~ギーヘアケアで、乾燥知らずの艶スベなめらか髪~
前回では、ギーで作るスキンケアクリームについてご紹介しましたが、今回はギーを使ったヘアケア方法についてお伝えしたいと思います。
インドにおいてとても高く評価され、食べ物としてはもちろん、儀式、祈り、家庭薬、外用薬として本当に多目的に使われ、ほとんどどの家庭にもあるといっても過言ではないこのギー。
さて、ヘアケアとなると、なんだか髪がミルキーな匂いになり、「臭くならないの?」と躊躇してしまいそうな感がありますが、アーユルヴェーダではギーを髪に使うことのメリットがたくさん語られています。
インド生活をしていた頃、多彩なヘアオイルの数々を目にしながら、インドの女性たちが揃いも揃って長くてボリューミーな髪をしているのは、こういったハーブオイルをまめに髪に塗っているからなのだろうと想像し、片っ端から手に入れて使い比べのようなことをしたこともあるのですが、オイルの原料を調べるためにラベルを見てみると、たまにギーやミルクなどの表示が見られ、「ヘアオイルにギーやミルクが入ってるの??」と驚いたこともありました。
さて、ギーを髪に使った場合、実際どんなメリットがあるのでしょうか。
■ギーの髪への効果:
ギーは、髪を成長させ、規則的に使うことで薄毛にも効果があるといわれていますが、一番の効果は、髪をとても深く滋養し、保湿する効果です。
特にドライヘアに効果的で、乾燥してパサパサ、あるいはバサバサ状態の髪を、しっとり潤し、柔らかくして、扱いやすい髪にします。
髪の乾燥は、枝毛になる最大の原因。髪の滋養が足りていないときや、さまざまな化学薬剤が入ったヘアケア商品の過剰使用も、髪を乾燥させ、結果、枝毛になりますが、ギーを使うことで、簡単にこの良くありがちな髪トラブルに対処することができます。
また、規則的に頭をギーでマッサージすると、髪に自然の艶やかさがもたらされると同時に、感覚が落ち着いてリラックス効果が得られ、ストレスが減る効果も期待できます。
なんといっても、ギーは自然のものなので、市販シャンプーに含まれるような有害成分を気にすることなく使えるのがいいですね。
このように、髪にとっての滋養剤となるのが、このギーなのです。
■「髪への使い方」:
《枝毛ケア、ドライヘアを滑らかスベスベにする》
液状のギーと、ギーと同量のオリーブオイルかココナッツオイルを混ぜ合わせ(髪の長さや多さによって量を調節します。ショートカットで各小さじ1程度、ロングヘアの場合は各大さじ1~2杯にします)、頭皮と髪につけ、枝毛がある場合はさらに毛先にもオイルを塗り、15分程度、穏やかにゆっくりと頭皮マッサージをします。マッサージした後は、マイルドなシャンプーで洗い流します。
《フケのケア》
髪も頭皮も乾燥しやすい冬の季節は、フケになりやすくなります。ギーはこの寒い時期のヘアケア・ベストアイテムになるかもしれません。フケをケアする場合は、ギーとアーモンドオイルを混ぜたものを頭皮と髪にぬり、15~30分程置いた後に洗い流します。
☆「髪をディープにコンディショニング」
傷んだ髪を深く滋養したい場合は、ギーを小さなフライパンなどで溶かし、カレーリーフ(もしあれば。なくても構いません)を加えてこんがりさせます。火からおろし、オイルを冷ました後、頭皮と髪をマッサージします。2時間から一晩と、長めに置いた後、いつものように洗髪します。
⇒頻度の目安は、週に2回から二週間に1回と、髪の状態によってさまざまなので、髪の痛み具合などをみながら決めます。
定期的にギーを使い、使い始め1ヶ月ぐらいで、髪の質感が変わってくるのが感じられると思います。
***
ギーは、髪を柔らかく扱いすることにおいて、市販のヘアケア商品よりもよく効きます。
特に、乾燥した髪がしつこく絡まり続け、なかなかほぐれない時などには、もってこいです。
また、アーユルヴェーダで使われてきたもので頭皮や髪のケアをし始めると実感できるのが、髪が早く伸びること。
ギーは、枝毛知らずのロングヘアにしたい時などには特に、おすすめのヘアオイルになります。
《村上アニーシャ さんの記事一覧はこちら》
https://www.el-aura.com/writer/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3/?c=73188