木内麗子のイギリス HAPPY☆探し 第70回★夢と幸せを与える存在 

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第70回★夢と幸せを与える存在

今月はイルミネーションやクリスマスツリーが街を華やかに彩るクリスマスの月ですね。
そこで今回はクリスマスならではのあれこれをチェックしてみたいと思います。

まずはクリスマスの訪れを告げる小鳥と呼ばれているのが、ヨーロッパ・コマドリことロビン(Robin)。
見ているだけで思わず笑顔になってしまう、ぽってりしたフォルムに赤いお腹が特徴のロビンは「クリスマス・ロビン」とも呼ばれ、クリスマス・カードやオーナメントでもよく見かけます。

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そしてクリスマスに欠かせない存在といえば、イギリスではファーザー・クリスマス(Father Christmas)。
煙突から子供達に贈り物を届けにやって来るその姿はサンタクロース? と思うのですが、ファーザー・クリスマスとサンタクロースは由来が全く違うのだとか。

サンタクロースは実在した聖ニコラスが由来となっているそうで、言い伝えではローマ帝国の小さな町ミュラの司教であった心やさしいニコラスは、3人の娘をもつ困窮した家族がいると知ると、その夜に家の煙突から金貨を投げ入れ娘たちを救ったと言われています。

煙突から贈り物を届けるところは、まさにサンタクロースの姿そのものですね。
恵まれない子供や弱い立場の人々に寄り添って生きたといわれる慈悲深いニコラスは、なんと子供を生き返らせた伝説もあるそうで、子どもの守護聖人とも呼ばれたそうです。

 

イギリスのファーザー・クリスマスは、ケルト文化から生まれたと言われています。

その姿はもともとは赤色の服ではなく緑色の服を着ていたそうで(現在はサンタクロースのイメージからか、ほとんどのファーザー・クリスマスも赤い服を着ています)、太陽の復活と春を祝う妖精を擬人化した姿だと言われています。

由来は違うサンタクロースとファーザー・クリスマスですが、どちらもクリスマスに子どもに夢と幸せを与える存在ですね。

みなさま素敵なクリスマスをお迎えください。

Have a nice Christmas♪

 

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クリスマスツリーには、ヒイラギの実などイエス・キリストが流した血の色を表す赤色、純潔を象徴する白色、永遠の命を意味するなどの伝統的な3色のクリスマスカラーを使うのが主流です。

 

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聖なるキリスト降臨を描いたナティビティ(Nativity)。馬小屋、イエスを見守るマリアなどが揃っていました。

 

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