相次ぐ切りつけ事件、コメ価格を巡る騒乱に物価高と不穏な世情を前に — 七赤金星6月は、真実のご縁との“ムスヒ”で新たな道が開く時
6月を迎えました。先月は、4月の消費者物価指数が発表されましたが、去年の同じ月より3.5%上昇し、特にこのうち高値が続く「米類」は98%超えと、上昇率は過去最高となりました。コメ価格の高騰問題に絡んでは、江藤拓前農水相が「コメは買ったことがない」の舌禍で辞任に追い込まれましたが、後任の小泉進次郎農水相は随意契約で放出する備蓄米の店頭価格を「5キロ当たり2000円」にすると思い切った目標を掲げました。
農協の抵抗は必至と見られていますが、国民の生活に直結する問題でもあり、どこで事態を落ち着かせることができるかが焦点となっています。追い打ちをかけるように、今月は豚まん、ヨーグルト、アイスクリーム、醤油などの食卓に欠かせない加工食品や調味料からシャンプー、哺乳瓶といった日用品、自動車の夏用タイヤ等1,400点近くの値上げが予定され、生活苦に悩む庶民の悲鳴は一層強まる状況となっています。
このような不透明な世情を悲観する日本人の波動の低下を反映してか、全国で切りつけ事件のニュースが相次いで報じられました。なんとも明るい材料が乏しい環境が続きますが、なんとか希望を失わずに生き抜きたいものです。
芒種を迎える6月5日、月運が八白土星から七赤金星に移ります。七赤金星は、“沢”を表す星です。沢は水、潤いのイメージですので、歓楽、遊び、お酒との縁が強調されます。また一方で“邂逅の喜び”、“恋愛”、“接吻”“有終の美”といった面も強調されます。
今月は、夜の歓楽街での気分が高揚してのワンナイトラブや、飲酒を伴うトラブルには、特に注意したいものです。一方で、“邂逅の喜び”“接吻”の意味もあるように、ここ数年関係が途絶えていた異性の友人と再会したり、友人関係だった男女が突如親密な関係となったり、長くつき合ったカップルが漸く結婚に辿り着くなど、恋愛面で喜ばしい出来事もありそうです。
6月の月運の干支は、“壬午(みずのえうま)”。“壬”の字は織機に巻き付けられた糸を指し、“母親=羊水”が語源です。女+羊=“妊”で、妊娠を意味する漢字です。
今月、恋人や配偶者がいる方は、子供を宿す可能性があるかもしれません。 ムスヒ=結びの力が、強まる時です。お子さんを望んでおられる方には良い月ですが、様々な事情でまだ子育てを考えるに至らない方は、しっかりと避妊をしておきましょう。
二十八宿は“参宿”。今月は、明朗快活で周囲に多くの人が集まり、その支えと交流の中から、新しい道が開ける暗示です。小さなことにクヨクヨせず、エネルギッシュに動き回ることで、自分の夢や希望にグッと近づける気配です。ただ、勢い余っての舌禍や他人を傷つける行動は、運を下げるので注意しましょう。
重要な契約や勝負事に関しては、大安の2日、8日、14日、20日、30日、一粒万倍日の3日、5日、6日、17日、18日、29日、30日、百事よしの11日、26日に設定すると良いでしょう。デートや告白、プロポーズを考えている方も、上記の日を選びましょう。なお、今月の暗剣殺は西となります。8日までは天一天上ですので、月初は方位に障りはありません。
海王星と土星の牡羊座同室と木星の蟹座移動で社会の“闇が表に出る” — 梅雨の季節は、過去の悔恨も“業”(カルマ)も全てを洗い流してゆく
西洋占星術の観点で言えば、先月の25日に土星が牡羊座に入りました(9/1まで海王星と同室)。夏の終わりまで、世間で大きな影響力を保持してきた組織や著名な人物が不実、不正等で糾弾され、影響力を失ったり表舞台から姿を消したりと、大きな社会的制裁を受ける可能性がありそうです。今月は都議選、来月は参議院選挙が予定されていますが、現与党は存立が危うくなるほどの大敗を喫するかもしれません。大きな動揺を伴いつつも、個人に於いてはこれまで停滞していたものが動き出したり、一度離れたご縁が再び帰ってくるなど、良い意味で価値観、人生観の転回が迫られる時期となりそうです。
6日には、金星が牡牛座に移動します(~7/5)。この初夏は、4月に出逢ったばかりの、或いは新天地で知り合った同僚や仲間うちで特に親しくなった人との交流が更に深化し、恋愛感情を含めた“ときめき”や“ワクワク感”が増幅する時です。9日には水星が蟹座へ(~6/27)。この数カ月で絞り込み、篩い落とした中でそれでも残したごく内輪の人間関係を、更に密にコミュニケートし合い、そのネットワークの支えの中で、安心感を得られる時期です。
10日には、木星が双子座から蟹座に移動します(~2026.6/30)。この時期は世界的に自国民中心、国粋主義的な思想に各国の国民が傾斜し、愛国心を重視する風潮から移民排斥や鎖国の動きが強まるかもしれません。アメリカのトランプ大統領は先月、ハーバード大学からの留学生締め出しを表明しましたが、こういった動きが今後、広がってゆくでしょう。個人に於いては、人脈を広げることよりも周囲にいる少数の仲間と胸襟を開き、ご縁を深めることにスポットが当たる時期です。
11日16時44分には、射手座で満月を迎えます(ストロベリームーン)。同時に入梅も迎えるこの時期は、報われなかった過去の夢や恋愛への執着、悔恨を手放し、改めて理想の実現のために、誰と深いパートナーシップを築いてゆくかを、真剣に考える時となるでしょう。海外にも、ヒントがあるかもしれません。
17日には、火星が乙女座に移動します(~8/6)。この時期は、獅子座に滞在していた頃よりも闘争心はやや緩和され、急激な改革よりも現状維持志向が強まりそうです。スケジュール調整や健康管理、人間関係の“静かな”清算をしっかりと行い、自分を新しいステージで輝かせるための見直し、準備期間に充てましょう。
そして25日19時32分には、蟹座で新月を迎えます。この新月は、自分のホームグラウンド、居心地の良い場所を創ってゆくフェーズに入ります。出逢ったばかりなのに何故か懐かしい、家族同然の仲間のつつみ込むような愛に支えられ、素敵な下半期への予感で、満たされている時となるでしょう。フットワークが軽くなる時でもあるので、関心のある分野や場所に手や足を伸ばすと、その後の人生を左右する新たな発見に恵まれるかもしれません。
今年も、梅雨の季節がやってきました。昨年に続き、今月も最後は、歌人・俵万智(1962~)さんの作品から、初夏の一首を引きたいと思います。
思い切り
愛されたくて 駆けてゆく
六月、サンダル、あじさいの花
豊かな雨が夏の到来を告げる6月、サンダルを履いた女性が駆けて向かった先にいるのは、燃え上がるような恋愛中の、お相手の男性の姿でしょうか。
この時期の天体の動きは、心から信頼し合い、助け合うことのできる、過去世から強い絆で結ばれた存在とのめぐり逢いを予告し、応援してくれています。
社会情勢や経済面では、相変わらず厳しい状況が続く気配ですが、せめて自分の周囲だけでも、穏やかな空気が流れる環境でありたいものです。『TRINITY』読者の皆様におかれては、降りしきる雨の向こうに、人生に架かる虹を見つけることができる6月となりますよう、祈念しております。
(了)