■春のアーユルヴェーダガイド~part.4~『春は痩せやすくて太りやすい季節? 知っておきたい、春のダイエット』 〈後編〉~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』vol. 144

春

・春(カファシーズン)に減量を成功させるコツは?

このところ、急に冬にもどったかのような天候になったり、なかなか読めないイレギュラーな天候ですが(しかもこれは世界中で見られる現象のようですね)。
通常、一年のこの時期というのは、私たちの体のバランスが取れている場合、自然に欲求や食欲が弱まるといわれています。

そんな時期に、何らかの理由でバランスが崩れていて、冬のようにたっぷりとごちそうフード(とくにワイン、チーズ、パスタ、パン、お祝いのとき食べる特有のものなど)を食べ続けるなら、私たちは春に優勢となるカファのエネルギーで溢れかえってしまうことになります。

カファといえば、「重い」「しっかりどっしり」「湿って冷たい」といった質が原理のドーシャ。
毎年春に、カファのこの特質は自然界の中だけでなく、私たちの内側でも、もともとの体質に関係なく、自然に増大すると考えられています。
そしてそれゆえに、カファ体質の人は明らかに、体に水分や脂肪を溜め込みやすく、「簡単に太りやすく」なります。

春

(春に向かない食べ物:アイスクリーム類〈残念〉)

自然界というのは、まるでそれを知っているかのように、私たちが「余分な体重を落とすことができるような食べ物」をどんどん収穫してくれます。

このため、私たちが季節にあったもの(春に自然に実るもの)さえ食べておけば、体重はそもそもなんの苦労もなしに簡単に落ちるようにできています。
逆にいうなら、そんな春の旬のものを十分に食べなければ、体重を減らすどころか、どんどん増えていってしまうのです。

私たちの体はこの時期に春の収穫物をたっぷりととることで、炭水化物の代わりに体の脂肪(冬の間に予備の燃料として、あるいは寒さから体を守る断熱材として作り上げられたもの)を燃料として燃やすように、本来ならスタンバイしている状態です。

春に余分な脂肪を燃焼させることはいわば、新年の脂肪リセット儀式のようなもの。
体の脂肪分を再設定しなおすのに最高の時期です。

春に収穫される食べ物でこってりヘビーなものは稀で、苦味があるものが多く、こういった苦味をたっぷりとることで、体は脂肪を燃やすことを余儀なくされます。

 

《春に推奨される食べ物は?》

春の減量を最大限に助ける食べ物は、「刺激性の味(辛味)」「苦味」「渋味」がある「軽く」「乾燥」「温かい」食べ物です。
もともと辛いものが好きな人は、この時期にたっぷりとお楽しみ下さい。

春

(春は辛いものをたっぷり楽しめる季節)

逆に、この時期にできるだけ最小限に抑えておきたい食べ物は、油で揚げたもの、アイスクリーム類、こってりとクリーミーな乳製品類、パン類など、カファを増大させる食べ物類です。

 

《たまに軽い断食を》

また、休日などに「1日中水だけ」、あるいは「一日中野菜ジュースだけ」といった軽い断食や、「週に1回、正午以降は何も食べない」といった日を、無理のない範囲でこの時期にもうけてみてください。
春の減量にとても役立ちます。

季節にあった食べ物で、ストレスや苦労のないダイエットを!

 

《村上アニーシャ さんの記事一覧はこちら》
https://www.el-aura.com/writer/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3/?c=73188

 

(トップ画像/1日だけのジュース断食などもおすすめ)