スピリチュアリズム PART.5~個人の責任~

スピリチュアリズムを理解すると、何事も人のせいや環境のせいにできなくなります。
前回までの記事に書いたように、波長の法則やカルマの法則が働くことを知ったなら、自分の人生に起こるすべては自らが引き寄せたものだということがはっきりします。

逆にいえば、自分が変われば自分の人生を変えることができるのです。
生まれおちた環境でさえも、自らのカルマに基づいて自分で選んだものなのです。残念ながら私たちのほとんどは、生まれおちる前の記憶を無くしています。
親に愛されなかった人、望み通りの肉体を持たずに生まれてきた人……どんなに自分の人生を受け入れられずとも、すべてが魂の綿密な計画の下に自ら選んだ環境なのです。

スピリチュアリズムを学び始めたその昔、ある人の紹介で「神様と話せる整体師」という人に会いに行きました。
東京のはずれの小さな部屋を訪ねると、そこはたくさんの荷物に埋もれていて、積みあげられたガラクタのなかに、日本人版サイババのようなおじさんがいました(笑)
私の顔を見るなり一言、
「あんたは因縁顔だ!」
「え……? 因縁顔って?」
「あんたは全ての先祖の因縁供養をする運命なんだよ。それが終わらにゃ幸せになれん」
そんな身も蓋もないことを……。泣きたい気持ちになりました。
神様と話せるという噂の日本版サイババに言われるとは……がっくりして言葉も出ませんでした。

「先祖供養をしなければ幸せになれないなら、するしかない」→「先祖供養には墓参り!」
そう決めて家族に先祖のお墓の場所を聞くも、「祖父母の代以前は地方の山のなかで、どこにあるかも不明」とのこと。
自分では墓参りすら出来ないと知り、絶望しました。
と、同時に疑問が浮かびました。「はて?なんで私が会ったこともない先祖の因縁を全部背負わにゃならんのだ?」

再びサイババを訪ねて聞きました。
「なんで私に白羽の矢が?」
「そんなの顔に書いてあるだけだからなんでかは知らんよ~」
絶望……。

その後、紆余曲折の末にブラジル人ミディアムや日本人ミディアムに出会い、スピリティズムとスピリチュアリズムを学ぶ機会を得て、私は救われました。
今思えば、サイババがなぜ私を「因縁顔」と言ったかというと、結局私の波長が低いので同じような霊が集まってきていたからのようです。

今私は幸せです。
全ての先祖の墓参りもできなかったし、特別な供養もしていないにも関わらず。
ただ、あらゆることに関して人や環境のせいにするのを止めました。
自分の不幸を先祖の因縁のせいにするのもやめて、自分を変えたら状況全てが変わりました。

人生を創造する力は、他者ではなく私たち自身のものです。それはイコール「全ての責任は個人にある」ということ。
人生をより良く変えられる魔法の力を、私たちはそれぞれが持っているのです。

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