100年前に発見されていたオーラを見る方法とは?

「オスカー・バグノール」という生理学研究者がキルナー博士の研究を追試したところ、彼が作ったメガネは、オーラを直接的に見るものではなく、「目をオーラを見やすい状態へと変化させるもの」だということがわかったのです。

【医学博士が発見したオーラ視の方法】

「オーラ」という言葉はすでに一般的なものになっていますが、基本的に目で見ることのできないとされているオーラについて、「100年以上前に研究論文を発表」していた人物がいるということはあまり知られていません。

1911年に「ウォルター・キルナー医学博士」は、医学雑誌に「オーラを見る手法」について発表しました。
現代ならそもそも掲載されることすらなさそうな内容ですが、当時は掲載後かなり反響があり、「世界各地で追試が行われました」。
その結果、キルナー博士の論文は否定されてしまったのです。

キルナー博士によると、ジ・シアニンという染料をガラス板の間にいれたメガネをかけて、薄明かりの下で人体を見るとオーラが見える」としていたのですが、同じような装置を使っても、オーラを見ることはできなかったわけです。

博士は各所の追試に関して、反論を準備していたそうですが、その論文を発表することなくこの世を去りました。

 

【オーラを見るための目とは?】

その後、「オスカー・バグノール」という生理学研究者がキルナー博士の研究を追試したところ、彼が作ったメガネは、オーラを直接的に見るものではなく、「目をオーラを見やすい状態へと変化させるもの」だということがわかったのです。

つまりキルナー博士は、実験などの段階でこのメガネをなんども使っていたことでオーラが見えるようになっていたわけであり、追試ではメガネをかけただけでオーラが見えると考えられていたことから、ほとんどが失敗に終わったということになります。

 

【錐体細胞と桿体細胞】

このことを理解するためには、人間の目の仕組みを理解する必要があります。
人間の目には、「錐体細胞と桿体細胞」という2種類の視細胞が存在しています。
このうち、「錐体細胞はものをはっきり見る機能と色を感じる機能をもっており、「桿体細胞は周辺視野の機能と暗い場所でものをみるための機能」をもっているのです。

天体観察をしたことがある人ならば、暗い星をみるためには、「目標を注視するのではなく、対象を視線の中心から少しずらしたところにおいて見る」という方法を聞いたことがあるかもしれません。
これは、暗い場所でものを見ることができる桿体細胞の機能を活用したものです。

「目の中心部分には錐体細胞が多く」あり、「目の周辺部分には桿体細胞が多く」あるために、周辺視野を使うことで暗い場所でもものが見やすくなるわけですが、キルナー博士のオーラ視は、桿体細胞をより高感度にすることで、オーラを見るというものでした。

 

【オーラの色は灰色】

キルナー博士のメガネに使われていた「ジ・シアニン」という染料は、「人間の目の特性とは反対の分光透過特性をもっている」ために、このメガネをかけて光線をみていると、今までは見えなかった、「波長の短い紫外線」までも感知出来るようになり、その結果、オーラが見えるようになるというのです。

このときに使うのは「光への感度が高い桿体細胞」ですので、キルナー博士の手法では、色がついたオーラを見ることはできません。

なぜなら、桿体細胞は、色を感知する能力がないからなのです。ですから、「灰色っぽい青色」のオーラが見えると、キルナー博士もバグノールも語っています。

一般的なスピリチュアルな世界でいうところの、オーラには「さまざまな色」がありますので、同じオーラであっても、キルナー博士が発見したのは、その中でもより物理レベルに近いもの」といえるかもしれません。

今では「直感を活かしてオーラを見る方法」が色々と開発されており、キルナー博士の手法はほとんど使われなくなってきていますが、海外ではキルナー博士やバグノールの理論を元にした「オーラゴーグル」などが販売されています。
あくまでも、訓練用の道具であり、それをかけたからといって、すぐにオーラが見えるようになるわけではありませんが、興味のあるかたは、手に入れて実験してみると面白いかもしれませんよ?

Aura of the paper published 100 years ago.
View aura using the rod cells.

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