■リンパと食べ物の感情的側面〈後編〉~ラサと感覚+感情の繋がり~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』vol. 151

ハーブ

★6つの味の過剰から生まれる感情

ある特定の味を長期間にわたり過剰にとりすぎていると、次のような感情の状態につながると考えられています。

*甘い味を過剰にとっていると ・・・ 不満、無関心、怠惰になる
*酸っぱい味を過剰にとっていると ・・・ 危険感、批判
*塩辛い味を過剰にとっていると ・・・ 快楽主義、感覚により制御される
*辛い味を過剰にとっていると ・・・ 怒り、積極性、攻撃性
*苦い味を過剰にとっていると ・・・ 悲観的になる
*渋い味を過剰にとっていると ・・・ 過度に敏感になる、怖くなる、気になる

 

★30日間の消化サイクルと主要な身体組織

私たちが食べ物をとった後、感情的に満たされた栄養液は、次のような順序で体内の主要な組織を発達させていく旅をスタートさせます。

1.ラサ(リンパ)
2.ラクタ(血液)
3.マンサ(筋肉)
4.メダ(脂肪)
5.アスティ(骨)
6.マッジ(神経)
7.シュクラ(生殖組織:精子と卵子)

アーユルヴェーダではこれら7つの組織は「ダツ」と呼ばれ、これらの生産過程が完了するまで、30日かかります。

ストレスや否定的な感情、急いで食べる、あるいは質の悪い食品を食べると、これら組織の健康的な生産が阻害される可能性があります。

この過程でできあがった感情の分子や精神的なアーマ(毒素)は、私たちの身体組織深くに運ばれてしまうため、アーユルヴェーダにおいてデトックス(解毒)が重視されるのは、このためです。

デトックスはまた、体を清潔にするだけでなく、私たちが子供の頃から知らず知らずのうちに持ち続けている不健康な感情を浄化することができます。

もし、これらの不健康な感情を解放せずに持ち続ければ、時間が経つにつれ体内の健康な組織の生産をさらに妨げ、いずれ破壊し始めてしまいます。

ここで、アーユルヴェーダの若返りと長寿の科学「ラサヤナ」の出番です。

ラサヤナは、この退行的な過程を逆転させ、ラサが体が自然に育む最も貴重な創造物、オージャス(長寿、免疫、または活力流体とも呼ばれています)が健康的に出来上がるための快適な旅を助けることを目的としています。

現代社会に生きる私たちは、さけることができないいくつかのストレス要因にいつもさらされ、過度の緊張、心配、恐怖、食べ過ぎ、または感情的な消耗は、このオージャスをどうしても枯渇させてしまいがちです。

体がストレスによりうまく対処できるようにするための方法としては、

*ハーブでのサポート
*自然のサイクルが体感できる場所に住む
*オキシトシンの力を利用する
*真の愛の力

などが薦められています。

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ハーブ

(自然のサイクルを感じれる場所はストレスを減らせる)

おいしそうな食べ物の匂いを嗅ぐ時点でスタートする、消化プロセス。

そこから30日に及ぶ旅の中で、私たちの気分、身体組織、体の健康状態、免疫、活力を左右するオージャスの状態が決定します。

次に食事をとるときからは、スタート地点となる料理の匂いを十分に、意識して嗅いで、十分に感情を満たしてみてください。

そしてその後の旅の理想的なスタートを切ってください。
それがアーユルヴェーダからのアドバイスです。

 

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