第69回★紅茶時間を彩るティー・ストレーナー
秋が深まり温かい紅茶が美味しい季節になりました。
今回はティータイムをより華やかに演出してくれそうなティーストレーナー(Tea strainer)をアンティーク・マーケットで探してみました。
ティーストレーナーは日本語で言うところの「茶こし」です。
紅茶との深い繋がりを持つイギリスでは、その時代が反映されたデザインのティーストレーナーがいくつも並んでいました。
ヨーロッパにお茶がもたらされたのは17世紀頃と言われ、当初は万病に効く薬として飲まれていました。
けれど18世紀頃になるとイギリス貴族社会で紅茶を飲む習慣が洗練されたものとして人気を高め、英国の上流階級文化の一つとなっていきました。
大英帝国として最も栄えたヴィクトリア女王の治世時代には、ティータイムを彩るために、優美で豪華な装飾が施されたさまざまな茶器が生まれました。
趣味嗜好が凝らされたティーストレーナーも、この時代に人気を博し、もてはやされたそうです。
なかでもシルバーの輝きを持つティーストレーナーは多くの人々を魅了し、今も多くのファンを持つそうです。
そんな紅茶とともに歴史を歩んできたイギリスでは、朝の目覚めにアーリー・モーニング・ティー(Early Morning Tea)、午前11時頃にイレブンシス(Elevenses)、午後はアフタヌーン・ティー(Afternoon tea)、そしてハイ・ティー(High tea)など、紅茶を嗜む習慣がいくつもあります。
ティーストレーナーでイギリス流の温かい紅茶を楽しんでみませんか?
ティーストレーナーが並ぶマーケットで見かけた、草花の絵が描かれた落ち着きのある色合いのティーカップ&ソーサー。紅茶の成分テアニンはリラックス効果もあるのだとか。温かく美味しい紅茶でほっと一息リラックス。
英国の土地名が書かれたカジュアルなティースプーンも並んでいました。もしかしたら旅行先での思い出が詰まったものなのかな?
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