令和4年9月メッセージ —— 幾度かの厳しい風雨に耐えた強い“根”は、辿り着いた秋に黄金を湛えた命の喜びを輝かせる

9月

自然災害、政界のスキャンダルと問題が噴出した夏が去って — 四緑木星9月は、本格的な食糧危機、エネルギー危機等の艱難と対峙する覚悟と備えを

 

9月を迎えました。

今夏は東北で線上降水帯が猛威を振るい、また都心では9日連続猛暑日を記録するなど、まさに異常気象に襲われた、記録にも記憶にも残る季節となりました。海外に目を遣ると、欧州各国では相次いで深刻な旱魃が発生し、乾燥により船での輸送ができなくなったり、また山火事が頻発するなど、今後やってくるであろう食糧危機の可能性が加速しています。現在は海王星の逆行期間(~12/4)に入っていますが、この期間は大規模な自然災害が頻発する可能性の高い時でもあります。ロシア―ウクライナ戦争も未だ戦闘が続いていますが、天然ガスの供給を巡り、世界的なエネルギー危機の可能性も高まっていると言えるでしょう。この秋から冬にかけては、私たち日本人がこの人生で初めて経験するような、“生命そのものの危機”ということを、認識する時間となるかもしれません。このような時代を生き抜くための“覚悟”と、できる限りの備えを、しておきたいものです。

どうか、9月が穏やかに過ごせる時間となることを、祈らずにはいられません。

白露を迎える9月8日、月運が五黄土星から四緑木星に移ります。

四緑木星は、“風”を表す星です。
往来、遠方、交通、取引、盛況といった象意があります。
人に例えれば、旅人、迷い人、商人といった、距離感を持って“動き”を表すもの、また信用、縁、調うといったキーワードが浮かび上がります。
先月の五黄土星は“帝王”という、政治指導者を表す象意でしたが、改造したばかりの岸田内閣は早くも、旧統一教会との密接な関係を指摘される新閣僚が相次いで発覚し支持率が急落するなど、政局は波乱含みの様相を呈しています。この9月に関しては、これまでの経済の停滞を急いで取り戻すかのように、市井では活発な商取引が展開されそうです。四緑木星の“遠方”“往来”の暗示がある通り、遠方への旅行などによる都会⇔地方間の人間の往来が増え、そこに新しい交流や恋愛のきっかけがありそうです。景気の上昇にも期待したいところですが、緊張感の緩みによる、コロナウイルス感染者の増大には注意したいところです。

また、年末まで、火山の噴火や洪水等、“火”や“水”にまつわる自然災害には、十分に警戒して備えておきましょう。

9月の月運の干支は、“己酉(つちのととり)”。

秋を迎えた、畑のイメージです。

木から落ちた果実から種がこぼれ出て、それを良く耕された土地がしっかりと受け止めている様を表しています。今月のあなたは、自分の為だけに能力を使うのではなく、他者や弱者を助ける為の行いを心掛けると、良い結果となって返ってくるでしょう。

二十八宿は“婁宿”。

婚約中のカップルは、結婚式の準備などは今月、どんどん話を進めた方が良いでしょう。重要な契約や勝負事に関しては、大安と一粒万倍日が重なる11日、23日、28日、百事吉の9日、24日がベストです。裁判や訴訟などの深刻な争い事は運気を大幅に下げるので、できる限り和解の道を探りましょう。仕事面での急激な改革、ギャンブルもご法度です。なお、今月の暗剣殺は東南となりますので、この方位への旅行等は控えましょう。

  

心から支え合い、人生を豊かさにする人間関係を選ぶ9月 — 努力を重ね試練に耐えた“根っこ”は、秋麗に鮮やかな紅葉を色づかせる

  

西洋占星術の観点で言えば、今月は23日まで太陽が乙女座に滞在しています。この秋は、夢や計画段階で終わっていたプロジェクトを実行、実現に向けて動かしてゆく時です。叶えたいことは、口に出して他人に伝えると良いでしょう。また、先月もお伝えした通り、水瓶座の土星と牡羊座の木星が共に逆行する期間に入っています(~10/23)。土星と木星が共に逆行する時は、これまで隠されていた秘密、不正が露見し、社会的制裁を受けるという意味合いが強い時期です。これから10月にかけて、更にパンドラの箱が開くような秘密が露見したり、これまで盤石と思われてきた組織が崩壊過程に入ったりと、日本に大幅なパラダイム転換を迫るような出来事があるかもしれません。先月は、東京五輪を巡る汚職で元理事らが贈収賄の容疑で逮捕されました。この問題は、大物にまで辿り着く可能性もあります。山羊座の冥王星は10/9まで逆行していますが、国家レベルでの大きな“膿出し”が行われる時期です。先月20日に火星が双子座入りして以降、“風の時代”の空気が色濃くなってゆきますが、“地の時代”の代表とも言える自民党という政党を中心とした日本の権力構造も今、曲がり角に来ている時と言えるでしょう。

4日3時7分の射手座での上弦の月を経て、10日は18時59分に魚座で満月(ハーベストムーン)。この時期は、これまでの人生の旅で傷ついた心を癒し、過去の辛い記憶を手放す時です。昔の恋人からもらった物を捨てたり、心機一転引っ越すのも良いでしょう。9日には天秤座の水星が逆行を開始(~10/2)。メール、LINEの送り忘れや電車の遅延などのコミュニケーショントラブルに要注意。一方、過去にご縁のあった人から突然連絡が来たり、交流が復活する暗示があります。“再会”に、期待しても良いでしょう。18日6時52分の双子座での下弦の月を経て、26日6時54分の天秤座での新月の頃には、社交性、パートナーシップが開花し、より良い人間関係が広がってゆくタイミングとなります。美しい絵画や音楽などに触れ、また美味しいものを食べたりおしゃれに気を遣うなど、豊かな生活を志向しつつ、自分の得意分野、特技で収入を得て、生活を成立させる方向に舵を切る時です。自分らしさを全開にして、ストレスのない世界で生きてゆける時代が到来しています。自己の才能を陶冶することはもちろんですが、同じ波動で引き合った、魂の仲間との支え合いの中で、この三次元の世界を、楽しい思い出で彩りましょう。

最後に、今月は、“近江聖人”と謳われた日本陽明学の祖・中江藤樹(1608~48)が遺した和歌を引きましょう。

 

春の花 秋の紅葉とうつりゆく 

色は色なき 根にぞあらわる

 

大地にしっかりと根を張り、やがて芽を出し、じっくりと成長してゆく一本の木は、同じく生命を宿した人間が、子供から大人へとなってゆく様にも似ています。

人生も春夏秋冬、季節ごとに様々な経験を重ねながら、春は春、秋は秋と、別々に葉を色づかせます。

しかし、どんなに葉の色を変えても、根っこは一緒。

そして色のない根っこは、時宜を得た色を鮮やかに見せる日を待ちながら、土の下で力を蓄えているのです。

幾度かの厳しい風雨に耐え、それでも鮮やかに“生”を見せることを諦めなかった太く逞しい“根”は、再び巡ってきた秋に、深い黄金を湛えた“生”の喜びを、見せてくれることでしょう。

様々な困難と苦労を経て、人生という“根”をしっかりと張ってきた『TRINITY』の読者の皆様にとりましても、この秋が、人生の実りとも言うべき黄金のような季節となりますよう、祈念しております。

 

(了)

 

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