夏真っ盛り!!今の季節こそ、下駄をはこう!

下駄には呪術的な力があったという説があります。その根拠として『古事記』が取り上げられることがあります。

【着物の時は下駄をはこう】

夏は花火大会や、お祭りなど「浴衣や着物を着る機会が増えます」。
そんなとき、履き物はなにを選ぶでしょう?
現代の道路事情からすると、下駄よりも草履などのほうが便利であり、動きやすくもあるのですが、「スピリチュアル女子ならば、あえてココで下駄をチョイスしたい」ところです。

下駄の歴史は古く、日本だけに限っても弥生時代には、稲作のために用いられたとされている「田下駄」が出土しています。
しかしながら、こちらはあくまでも農業のための道具であり、一般的な歩行用として使われたのは、古墳時代ぐらいからだといわれています。

 

【3000年以上前から存在していた下駄】

歩行用のものが、現在の下駄の祖先だとしたとしても、日本には、今から1700年以上前から存在していたことになります。
ちなみに、世界的に見ると、最古の下駄は今から「3000年前のエジプトで使われていた」とされる「木製サンダル」だといわれています。

弥生時代のように、下駄は稲作農耕民族が「農具として使っていた」ことが多いのですが、不思議なことに、日本の近隣である中国や朝鮮半島ではほとんど使われていなかったという事実があります。
さらに、日本最古の歩行用下駄が、古墳から発見されたのと同じように、世界最古の下駄は、エジプトの墓地から発見されているのです。
なぜ、「死者と共に下駄を埋葬したのかは明らかになっていない」のですが、それには、下駄のもつスピリチュアリティが関わっている可能性があります。

 

【下駄に込められた呪術的な力】

下駄には呪術的な力があったという説があります。その根拠として『古事記』が取り上げられることがあります。
古事記では、「天照大御神が天岩戸に立てこもった際」に、「天宇受売命」が「桶を踏みならして踊った」とされています。桶を裸足でふんでもさほど音はでないために、このときに木でできた靴、すわなち下駄を履いていたのではないかというわけです。

大きな桶の場合、中が空洞であれば裸足で踊っても、反響して音は聞こえそうな気もしますが、木材をうちあわせたり、金属をうちあわせたりすることで音を発生させ、「その音で邪気を祓ったり、陽気を呼ぶ」というのは、非常に古くからある呪術ですので、下駄で踊ったという可能性も充分にあります。

 

【地面からのネガティブエネルギーを避ける】

また、下駄には、「地面から上ってくるネガティブなエネルギーを避ける」ことが出来るという利点もあります。
これは、農具としても使われていたことからわかるように、下駄の物理的な利便性でもありますが、ある程度の高さがある「歯」がついていることで、ぬかるんだ地面に直接足をつけたり、田んぼでも足を汚さずに歩くことができます。

昔は死者を埋葬する際に、墓場の土を踏んだ草履には霊がつくといわれていました。つまり、地面に宿ったネガティブなエネルギーが草履に移るわけです。
このために、その草履は捨てていたということですが、下駄には二つの歯があるおかげで、「直接足や下駄本体にネガティブなエネルギーが移らない」だけでなく、「下駄の歯を強く地面に打ち付けることで、そういったエネルギーを浄化する力がある」ともされてきました。

また、前述の天宇受売命のケースのように、木が奏でる音というものにも意味がありましたので、普段ならばあまり歓迎されませんが、お祭りの時ぐらいは下駄を「カランコロン」とならしながら歩いてみましょう。
そうすることで、お祭りにひかれてやってきた、ネガティブな存在や、人々の邪気を自然と祓い、楽しくスピリチュアルにお祭りが楽しめるはずです。

 

Let put on clogs when you go out to the festival.
Spiritual power with the wooden clogs.

 

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