一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.168 「プーと大人になった僕」

すべての心迷える大人に観て欲しい
魂の輝きと望みを取り戻す傑作!!

子ども時代の友達やおもちゃと別れてしまう物語はどうして人々の胸を打つのだろう?

「トイ・ストーリー」しかり、本作しかり。

きっと、人々がかつて子どもであり、皆いつまでも心に小さな子どもを持っているからだろう。
そして、子どもの頃は楽しかった、と思う人が多いからだろう。
大人になっても、小さな子ども(インナー・チャイルド)はいるのに、誰しも彼らの存在を忘れてしまう。
でも、その子どもの存在を教えてくれる作品があると、胸を衝かれ、ただただ泣くしかないのである。
「ごめんなさい。あなたのこと忘れてたわ。いつも、私のこと見守っていてくれたのに」
私は本作が始まって5分で泣けてきて本当に困った。

100エーカーの森の、クリストファー・ロビンの親友くまのプーさんと仲間たち。
クリストファー・ロビンが寄宿舎に入ることになって、彼らとの別れの日がくる。
「100歳になっても君のことは絶対に忘れない」そう言ってクリストファー・ロビンはプーさんを抱きしめ行ってしまう。
残されたプーさんの後ろ姿。
もう、ここで涙ダラダラ。
いかんっこんな早く泣いていては後半どうなる!?
と焦るが、涙は一向に止まらず。その後も何度も泣いてしまい、一体私が泣いているのか、私の中のインナー・チャイルドが泣いているのか、さっぱり分からなくなった。
とにかく、号泣! で、声を上げそうになって抑えるのに疲れたのなんの。

 

ぬいぐるみたちがリアルに動いて画面を闊歩
プーさん、かわいい!!

大人になったクリストファーはロンドンで結婚して子どもも出来て、でも、会社の仕事で忙しくて妻と娘からも見放され気味。
妻と娘の将来のために働いているのに、妻からは「私たちの今を幸せにするために働いて欲しい」と言われて当惑顔。
そんな彼の元へくまのプーさんがやってくる。
驚いたクリストファーだけど、プーさんと共に100エーカーの森へ行くことに。
そこでは、ティガーや、イーヨーやピグレット、ルーたちみんながなんにも変わらず待っていた。

くまのプーさんたちはぬいぐるみである。
それをコンピュータ・アニメーションによって動かしているのだが、違和感なし! 大人になったクリストファーがプーさんをギュッと抱きしめるシーンなんて涙でほとんど画面が観れんかったほど。
プーさんはぬいぐるみじゃない、生身の生きてるプーさんなのだ。

 

それ、ほんとうに大切なこと?
心の垢が涙と一緒に流れ出る

プーさんは、仕事大事のクリストファーに何度も言う。
「僕は毎日、何もしない、をしているよ」
何もしない。そう、何もしなくていいんじゃないか?
そのままで、ありのままで、いいんじゃないか?
私たちは大切なことに気づく。
「仕事って僕の赤い風船より大事なの?」
いや、赤い風船の方が大事なんじゃないか?
私たちが今までこれは大事なんだ、これはやらなくちゃ、これはダメなんだ、
って思っていることは本当にそうなのか? そうじゃないかもしれない。
私たちは大切なことをどんどん忘れていってるんじゃないのか?
だから、涙が出る。

どうしたんだろう?
どうして忘れてしまったのか?
そうじゃないのに。
まるで今までの心に溜まった垢が取れるように涙が出た。
泣いているのは、私の中のこどもだったんだね。

 

神様からのメッセージがたくさん
光も森の輝きもプーの言葉も

本作は神様からのメッセージのような映画である。
その人にとっての大切なことを思い出させてくれる。
自分の中のインナー・チャイルドの声を聞こう。

ずっと、彼らは私たちに語りかけていてくれたのだから。
その声に気づくことが大切なのだ。

最後に、100エーカーの森が素晴らしい。
木々や草の荘厳な輝きに尋常じゃない美しさと光が宿っていて、ちょっと天国みたい。
これも、すべて神様の采配の映像なのだと思わされた。
すべての迷える大人に観て欲しい傑作!

監督 マーク・フォスター
脚本 アレックス・ロス・ペリー トム・マッカーシー アリソン・シュローダー
原案 A.A.ミルン E.H.シェパード
出演 ユアン・マクレガー ヘイリー・アトウェル
声の出演 ジム・カミングス ブラッド・ギャレッド

※104分
©2018 Disney Enterprises, Inc.
※9月14日(金)より全国ロードショー!

 

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