令和4年11月メッセージ —— 暗闇に覆われた厳しい冬を前に、再会を果たした魂たちは互いを照らす希望への蝋燭を灯し合う

11月

1ドル=150円台突入、政情の不安定、エネルギー危機と厳しい状況が続く中で — 二黒土星11月は、情熱を持って一緒に生きてゆく“魂友”と愛を交わす時

 

11月を迎えました。

先月は、経済面では32年ぶりとなる1ドル=150円台に一時突入し、国内に衝撃が走りました。貿易大国である日本にとって、ことし令和4年は五黄土星壬寅の年ですが、“五黄の寅”の年の相場は荒れるとされています。9月の消費者物価指数は3.0%と、31年1ヶ月ぶりの歴史的な上昇幅となりました。これから冬にかけ、物価の高騰によるコスト上昇を価格転嫁できない企業の更なる経営不振、零細事業者の倒産増大などが懸念されます。先月に続き今月も牛乳、ヨーグルトなど食品の値上げが多数予定されていますが、スタグフレーションの深刻化も懸念されています。肝腎の岸田内閣は、統一教会問題で山際経済再生大臣が辞任するなど、内閣の弱体化が著しい状況です。今月は、閣僚の辞任ドミノなどで政権が窮地に陥るかもしれません。

海外に目を遣ると、今月はアメリカで中間選挙が予定されていますが、トランプ前大統領が率いる共和党の優勢が伝えられ、更に国内の分断が広がる可能性が指摘されています。また、欧州ではイギリス、イタリア、スウェーデンで次々と首相の交代が起きました。ドイツではマイナス成長と景気後退が極まり、国内でデモが頻発するなど政情が不安定さを増しています。ウクライナと現在、交戦中のロシアは豊富な天然ガス資源を擁していますが、本格的な冬を迎えるにあたりロシアが制裁を強化した場合、世界的なエネルギー危機が訪れる可能性も高いでしょう。

“地の時代”から“風の時代”への歴史的な移行期に伴って、“分断、分裂”が世界のそこここで進んでいます。

どうか、この11月が無事に過ぎることを、祈らずにはいられません。

 

立冬を迎える11月7日、月運が三碧木星から二黒土星に移ります。

二黒には“地球、大地、慈愛、貞節、母性愛、迷い”といった象意があります。
“土”の星ですので、今月は、目先の困難に果敢に立ち向かい、大切なものを護るために、粘り強く目標を成し遂げようと奮闘する暗示です。

生活苦に喘ぐ市井の人々が、学費や生活費などを賄う為に、投資や副業など二次収入をつくる動きも増えそうです。また、自然災害(地震、津波、噴火)の発生が懸念されます。いつ何時天災が起こっても対処できるよう、枕元にリュックを備え、衣類や簡易トイレ、現金なで生活必需品を入れておきましょう。

 

11月の月運の干支は、“辛亥(かのとゐ)”。

季節は初冬、水に洗われる宝石のような、神聖さを帯びたイメージです。

今月は、誰もがナイーブになり、感受性が強くなりそうです。いつも以上に傷つきやすい傾向となるので、特にテレビやネットで殺人現場や戦争といった凄惨な映像を観るのは、意識して避けましょう。また今月は、協力者を大切にすることで運が開ける暗示です。家庭では配偶者、組織では補佐役の方に、労いの言葉をかけ、感謝の念を伝えることで運気がUPするでしょう。

 

二十八宿は“昴宿”。

今月は、情熱的になり、愛の言葉を惜しげもなく放つ雰囲気となるようです。来月のクリスマスを前に、ロマンティックな言葉で意中のお相手の心を揺さぶり、新しい恋人ができる人が増えるでしょう。ただ、官能面に溺れやすい傾向があるので、その点は注意しましょう。仕事面に於いては、引き立て運に恵まれる月です。転職活動をされている方は、条件の良いホワイト企業に内定したり、フリーの方も自分の技術や能力が注目されたりするでしょう。免許や資格取得の勉強にも適した月です。重要な契約や勝負事に関しては、大安の1日、7日、13日、19日、24日、30日、一粒万倍日の4日、16日、17日、28日、29日、百事吉の22日に設定すると良いでしょう。また、大安と天赦が重なる7日は、よろずよしの最強ラッキーデーです。告白や入籍などここ一番の勝負は、7日に設定しましょう。なお、今月の暗剣殺は西南となりますので、この方位への旅行等は控えましょう。

