「セルフイメージ」こそが、あなたのすべてを表現するもの！

今の自分の状態を作り出しているもの、それは「セルフイメージ」（自分が自分に対して持っているイメージ）です。
たとえば今、着ているものや食べているものはもちろん、友人や恋人、さらにはどんな仕事に就いているかといったことにまで、セルフイメージは作用します。自分に対するイメージに沿って、わたしたちは自然に自分にふさわしいと思われるものを選んでいるのです。
セルフイメージは、自分に関するあらゆるものを取捨選択する基準でもあります。

ですから、セルフイメージはどこまでも高いほうが理想的です。自分のことを丸ごと認められるほどに、よりよいものを選んで自分をもてなす習慣がつくため、幸福感を得る機会が増えるからです。

そして基本的にセルフイメージが高ければ、ちょっとやそっとの失敗や挫折に足をすくわれることもありません。よい勉強の機会になったとポジティブにとらえられ、立ち直りも早いのです。しかしセルフイメージが低いと、そこで自分を全否定して、いつまでも前に進めない、ということになってしまいます。
まさにセルフイメージの良し悪しで、人生の質は大きく変わってくるのです。

では、このセルフイメージは、いったい何をベースに作られるのでしょうか。
その大半は、過去の記憶によるものです。特に物心ついてから、思春期にかけての環境や、家族関係、人間関係には、大きく影響されます。
特に幼い頃に傷つくような出来事を経験したり、親や教師といった大人たちから理不尽な扱いを受けたりしたことがあると、どうしても健全なセルフイメージを持つことは難しくなるのです。

かつてのつらかった出来事と向き合うことで、健全なセルフイメージが生まれる！

そこで有効なのは、過去の記憶を書き換えることです。
かつて味わった、自分を卑下するきっかけとなった出来事とじっくり向かい合うことで、自分への否定的な思いを、肯定的な、健全なものに上書きするのです。
それには、自分が子ども時代を過ごした場所を訪ねてみるのがよいでしょう。
幼稚園、保育園、小学校、中学校、よく遊んだ公園などに足を運んでみると、当時の自分にアクセスできます。
泣き顔の自分が浮かんで胸が張りさけそうになるかも知れません。しかしそこで苦しさから逃げずに、思い切り子どもの頃の自分を褒めてあげてください。つらかったのに、よく我慢して、えらかったねと。そして、心からありがとうの気持ちを伝えます。あの頃あなたががんばってくれたから、今の私がいるのよ、と。

さらに子どもの頃の自分を思い浮かべ、やさしく抱きしめたり、頭を撫でてあげたりもしましょう。悲しそうな顔をしていたその子に笑顔が戻るまで、ずっとそばにいてあげてください。
すると、次第に「今、ここ」にいる自分がとっても愛おしく思えてくるでしょう。今の自分は、かつてのつらかったこと、悲しかったことを乗り越えたからこそ存在している。そうしたことがはっきりと実感できるため、自分のすべてを肯定できるからです。
その瞬間に生まれるのは、まぎれもなく新しいセルフイメージです。本当の私は、もっと強く、もっと頼もしい人間。そう実感できたとき、「自分なんて、大したものじゃない」という気持ちはすっきり消えていきます。それはまさに、自分自身と仲直りしたかのような感覚でしょう。

過去の記憶を癒し、当時の自分が今の自分につながっていることに感謝できると、自己承認感は飛躍的に上がります。そして自分に対して、もっと愛情を注げるようになるので、あらゆることに安心感を持って向かえるようになります。よって格段に「生き心地」のよい毎日を送ることができるのです。
つらかった過去も、私の歴史を作った大切な１ページ。そう受け入れられれば、その傷は誇りに変わります。
これも、セルフイメージからのすてきな恩恵なのです。
ぜひ、幼少の頃の自分と再会し、セルフイメージをダイナミックに更新し、リボーンするよろこびを味わってください。そしてよりよい人生を選択していってください。

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