霊媒・鍼灸・整体師H氏 PART.1~イマジネーションの効力~

スピリチュアルな変化の第一歩を踏み出した頃の話。横浜の片隅のマンションの自宅の一室で、霊的な治療を兼ねた施術をしてくれる人がいると聞き、スピリティストのお勉強会仲間の間で噂になっていたある人に会いに行きました。その人は、霊媒であり針灸師であり整体師であるH氏。昼間は営業マン、夜は予約制にて治療をしているとのこと。

生活感あふれるマンションのキッチンテーブルには、針やお菓子やその他もろもろが所狭しとひしめきあっていました。
「治療はいつ始まるんだろう」と疑心暗鬼の私に、
「おまえの中にある怒りを認めろ~!」
「自分も他人も許さなきゃなんね~んだぞ~!!」

「笑顔の目が笑ってね~んだよ~!!!」と初回の晩は2時間中1時間半くらいズーッとお話(お説教)タイム。日系ブラジル人H氏の話す日本語は言葉遣いがぶっきらぼう過ぎて語尾が命令形だったのとちょっと、いや、かなりのお説教モードだったことも重なり、私はあんまり素直に聞き入れることができずにいた。
その晩出された宿題は「イマジネーションの中で親を許し、さよならを告げること」
「はーい、やりマース!」と適当に答えて、次回の予約を取り帰宅。
家に帰ってベッドに入り、適当に頭の中で親にさよならを言い就寝。
それっきり宿題は終わったもんだとすっかり忘れて、次の予約の日を迎えた。

「宿題しました!」と適当に笑顔で言う私に、「だめ、ぜんぜん出来てない。ちゃんとやれよ」と厳しい一言。
その日はろくに話す時間も取られる事なく、整体をみっちり受けて帰宅しました。
さすがに怒られて凹み、ちょっとシュン……として帰宅後、今度はきちんとお祈りしてからイマジネーションを始めてみました。
すると、まるで現実かのように親と自分が頭の中で会話し出し、最後の「さよなら」を伝える場面では滝のような涙が溢れてきました。
すると同時に、真夜中の1時にもかかわらず突然家の電話が鳴りだして、驚きの中我に返り受話器を上げるといきなり「ハルカは本当にいい子だね~」の声。
「!!」……さすがにビックリしすぎて声も出せません。
それは海外の友達からの電話だったのだけれど、よくよく理由を聞いてみると、仲間と飲んでへべれけになっていたら急に私を誉めたくなって電話をしなければと思い立ったそう。
きっと友達はなぜに私へ電話したのか意味もわからず、また、そもそも意味なんて考えもしなかっと思うのですが、私にとっては明らかに「ちゃんと宿題できましたね」という霊界からのメッセージ以外のなにものでもありません。

3回目の予約日、ドアを開けるとすぐにH氏は「顔が違う!穏やかになってる、ちゃんとできたね~」と初めて優しく言ってくれました。

~つづく~