シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.8~「ミネラルは海藻から」

人間は太古の昔、弱アルカリ性の海から生まれ、進化してきた生き物であり、生きていく上で血液や体液は弱アルカリに保たなければならないようになっています。これにはミネラルが不可欠です。

海藻には重要な栄養素や特殊な成分が多く含まれています。カルシウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラルやカロチン(ビタミンA)、ビタミンB1・B2・B12・C、ナイアシンなど。また、海藻には、海藻多糖類とよばれる独特の糖質が含まれており、その多くは粘性です。この多糖類は、腸内で食物繊維として作用し、腸内で分解されて作られたガスや酸などによって大腸のぜん動を促して排便を早める働きがあります。また、海藻にはコレステロールと化学構造が類似したステロール類も存在し、血漿や肝臓のコレステロールを低下させる働きがあります。

縄文時代の遺跡からは、貝や魚の骨と共に何種類かの海藻が見つかっています。おそらく日本人は、遠い昔から海藻を食べてきたと考えられます。紀元前、ギリシャや中国では海藻を焼いた灰を用いて甲状腺腫を治療していました。この病気は、ヨウ素不足で起こるもので、主に海から遠く離れた内陸部の住民にみられていたそうです。化学技術もない当時、なぜ海藻の灰にヨウ素が含まれていると分かったのでしょうか。

現代では、海藻を食べる習慣は減少しているものの、他の植物にはみられない海藻に含まれる成分が注目され、医薬品としても利用されるようになっています。病院では、治療の際に点滴を使うことがありますが、その点滴はミネラルを含んだ塩分(リンゲル液)です。つまり、人間の身体は、ミネラルを含んだ塩分を摂取することで回復できるということです。 海藻は料理として摂る方が、身体に有効な栄養素が行き渡ると私は考えます。

★ミネラルたっぷりマツボ酢と味噌汁
http://ameblo.jp/szato/entry-10441759980.html

★ふのり汁

三陸海岸では、早春前の寒い時期からマツボやふのり、ワカメなどの海藻の収穫時期を迎えます。新鮮な海藻は口に含むと磯の香りが広がり、初めて食べる人もどこか懐かしさを感じるはずです。
ふのりを食べることと玄米菜食を続けることで、胆石は溶けて無くなりやすくなります。胆石摘出の手術を控えている人は試してみてはいかがでしょうか。食生活を改めない限り、手術をしても再発するケースが多いようです。
胆石が溜まるのは、誤った食生活を続けたために血液を浄化する肝臓・腎臓その他の機能が衰え、老廃物をうまく体外に出せなくなっているということです。改善するには、肉類や卵、脂っこい魚、単糖類(ハチミツ・果物・チョコレート等)・二糖類(砂糖・牛乳等)を極力避けること。そして、毎食に私がすすめる玄米菜食とふのり汁をしばらく続けるようにします。


<レシピ>
乾燥ふのり(適量)は水で戻しておきます。土鍋に天然水を4カップ入れ、火にかけます。沸いてきたら、ふのりを入れてとろ火にします。2~3分したら火を止め、味噌を溶かし、あらかじめ大根おろしと刻んだねぎを入れたお椀に注ぎます。好みで唐辛子を少々添えて出来上がりです。ふのり汁は、血液を浄化する作用がある大根と相性がいいです。また、キノコ類や豆腐とも合います。ふのりは多めに入れると、とろみが出ますが、好みで作ってみてください。
トロリとして、冬は身体も温まりそう! 

 

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