」に力づけられ
気分が揚がること請け合い!

でも、今作で一番いいなあっと思ったのはシンバを助けるイボイノシシのプンヴァとミーアキャットのティモン。
陽気な彼らが歌う「ハクナ・マタタ(嫌なことは忘れろ。くよくよするな)」の歌詞に元気づけられた。
私自身ちょっと嫌な事があって弱ってた時だったので、「そうだよね!! 忘れるべ!」
「過去は変えられないんだもんっ、くよくよしてもしかたない。忘れろ忘れろ」
とものすごい気持ち的に復活! 気分が明るくなったのだ。
ディズニーのお笑い担当のコンビは好き嫌いがあるのだが、このコンビは大好きだ。

ライオンキング

 

技術革新、開発はどこまでいくのか?
一抹の不安もよぎりつつ……。

さて、内容的にはやはり父親の死にうな垂れ途方にくれるシンバの姿にはうるっとさせられる。
父親がヌーの大群に巻き込まれるシーンは前半のクライマックスで、爆走するヌーの大迫力は見ごたえありだ。
子どものシンバの表情も繊細で、見てるだけで心動かされる。
それはもう人間の表情なのだ。
ディズニーのスキルは恐るべきものである。

アメリカが軍事兵器の開発にVRも使っていて、その技術が凄まじいということも知っている人は知っている。
本作から垣間見えるアメリカという国の恐ろしさ。
一体技術革新はどこまでいくのか?
今後、この「ライオン・キング」の技術がCGの当たり前になることは必須だ。
そしてまた超超実写へ……。

ライオンのしなやかな身体の美しさに驚愕しつつ、一抹の不安もよぎる、複雑な思いにさせられるエンターテインメント作である。

 

監督 ジョン・ファヴロー
脚本 ジェフ・ナサンソン
声の出演 ドナルド・グローヴァー セス・ローゲン キウェテル・イジョフォー
アルフレ・ウッダード ビリー・アイクナー ビヨンセ・ノウルズ=カーター
ジェームズ・アール・ジョーンズ
吹替版出演 賀来賢人 江口洋介 佐藤二朗 亜生(ミキ) 門山葉子 大和田伸也
© 2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

※119分

※8月9日(金)全国公開

 

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