令和4年10月メッセージ —— 避けられぬ分断と混迷が露頭する秋に、私たちは心ある仲間の支えに“人生の再びの春”を見出す

10月

元首相の国葬、食料品の高騰、自然災害と“分断と混迷”が露わとなる中で — 三碧木星10月は、避けられぬ激しい対立、闘争との対峙を迫られる時

10月を迎えました。

先月は、夏の参院選の最中に凶刃に斃れた、安倍晋三元総理の国葬儀が執り行われました。旧統一教会の問題で政権が揺らぐ中、国論を二分した今回の国葬が今後、これまで単一民族幻想、一億総中流意識を共有していた日本人を分断し、国内の対立を深めるものとなることが危惧されています。

また、経済面では原油価格の高騰や円安を背景にエネルギー、食料品の更なる値上げがなされ、消費者物価指数は2.8%と、31年ぶりの水準となりました。今月も6,000品目以上の値上げが予定され、また雇用保険料の引き上げ等で実質増税と、庶民の生活は更に苦しくなるばかりです。本格的なスタグフレーションの発生が懸念されます。また、相場の暴落にも注視が必要と言えるでしょう。

海外に目を遣ると、パキスタンでは記録的な洪水で国土の1/3が水没し、1,500人以上が死亡しました。台湾では震度6強の地震が発生し、4日間で163回の揺れを観測するなど、今後は日本への津波到来の危険性も指摘されています。

どうか、この10月が何事もなく過ぎることを、祈らずにはいられません。

寒露を迎える10月8日、月運が四緑木星から三碧木星に移ります。

三碧木星は、“雷”を表す星です。
火災、論争、短気、露見、喧嘩、銃声といった象意
があります。
この10月は、政治思想の相違を理由としたデモや紛争、また自然災害に十分注意をすることが求められる月となるでしょう。先月は台風15号の影響で、静岡が断水など大きなダメージを受けました。壬寅の日本は、激甚災害の暗示がある年です。引き続き今月も、地震や津波、火山の噴火への細心の注意が必要です。海外では、ロシア—ウクライナ間の紛争も、ロシアの兵力増員と新たな挑発により激しい戦闘が起きる可能性もあるでしょう。また人命を狙った、突発的なテロの可能性も危惧されます。日本国内に於いては、安倍元総理の国葬後の内閣支持率いかんで、岸田内閣が衆議院解散または内閣総辞職を迫られる場面が出てくるでしょう。旧統一教会と関わりの深かった現職閣僚の辞任、野党から新たに連立政権入りする政党の出現も予測されます。“壬”の年は首相交代が多い年ですが、年末に向け政局となる状況が強まりそうです。また世間では、口論による傷害トラブル、殺人といった事件が増える可能性があるので注意しましょう。

10月の月運の干支は、“庚戌(かのえいぬ)”。

秋に行われる激しい戦争、戦闘のイメージです。

今月は、気性が激しくなり、周囲とむやみに意見が対立したり、競争心が出てきてしまいそうです。舌禍による人間関係の悪化などのトラブルには、十分注意しましょう。今月は月運が三碧木星の影響もあり、国家レベル、企業レベル、個人レベルでの大小の対立、トラブルの暗示があります。せめて自分の周囲だけでも、争いを避け平和を心掛ける姿勢を心掛けましょう。

二十八宿は“胃宿”。

今月は、やはり闘争心が強まり、気性が荒くなりそうです。執念深く、また相手の心を慮ることが不得手になる傾向があるので、トラブルを引き起こさぬよう注意しましょう。重要な契約や勝負事に関しては、大安の4日、10日、26日、一粒万倍日の5日、8日、11日、20日、23日、百事吉の25日に設定すると良いでしょう。また、大安と天赦が重なる22日は、よろずよしの最強ラッキーデーです。告白や入籍などここ一番の勝負は、22日に設定しましょう。7日~22日までは、天一天上となります。自宅の掃除をしっかりしておけば、方位に障りはありません。なお、今月の暗剣殺は東となりますので、この方位への旅行等は控えましょう。

 

