第58回★クリスマスに活躍する妖精たち
英国はじめヨーロッパでは古くから自然に宿る妖精や小人などが人々に愛されてきました。
そのなかにはクリスマス時期だからこそ活躍する妖精もいます。
日本ではクリスマスの贈り物を届けてくれるのは赤い服の「サンタクロース」ですが、英国では妖精「ファーザー・クリスマス(Father Christmas)」が贈り物を届けてくれます。
ファーザー・クリスマスは太陽の復活と春の訪れを祝う妖精で、ケルト文化の影響を受け生まれた存在です。
服の色は緑色で、慈愛に満ちた優しい妖精です。
クリスマスの贈り物は、小柄な妖精「クリスマス・エルフ
(Christmas elf)」がオモチャ工房で作ります。
クリスマス・エルフは12月になると子供たちの家にやってきて、子供たちの様子を観察し、毎晩サンタクロースに報告します。(良い子であればサンタクロースからクリスマスプレゼントがもらえます)
そんなクリスマス・エルフは子供が朝目を覚ますと、家の棚の上や床で寝ていたりします。
英国の子供達はクリスマスまで毎朝違う場所にいるエルフを探すのも楽しみとなっており、彼らが棚の上などで寝ている様から、「エルフ・オン・ザ・シェルフ(棚の上のエルフ)」という言葉もあります。
他にも北欧では、赤いとんがり帽子をかぶり、森や古い農家に住んでいる妖精「トテム」も大切な存在とされています。
トテムは家や家族を守ってくれると信じられており、北欧ではクリスマスイブにトムテのためのご馳走を用意するそうです。
各地でさまざまな妖精たちが活躍するこの時期、もしかしたらあなたのお家にも妖精たちが訪れてくるかも?
輝く星を手に微笑む天使達。クリスマスの始まりは、大天使ガブリエルがマリアの前に現れ、受胎告知したことからはじまるため、この時期はクリスマスツリーやデコレーションに天使がたくさん飾られます。
「神を信じる、永遠の輝き」などの花言葉を持つ、西洋ヒイラギ(クリスマスホーリー)の赤い実で、妖精達もドレスアップ。英国ではクリスマスにちなんだ妖精の置物もこの時期人気です。
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