ホリスティックケア・プアマナの宇宙の法則・身体の法則 PART.16 養生ってスピリチュアル

東洋医学における身体のタイプ

横浜で女性のライフステージに合わせた鍼灸・美容鍼灸・疏泄マッサージの施術をさせて頂いているホリスティックケア・プアマナ(puamana)です。

東洋医学では、身体には大きく分けて3通りあると考えます
◆疲れやすくてすぐに風邪をひく虚証
◆風邪をひいても寝ていれば治る中間証
◆無理がきいて疲れ知らずの実証

この中で、一番理想的なのは中間証です。肉体的なオーバーワークが続けばキチンと風邪をひいて必然的に身体を休めるけれど、薬に頼らずとも必要なだけの休養が取れれば回復します。心身ともにバランスが取れているのでストレスも溜まりにくいのです。
次が虚証。体力がなくて疲れやすいのですぐに風邪をひいたりして無理がききませんが、無理をしないということは身体に負担が溜まっていきませんし、症状が悪化する前に自分から休む習慣がついているのです。ちょこちょことあちらこちらに不調が起こるので結局は症状を小出しにして養生の機会も多い分、大きな病気を未然に防ぐことができて長生きの方が多いのが特長です。
一見、丈夫そうに見えて実は最も身体に負担をかけているのが実証。筋力があるために間違った身体の使い方をしても「力」でこなすことができ、そのための無理な動作を続けた結果致命的なケガをしてしまったり、体力があるために長期的にオーバーワークを続けてしまい、ある日突然脳溢血で倒れてしまう、というようなタイプです。多少痛みや不調があっても筋力や体力で補うことができるため、身体の不調に気づくことができにくくなってしまっている。強い身体は折れやすい、のです。

不調は身体を守るためのメッセージ

こうして見てみると、身体が強い、弱い、という言葉の別の側面が見えてきます。私たちは、不調を煩わしいものだと感じます。熱が出たり、頭痛がしたり、肌が荒れたりするとがっかりし、次にどうやって治そうかと考えます。身体が強いのが良いこと、身体が弱いのは困ったことと考えているので、あらゆる方法で骨や筋肉や肌を強い状態にしようとし、弱いところが現れるとなんとかしてその不調を消そうとします。 ところが、上述したように東洋医学では理想的な状態から考えると強い身体は最も遠い位置、弱い身体より下位なのです。

身体が弱っている、つまり熱が出たり肌荒れや湿疹が出るのは、身体を維持していく上でもっと大きな不調から命を守っている状態なのです。もし熱も湿疹も出なかったら、生命の維持にもっと大切な内臓が障害されるから身体が代わりの出口を探した結果ですから、致命的な症状が回避できているのです。体力や筋力、精神力といった「力」で心身の不調をねじ伏せる習慣がついていると、少々の身体の変化に対しては鈍感になってしまいます。
逆に、弱いということはセンサーが敏感に反応していて、それに気づくことができるということ。疲れたら無理がきかないので休まざるを得ないですし、養生の機会が多いということは自分の身体に対する加減や塩梅といった知識も豊富に持っていることになるので長生きになるのも当然、というわけです。

元来、身体には良い身体も悪い身体もありません。顔や外見に個性があるのと同じく、色々な身体があるだけです。宇宙の法則でも同じく、全ての物事を強い、弱い、良い、悪い、など善悪の二元論では判断しません。生来の虚証も実証も心身のベストバランスを保ちやすい中間証に近づけていくことができますし、それが養生の本来の目的です。
養生なんて、老人のすること?というイメージがありますが、自分の中のベストバランスを見つけるために身体の声に耳を傾けるという意味でも「自分を愛する」ためには一番確実で、しかもスピリチュアルな行為なのではないかな、と思うのです。