生理痛専門治療院から「生理痛をなくすためにできること」PART.2~生理痛と生活習慣

<生理痛はなぜ起こるのか?>

「なぜ、生理痛は起こるのでしょうか?」

こういった疑問をお持ちの方も多いと思います。
生理痛は目で見ることのできない、身体の中で起こる痛みなので、色々と心配がありますね。

・なぜ、自分の身体の中であんな痛みが起こるのか?大丈夫なのだろうか?
・私の何がダメなのだろう?普通に生活しているだけなのに……どうすればいいのだろうか?

もし、あなたも生理痛にお悩みならば、多かれ少なかれこんな不安があるのではないのでしょうか?
本来、月経とは痛みを伴うような現象ではありません。
あなたに生理痛があるのならば、あなたの身体には「生理痛を引き起こすような何らかの問題」があるということなのだと思います。
どんなに鎮痛剤やピルで痛みを抑えても、その「問題」がそのままならば生理痛はなくなることはありません。
生理痛をなくすには、その「問題」を取り除かなければならないのです。

<生理痛を引き起こす「問題」は?>

月経は、体内で作られるホルモンや化学物質よってコントロールされ、身体を守る免疫システムで守られています。

こういったホルモンと化学物質を分泌するシステムや免疫システムが異常になってしまうこと。
これが生理痛の大部分の原因となっているようです。
例えば、月経時には必要なくなった子宮内膜を除去するために「プロスタグランジン」という化学物質が分泌されますが、この物質が過剰に分泌されてしまうと、つよい痛みや頭痛、吐き気などを引き起こすことが分かっています。

なぜこういった月経や免疫システムの異常が起こってしまうのでしょうか?
それは日々の生活習慣に原因があります。
現在の私たち身の回りには、そういった体内のシステムを乱す要素が溢れています。
身体によくない食生活を続けたり、ストレスや疲労を溜め込んでしまったりすると、ホルモンバランスや免疫システムは乱れていってしまうのです。
普段、何気なく生活しているつもりでも、そういった要因を無意識に取り込んでしまうことってよくあると思います。
日々の生活習慣の中に生理痛を引き起こすような問題が潜んでいるのです。

※生理痛は必ずしも「不適切な生活習慣による内部環境の乱れ」だけが原因とは限りません。他にも生まれつきの子宮の形状(強度の子宮後屈)によるものやクラミジアなどの感染症など、先天的な要因や伝染病が原因となることもあります。

<生理痛を引き起こす生活習慣を正す>

日々の生活習慣に問題があるなら、その習慣を改め、身体によい習慣を身につければ、生理痛は改善していくはずです。
前回もお伝えした通り、この連載ではその方法をご紹介していきます。
でも、「習慣を正す」というだけでは漠然としすぎていて、どこから手を付けていいか分かりづらいと思います。
ですので、ここでは生理痛の発症・悪化に関わる生活習慣を「食」「行動」「思考」の3つのテーマに大別してお伝えしていきます。
一度にすべてを変えようとしなくてもいいですから、あなたの生活の中で行動を起こしやすいテーマから改めていきましょう。
本格的な内容に入る前に、まずはそれぞれの習慣がどのように身体に影響を与えているかをご説明しますね。

●食習慣
私達の身体を構成する細胞や身体の働きを調節する化学物質のほとんどは、身体に取り入れた飲食物から作られています。
また、体内のメカニズムを乱す「環境ホルモン」の多くは飲食物から取り入れてしまいます。
日々、口にしているものによって、身体の働き方や性質も変わってくるのです。

●行動習慣
私達の身体の使い方や休息の取り方は、身体の働きに大きく影響を及ぼします。
筋肉や内臓は、適度に使うことでその能力を最大限に発揮します。
あまり使わなければ、働きが鈍くなり、機能が落ちていきます。
かといって使い過ぎれば、疲労や発熱の原因ともなります。
日々の動作や行動内容によって、内臓や体内器官の働き方、血液の循環などの体内環境も変わってきます。

●思考習慣
精神状態は、身体の働き方に大きな影響を与えます。
人の思考や物事のとらえ方にはパターンがあります。
そのパターン、つまり、日々どういった心持ち、心構えで生活しているかによって、身体の状態も変わってくるのです。

それぞれの習慣については、次回以降にご説明させていただきます。
体内環境の多くはこれらの習慣によって培われますので、これを機に顧みる点はないか、改善すべき点はないか、考えてみていただければと思います。


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