木内麗子のイギリス HAPPY☆探し 第82回★英国のクリスマスを彩るミンスパイ

ミンスパイ

第82回★英国のクリスマスを彩るミンスパイ

クリスマス・イルミネーションが街中を輝かせる12月。
今月はクリスマスならではの英国伝統の焼き菓子「ミンスパイ(Mince Pie)」を取り上げてみたいと思います。

ミンスパイ

 

ミンスパイは、ドライフルーツやスパイスをたっぷり混ぜた
ミンスミートをパイ生地で包んだ焼き菓子です。

ミンスは英語で細かく刻んだひき肉の意味。
ちなみに日本のミンチは英語ミンスが転訛した言葉なのだとか。
ミンスパイ発祥は13世紀と言われていますが、初期はパイの中にお肉が入っていたそうで、マトンパイ(Mutton pie)とも呼ばれていました。
その後時代の流れとともに人々の嗜好が変化すると、お肉入りからドライフルーツが入ったパイへと変化していったのだとか。
形も本来はキリストが眠るゆりかごをイメージした楕円型でしたが、今は円形が一般的となっています。
ミンスパイは12月に食べるクリスマスシーズンならではの焼き菓子として英国中で愛されていますが、なんとサンタクロース(イギリスではファーザークリスマスと呼ばれています)もミンスパイが大好物なのだとか。
そのため、クリスマスイブの夜に、煙突を通ってプレゼントを持ってきてくれるサンタさんのため、ミンスパイとお酒(グラスに入れたブランデーやシェリーなど)を暖炉の前に用意しておく家庭も多いのだとか。
クリスマスを楽しく華やかに彩り、皆を笑顔にしてくれる焼き菓子ミンスパイ。

皆様も楽しいクリスマスをお過ごしください。

 

ミンスパイ
さっくりした生地の中には甘酸っぱいミンスミートがぎっしり。温かいミルクティとも相性バッチリ。

 

ミンスパイ
自宅で手作りできる瓶詰めのミンスミート。一度にたくさん作れます。

 

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