 

 

“参”と“商”が奇蹟の再会に向け引き合う11月 — 暗闇を切り裂いて、心を暖め合う希望の蝋燭を灯す1ヶ月に

 

西洋占星術の観点で言えば、今月は22日まで太陽が蠍座に滞在しています。またコミュニケーションを司る水星、恋愛やときめきを表す金星も、今月半ばまで蠍座に入っています。今月の前半はズバリ、新しい恋愛が始まる大きなチャンスの時です。しかし、蠍座の時期の恋愛は官能的で、退廃さを帯びやすくもあります。誰もが妖艶な言葉に夢中になり、“心”よりも“肉体”の恋愛に耽溺しやすい時です。不倫や浮気、道ならぬ恋には注意しましょう。

 

8日は20時2分に牡牛座で満月を迎えます(ビーバームーン)。この満月は、赤銅色を帯びた皆既月食となります。運命が急激に反転し、自分の人生に別のタイムラインが屹立する時です。周囲を取り巻く人間関係がガラッと変わり、年末にかけて人生の新たな“章”(Chapter)に入ったことを実感する時となるでしょう。運命のパートナーが登場する暗示もあります。一緒に生きてゆきたいと魂から切望する相手には、積極的に“自己開示”をしてゆきましょう。また、今回の月食は天王星を完全に覆うので、お金や働き方の概念に、更なる変革を起こすきっかけが到来するでしょう。また国際情勢に、何らかの大きなハプニングが起こるかもしれません。木星は、24日まで魚座で逆行しています。自分を本当に大切にしてくれる人、心から愛してくれる存在が誰かを考え、最後に辿り着く場所を探し求める時期です。海王星も魚座で12/4まで逆行していますが、海王星と木星が魚座で同室する時は、強いご縁で結ばれた異性と恋愛関係になった場合、“全面的に頼りたい”と、相手に身を任せるような気持ちになるかもしれません。またこの時期は、“夢が正夢になる”時期とも言われています。これまで心に秘めていたもの、誰にも言わなかった気持ちを、行動で表して実現させてゆきましょう。同じ24日には7時57分に射手座で新月。年来の宿願、理想の実現に向けて、グレードアップを図ってゆくタイミングとなるでしょう。これまで知見を深めてきた得意分野で新たな発見や発明があったり、周囲から注目を浴びるなど、まさに生きやすく、喜ばしい人生が始まる時と言えるでしょう。そしてこの24日には、魚座の木星が順行に転じます(~12/20)。これまで当たり前だった、目の前に広がるこの世界のシステム、パラダイムの終焉を前に、これからの自分にとって本当に必要なご縁を、改めて確認する年末となりそうです。本格的な冬が目の前に迫るこの時期に、心から魂を暖め合い、支え合える仲間を、隣に持ちましょう。

 

最後に、今月は“詩聖”と謳われた中国最大の詩人・杜甫 (712~770)の「衛八處士に贈る」から、有名な一節を引きましょう。

人生不相見  人生相見ざること
動如參與商  動(やや)もすれば參と商との如し
今夕是何夕  今夕は是れ何の夕ぞ
共此燈燭光  此の燈燭の光を共にず

 

《訳》あなたとなかなか会えないのは、參と商、ふたつの星のようですね。

でも幸いにもこの夕べ、あなたと蝋燭の光をと共にすることができました —

杜甫が、旧友の衛八處士と二十数年ぶりの奇跡的な再会を果たした際、その喜びを表した詩です。

『參』とはオリオン座の三ツ星、『商』とは蠍座を指します。

それぞれ天の両端に位置し、決して同時に現れることはありません。

しかし、本当に縁のある人とは、人生で何度でも、微笑み合う機会を持つことができるでしょう。

『參』はいつか、『商』と必ず、めぐり逢えるのです。

 

先月は、オリオン座流星群が、秋の蒼穹を彩りました。この11月は寒さが一層厳しさを増してゆきますが、頭上を彩る冬の星座は、地上で本当にご縁のある魂同士の再会を、演出してくれるでしょう。

 

将来への展望が見い出せない、暗闇のような状況は相変わらず続く見込みですが、『TRINITY』の読者の皆様にとっては、心から支え合える存在との出逢いの歓喜の中で、未来へと繋がる希望の蠟燭を灯し合う11月となりますよう、祈念しております。 

 

(了)

 

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