世界の分断と動乱が危惧される10月 — この“不条理”な時代に、心ある支えの中で前を向いて人生に喜びの花を咲かせる1ヶ月に

 

西洋占星術の観点で言えば、今月は23日まで太陽が天秤座に滞在しています。この秋は、多くの人と関わり、その交流の中で、自分が本当に叶えたかった夢や実現したいプロジェクトに向かって動き出す時です。心あるソウルメイトとの出会い、パートナーシップの中で、新しい恋愛が始まる可能性もあるでしょう。また、先月に引き続き、水瓶座の土星と牡羊座の木星が共に逆行する期間に入っています(~10/23)。繰り返しとなりますが、土星と木星が共に逆行する時は、これまで隠されていた秘密、不正が露見し、社会的制裁を受けるという意味合いが強い時期です。今月は先月からの流れで、更にパンドラの箱が開くような秘密が露見したり、国民にとって衝撃的な出来事が起こるかもしれません。東京五輪を巡る汚職では先月、大手紳士服販売店のオーナーに続き、著名出版社の会長が贈賄の容疑で逮捕されました。司直の手が、核心にまで辿り着くかが今月は焦点となるでしょう。また、著名企業の社長、会長が性被害や不倫、横領など相次ぐスキャンダルで退陣に追い込まれています。4/30より逆行中だった山羊座の冥王星も9日に順行へと転じますが、まさに今、これまで日本を支配していた権力基盤が、崩壊しようとしています。更なる不祥事の露見に、私たちのこれまでの価値観も、大きな変化を迫られそうです。

10日は5時55分に牡羊座で満月を迎えます(ハンターズムーン)。この満月の前後に、初対面なのに昔から知っているような、ご縁の深い魂との出逢いがセッティングされる気配です。過去の後悔を振り切り、未来を向いて生きましょう。23日には太陽、金星が蠍座入り。ここでは仕事面、プライベートに於いて人間関係の大幅な入れ替えがありそうです。別離の場合は、男女の愛憎も含め、激しい亀裂を伴う訣別となるかもしれません。25日は19時48分に蠍座で新月。この新月は、部分日食となります。自分がこの世に生まれてきた意味、自分が心から喜びを感じることを再確認し、その作業を通じて自己実現、社会貢献を図ってゆくタイミングとなるでしょう。満を持して得意分野についての知識、能力を副業化したり、或いは独立して会社を設立するなど、“生きたいように生きる”という、風の時代のライフスタイルを現実社会に落とし込んでゆく時です。28日には、逆行中の木星が牡羊座から魚座に戻り、30日には、双子座の火星が逆行を開始します。海王星の逆行もあり、年末まで激しい自然災害に翻弄されそうな気配の中で、過去に情熱を持って取り組んでいたこと、やり残していたことをもう一度取り返したいという感情にかられるかもしれません。自分がこの人生で辿り着きたかった場所、到達したかった境地に向け、過去と未来の狭間で、それぞれが真剣に自分の“命の使い方”を、改めて考える時間となるでしょう。

最後に、今月はノーベル文学賞を受賞した作家、アルベール・カミュ(1913~60)が遺した名言を引きましょう。

Autumn is a second spring when every leaf is a flower.


すべての葉が花となるとき、秋はもう一つの春である。

 

カミュは、この世に存在するあらゆる暴力を“不条理”と定義し、それらに敢然と立ち向かって反抗した信念の作家でした。見せかけの平和や人権を説く宗教や共産主義を激しく批判し、真の道義的な生き方を希求したその人生は、現在も高く評価されています。

この10月は、まさに目の前の世界が分断、崩壊してゆく様を、私たち人間がまざまざと見せつけられる一ヶ月となる気配です。

どれだけこれまでの常識、価値観が覆され、また天災に翻弄されるような状況になったとしても、傍で支えてくれる魂の仲間と心を寄せ合い、心に真の平和を保ちながら、この不条理な時代を生き抜きたいものです。

大変厳しい状況となる可能性が高い季節ですが、そのような中にあっても、『TRINITY』の読者の皆様にとっては、この秋が人生に喜びの花を添える、再びの春となりますよう、祈念しております。

 

(了)

 

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